北陸新幹線の開業で東京から約2時間半とアクセスが向上した金沢。兼六園やひがし茶屋街といった金沢市内の名所を満喫したら、次は少し足を延ばして周辺の観光スポットへ出かけてみませんか。金沢を拠点にすれば、能登の海岸美、加賀の温泉郷、富山の絶景、福井の歴史名所まで、驚くほど多彩なエリアに日帰りで行くことができます。この記事では、金沢から車や公共交通機関を使って日帰りで楽しめる10コースを方面別にご紹介します。各コースの所要時間や見どころを参考に、あなただけの北陸日帰りプランを組み立ててください。

なお、金沢市内の観光スポット30選や金沢1日モデルコースもあわせてチェックすると、金沢滞在の計画がより充実します。北陸全体の周遊を考えている方は北陸2泊3日モデルコースもご覧ください。
【2026年8月時点】能登方面のコースをご覧になる前に。のと里山海道は2024年9月に全区間で対面通行が可能になり、金沢から能登への日帰りは成立します。ただし国の権限代行による本復旧工事が続いており、夜間通行止めや片側交互通行の規制で所要時間が延びることがあります。のとじま水族館・和倉温泉総湯はいずれも営業を再開していますが、千里浜なぎさドライブウェイは波浪や浸食による通行規制が多く(2026年は5月末時点で規制日数が100日を超え、過去最多ペース)、走れない日も珍しくありません。出発前に石川みち情報ネットと各施設の公式サイトで最新の状況をご確認ください。
記事の要点
- 金沢からは片道20分〜1.5時間の範囲で方面を選べます。のと里山海道は金沢〜穴水間が全線無料で、ドライブ旅の費用を抑えられます
- 千里浜なぎさドライブウェイは走れない日が珍しくありません。波浪や浸食による通行規制が多く、2026年は5月末時点で規制日数が100日を超え過去最多ペースです
- のとじま水族館は高校生以上1,890円・3歳以上510円。開館は3月20日〜11月30日が9:00〜17:00(入館16:30まで)、12月1日〜3月19日が9:00〜16:30(入館16:00まで)です
能登方面は復旧途上で施設の営業状況が変わることがあります。千里浜の通行可否はその日の発表を確認してからお出かけください。
この記事の内容
金沢から日帰りで行ける観光スポットの選び方
金沢は北陸のほぼ中央に位置しているため、東西南北どの方面にもアクセスしやすいのが大きな魅力です。日帰り旅の計画を立てる際は、以下のポイントを押さえておくとスムーズにスケジュールが組めます。
方面と所要時間で選ぶ:能登方面は海岸線の絶景と神社仏閣、加賀方面は温泉と自然渓谷、富山方面は立山連峰の眺望と歴史遺産、福井方面は禅寺や断崖絶壁のダイナミックな景観が楽しめます。片道20分~1.5時間の範囲でさまざまな表情の北陸に出会えるので、興味のあるテーマや季節に合わせて方面を選びましょう。
交通手段で選ぶ:レンタカーなら時間の融通が利き、複数スポットを効率よく回れます。一方、北陸新幹線やJR在来線、路線バスを組み合わせれば運転の疲れなく気軽にお出かけ可能。のと里山海道は2013年に無料開放され、金沢〜穴水間を全線無料で走れるため、ドライブ旅のコストパフォーマンスも優れています。
季節で選ぶ:春は桜と新緑、夏は海水浴と涼しい渓谷、秋は紅葉ライトアップ、冬は温泉とカニグルメ。同じコースでも季節によってまったく違う魅力があります。特に冬の能登方面は路面凍結に注意が必要なため、加賀や富山方面がおすすめです。
金沢から北へ向かう能登、南西の加賀・福井、東の富山と、方面ごとにまったく異なる魅力があります。以下のタブから気になる方面を選んでコースを確認してください。
千里浜を楽しんだ後は車で約10分の気多大社へ。能登国一宮として1,000年以上の歴史を持つ古社で、縁結びのご利益でも知られています。背後に広がる「入らずの森」は原始林として国の天然記念物に指定されており、神秘的な雰囲気に包まれています。御朱印やお守りも人気が高く、参拝後は近くの羽咋市内で能登の海鮮ランチを楽しむのもおすすめです。
所要時間の目安は半日程度。午前中に出発すれば午後の早い時間に金沢へ戻れるため、残りの時間で金沢市内の観光も楽しめます。
水族館を満喫した後は和倉温泉で日帰り入浴を楽しみましょう。開湯1,200年の歴史を持つ名湯で、共同浴場「和倉温泉総湯」は通常営業に戻っています。営業は7:00〜21:00(最終入館20:30)、入浴料は大人500円・小学生150円・未就学児50円。定休日は2026年1月から毎月25日(土日にあたる場合は翌月曜)に変更されているので、日程を組む際はご注意ください。なお湯っ足りパークの足湯は2026年5月12日に「わくらポケモン足湯」としてリニューアル開業しています(7:00〜19:00・無料)。源泉の状況で一時停止することがあるため、和倉温泉観光協会の告知をご確認ください。冬場は能登の名物・能登かきの炭火焼きもぜひ味わってみてください。
朝早く出発して水族館を午前中に見学し、昼食を能登の海鮮で、午後に温泉でリフレッシュして夕方に金沢へ戻るのが理想的なプランです。
特に山中温泉を訪れるなら鶴仙渓の散策は外せません。大聖寺川に沿った約1.3kmの遊歩道にはあやとりはし・こおろぎ橋・黒谷橋の3つの個性的な橋が架かり、四季折々の渓谷美を楽しめます。春の新緑や秋の紅葉シーズンは特に美しく、川床でスイーツをいただく「鶴仙渓川床」も風情があります。
また那谷寺は松尾芭蕉が「石山の石より白し秋の風」と詠んだ奇岩霊石の景勝地。温泉と自然美、そして歴史ある寺院を1日で巡れる贅沢な加賀の日帰りプランです。
白山比咩神社から車で約20分の手取峡谷は、手取川が長い年月をかけて削り出したエメラルドグリーンの渓谷です。高さ32mから豪快に流れ落ちる綿ヶ滝は圧巻の迫力。約130段の階段を下りれば滝壺の近くまで降りられますが、滑りやすく積雪期は利用できないこともあるため、その場合は駐車場から約150m先の展望台から眺めましょう(駐車場60台)。
このコースは半日あれば十分楽しめるため、午前中に参拝と渓谷散策を済ませ、午後は金沢市内に戻って兼六園やひがし茶屋街を楽しむという効率的な旅程も組めます。
国宝・瑞龍寺は加賀藩二代藩主前田利長の菩提寺で、壮麗な伽藍配置は「加賀の建築美の粋」と称されます。仏殿・法堂・山門が国宝に指定されており、高岡大仏もあわせて見学するのがおすすめです。
雨晴海岸は富山湾越しに3,000m級の立山連峰を望む絶景スポット。「日本の渚百選」にも選ばれた景観で、特に冬から春にかけての晴天時が撮影のベストシーズンです。高岡駅からはJR氷見線で雨晴駅まで約20分。氷見市まで足を延ばせば氷見漁港場外市場「ひみ番屋街」で地元の海の幸を手頃な価格で味わえます。
富山市ガラス美術館は世界的建築家・隈研吾が設計した複合施設「TOYAMAキラリ」内にあります。木とガラスが織りなす建築美は、それ自体がアート作品のよう。ガラスアートの常設展に加え図書館も併設されているため、雨の日の観光にも最適です。
富岩運河環水公園は「世界一美しいスタバ」と称されるスターバックス富山環水公園店があることでも有名。富山城址公園、岩瀬の北前船問屋街なども見どころが多く、コンパクトな街ながら見どころが凝縮されており半日でも十分楽しめます。
相倉集落は20棟の合掌造り家屋が残り、集落全体を見渡せる展望台からの眺めは絵葉書のような美しさ。菅沼集落は9棟とやや小規模ですが、五箇山民俗館で伝統文化を学べます。塩硝の館は2026年7月31日から施設修繕のため当面休館です(五箇山民俗館は開館)。白川郷に比べて観光客が少なく、静かに日本の原風景を味わえるのが大きな魅力です。
冬の雪景色は幻想的で、ライトアップイベントの時期には全国から写真愛好家が集まります。五箇山豆腐や赤かぶの漬物など素朴な山里のグルメも旅の楽しみのひとつです。
永平寺は1244年に道元禅師が開いた曹洞宗の大本山。杉の巨木に囲まれた深山の中に70余棟の伽藍が立ち並ぶ荘厳な光景は、訪れる人の心を静かに打ちます。現在も多くの修行僧が日々厳しい修行を行っています。参観料は大人700円・小中学生300円、開門8:30〜閉門16:30(16時までの来寺が推奨)。坐禅体験は受け付けていますが、写経は休止中です(2026年8月時点)。
永平寺の静寂から一転、東尋坊は日本海に面した約1kmにわたる断崖絶壁の景勝地です。世界でも3か所しかないとされる輝石安山岩の柱状節理が高さ約25mの断崖を形成。遊覧船に乗れば海上から迫力ある岩壁を見上げることができます。
時間に余裕があれば帰りにあわら温泉で日帰り入浴を楽しむのもおすすめ。冬は越前がにを味わえる旅館も多く、贅沢なグルメ旅にもなります。
銀色のドーム型建築が特徴的な館内では、長いエスカレーターで地下1階へ降り、展示を見ながら上階へと進む構成。入館には日時指定の観覧券が必要で、事前購入がないと入館できません(当日券は前売りの残席がある場合のみ)。常設展の観覧料は大人1,000円・高大生800円・小中学生500円・70歳以上500円。開館は9:00〜17:00(入館は16:30まで/7月18日〜8月16日は8:30〜18:00に延長)、休館日は第2・4水曜日と年末年始です。化石発掘体験ができる野外恐竜博物館は別料金(大人1,300円)で、こちらも予約が必要です。
金沢からは北陸自動車道→中部縦貫自動車道で片道約1.5時間。恐竜博物館周辺にはJAM福井勝山マウンテンリゾート(旧スキージャム勝山)や平泉寺白山神社(苔の名所)もあり、自然豊かな奥越エリアを1日かけて楽しむプランも組めます。
金沢から日帰り観光 ── 少し足を延ばして
白川郷(岐阜県)コース(片道約1.5時間)
岐阜県に位置する白川郷は、1995年にユネスコ世界遺産に登録された合掌造り集落で、日本を代表する観光地のひとつです。金沢から東海北陸自動車道を使えば片道約1.5時間でアクセスでき、十分に日帰り圏内です。
白川郷・荻町集落には大小100棟余りの合掌造りが残り(うち重要伝統的建造物群保存地区内の合掌造り家屋は59棟)、今も人々の暮らしが営まれています。代表的な見学施設「和田家」は国の重要文化財に指定されており、急勾配の茅葺き屋根の構造や、かつて養蚕に使われた屋根裏部屋を見学できます。集落を一望できる「城山展望台(荻町城跡展望台)」からの眺めは圧巻で、特に冬のライトアップ時には三角屋根に雪が積もった幻想的な光景が広がります。
白川郷では飛騨牛の串焼きや五平餅、朴葉味噌など飛騨地方ならではのグルメも楽しめます。先に紹介した五箇山と白川郷を合わせて巡るルートも人気が高く、東海北陸自動車道沿いに両集落を効率よく回れます。ただし、白川郷は観光客が非常に多いため、早朝の到着や平日の訪問がおすすめです。せせらぎ公園駐車場は混雑時には満車になることもあるので、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。アクセス・ライトアップ予約・ベストシーズンの詳細は白川郷2026完全ガイドをご覧ください。
金沢からの日帰り旅のコツ(レンタカー vs 公共交通機関)
金沢を拠点にした日帰り旅をより快適に楽しむために、交通手段の選び方と旅のコツをまとめました。
レンタカーがおすすめのコース
能登方面(千里浜・気多大社、能登島・和倉温泉)、加賀方面(白山・手取峡谷)、五箇山・白川郷は、公共交通機関のアクセスが限られるため、レンタカーが圧倒的に便利です。金沢駅周辺にはレンタカー各社の営業所が集まっており、当日でも借りられることが多いですが、GWや夏休みは事前予約が安心です。のと里山海道は全線無料のため、能登方面のドライブは高速料金を抑えられるのもメリット。ガソリンスタンドは郊外に出ると少なくなるので、出発前に満タンにしておきましょう。
公共交通機関で行けるコース
富山市内コースは北陸新幹線で約20分とアクセス抜群。富山市内は路面電車が充実しているため、車なしでも快適に観光できます。高岡も新幹線の新高岡駅があり、そこから氷見線で雨晴海岸へ向かうローカル線の旅も風情があります。福井方面は、永平寺・東尋坊コースなら福井駅からバスが出ており、恐竜博物館もえちぜん鉄道とバスを乗り継いでアクセス可能です。加賀温泉郷へは北陸新幹線で加賀温泉駅まで約19分と便利です(特急「サンダーバード」は2024年3月の敦賀延伸にともない金沢発着を取りやめ、大阪〜敦賀間の運転になっています)。
日帰り旅で押さえたいポイント
出発は朝早く:日帰りの場合、現地での滞在時間を確保するために朝8時前後の出発がおすすめです。特に能登方面や白川郷など片道1.5時間以上のコースは、早朝出発が鍵になります。
季節と天候を確認:冬の能登方面は積雪や路面凍結の可能性があるため、スタッドレスタイヤが必須です。冬用タイヤ装着のレンタカーを選びましょう。また、雨晴海岸の立山連峰ビューは晴天時限定なので、天気予報をチェックしてから行き先を決めるのも賢い方法です。
お得なきっぷを活用:北陸エリアには「北陸おでかけtabiwaパス」など、エリア内の鉄道・バスが乗り放題になるお得なフリーきっぷがあります。公共交通機関を使う場合は、事前に各交通機関の公式サイトで最新のお得きっぷ情報を確認しておくと、交通費を大幅に節約できます。
グルメも計画に組み込む:北陸はどの方面にもご当地グルメがあります。能登の海鮮丼、加賀温泉郷の温泉たまごソフト、富山の鱒寿司や白えび天丼、福井のソースカツ丼やおろしそば。事前にランチスポットを調べておくと、旅の満足度がぐっと上がります。
金沢は北陸の交通ハブとして、実に多彩な日帰り旅の選択肢を持っています。この記事で紹介した10コースは、いずれも片道2時間以内でアクセスできるスポットばかり。1泊では物足りない、もっと北陸を深く知りたいという方は、ぜひ金沢に連泊して各方面への日帰り旅を楽しんでみてください。きっと、まだ知らなかった北陸の魅力に出会えるはずです。
旅のスタイルで選ぶ北陸旅行ガイド
北陸旅行のスタイル別ガイドを用意しています。あなたの旅に合った記事をお選びください。
北陸旅行の計画には以下のガイドもおすすめです。
金沢から日帰り観光のよくある質問
金沢から日帰りで行けるおすすめの観光スポットはどこですか?
金沢から能登・白川郷へ日帰りするには車が必要ですか?
金沢から日帰りで立山黒部アルペンルートに行けますか?
金沢から加賀温泉郷・東尋坊は公共交通だけで日帰りできますか?
写真クレジット:
金沢駅 — Tbatb(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
白川郷 — 663highland(Wikimedia Commons / CC BY 2.5)
















