富山観光おすすめスポット完全ガイド|立山・黒部・五箇山・富山湾グルメの見どころ総まとめ

3,000m級の立山連峰から水深1,000mの富山湾まで、高低差4,000mのダイナミックな自然が広がる富山県。世界遺産の合掌造り集落、日本一の黒部ダム、北陸随一の温泉街、そして「天然の生け簀」と称される富山湾の新鮮な海の幸まで、見どころ・食べどころが満載です。この記事では、富山観光のおすすめスポットをジャンル別に徹底ガイドし、モデルコースや交通手段、季節ごとの楽しみ方まで詳しくご紹介します。
目次
この記事の内容
富山が旅行先として選ばれる理由
高低差4,000mが生む圧倒的な自然
富山県最大の魅力は、日本離れしたスケールの自然景観にあります。標高3,015mの立山(雄山)から水深約1,000mの富山湾まで、その高低差は実に4,000m。この地形が急流河川・深い峡谷・広大な扇状地を生み出し、四季折々の絶景を作り出しています。春には20mを超える雪の大谷、夏には高山植物の花畑、秋には三段染めの紅葉、冬には雪をまとった立山連峰と、一年を通じて訪れる価値があります。
「天然の生け簀」富山湾の恵み
富山湾は日本海側最大の外洋性内湾で、暖流と寒流が交わり約500種の魚が生息する豊かな漁場です。海岸線から急激に深くなる地形のおかげで、水揚げされた魚はすぐに食卓へ届く「鮮度のよさ」が最大の武器。「富山湾鮨」として全国的にブランド化されるほど、寿司のレベルは国内トップクラスです。
アート・建築・ものづくりの充実
意外に知られていませんが、富山はアートと建築の宝庫でもあります。隈研吾設計の富山市ガラス美術館「TOYAMAキラリ」、「世界一美しいスタバ」と話題の環水公園スターバックス、400年の歴史を持つ高岡銅器の鋳物工房、そして井波彫刻の精緻な木彫りの街並みなど、クリエイティブな見どころが点在しています。美術館・工房見学・ものづくり体験を組み合わせれば、自然だけに頼らない奥深い旅が楽しめます。
富山観光の定番スポット — まず訪れたい名所
立山黒部アルペンルート
立山黒部アルペンルートは、富山県立山町から長野県大町市まで全長約37kmにわたる日本屈指の山岳観光ルートです。ケーブルカー・高原バス・トロリーバス・ロープウェイなど6つの乗り物を乗り継ぎながら北アルプスを横断する、世界でも珍しいルートとして国内外から注目を集めています。
最大のハイライトは標高2,450mの室堂平。4月中旬〜6月中旬の「雪の大谷」では、高さ20mにも達する雪壁の間を歩く迫力満点の体験ができます。夏は高山植物が咲き乱れるミクリガ池周辺のハイキング(所要約1〜2時間)が人気で、特別天然記念物のライチョウに出会えることも。秋は9月下旬から始まる三段染めの紅葉が見事です。
ルートのもうひとつの目玉は黒部ダム。高さ186mは日本一を誇り、6月下旬〜10月中旬に行われる観光放水は毎秒10トン以上の水が轟音とともに落下する圧巻のスペクタクルです。アルペンルートの通り抜けには片道約5〜6時間、往復なら丸1日を見込んでおきましょう。通行料金は片道(立山駅〜扇沢)で大人約10,850円。例年4月中旬〜11月下旬の期間限定営業です。
五箇山の合掌造り集落
五箇山の合掌造り集落はユネスコ世界遺産に登録された日本の原風景です。岐阜県の白川郷と合わせて登録されていますが、五箇山は観光客が比較的少なく、静かに日本の伝統文化と向き合える場所として根強い人気があります。

見どころは相倉集落(23棟の合掌造り家屋が残る)と菅沼集落(9棟が残る小規模で静かな集落)の2つ。相倉集落は展望台から集落全体を見渡すことができ、田植えの時期(5〜6月)には水田に映る合掌造りが美しい写真映えスポットになります。集落内にはいくつかの合掌造り家屋が民俗館や資料館として公開されており、内部の構造や養蚕・和紙づくりなどの伝統的な暮らしを学べます。見学の所要時間は各集落40分〜1時間程度。入場料は相倉集落が保存協力金500円です。
冬のライトアップは五箇山の最大のイベントで、雪に包まれた合掌造りが暖かな光に照らされる光景は息をのむ美しさです。また、五箇山には日本最古の民謡のひとつとされるこきりこ節の伝統が今も受け継がれており、毎年9月の「こきりこ祭り」では地元の人々による踊りを見ることができます。五箇山周辺では越中和紙の紙漉き体験もおすすめです。
雨晴海岸 — 海越しの立山連峰
雨晴海岸は、富山湾越しに3,000m級の立山連峰を望む全国的にも珍しい絶景スポットです。海岸線から標高3,000mの山々を一望できる場所は世界でも数えるほどしかなく、万葉歌人・大伴家持も詠んだとされる景勝地として知られています。
おすすめのシーズンは、空気が澄んで山がくっきり見える秋〜冬。特に11月〜2月の晴れた早朝には、冷たい海面から立ち昇る「けあらし」(気嵐)と雪化粧の立山連峰が織りなす幻想的な景色を見ることができ、全国からカメラマンが集まります。JR氷見線の雨晴駅から徒歩5分とアクセスも良好で、道の駅「雨晴」の展望デッキからも絶景が楽しめます。所要時間は30分〜1時間程度。高岡・氷見の日帰りコースに組み込むとスムーズに周遊できます。
富山の自然・絶景スポット
黒部峡谷トロッコ電車
黒部峡谷トロッコ電車は、日本一深いV字峡谷を縫うように走る観光鉄道です。宇奈月温泉駅から終点の欅平駅まで全長20.1km・41のトンネルと22の橋を通過しながら約1時間20分の旅。窓のないオープン車両(リラックス客車)に乗れば、エメラルドグリーンの黒部川と切り立った岩壁の迫力を全身で感じられます。
途中駅では鐘釣駅(河原の露天風呂、万年雪を望むスポット)や猫又駅(ねずみ返しの岸壁)などの見どころがあります。終点の欅平では、断崖に張り付くように架けられた「奥鐘橋」や名剣温泉の足湯が待っています。紅葉の見頃は例年10月下旬〜11月上旬で、峡谷全体が赤・黄・緑に染まる三段染めの絶景はまさに息をのむ美しさ。運行期間は4月下旬〜11月末で、料金は宇奈月〜欅平の往復で大人3,960円です。
2024年6月に一般開放された黒部宇奈月キャニオンルートも注目の的です。かつてダム建設の作業員しか通れなかった秘境ルートで、トロッコ電車の欅平駅から黒部ダムまでをインクライン(傾斜鉄道)や竪坑エレベーターで結びます。1日の定員が限られる完全予約制のため、旅の計画は早めに立てましょう。
弥陀ヶ原高原 — 天空の湿原ハイキング
弥陀ヶ原高原は、立山黒部アルペンルートの途中、標高約1,600〜2,000mに広がるラムサール条約登録の高層湿原です。「餓鬼の田」と呼ばれる無数の池塘(ちとう)が点在する天空の楽園は、高山植物の宝庫として知られています。
木道が整備された散策コースは一周約2〜3時間。7月にはワタスゲやニッコウキスゲ、8月にはタテヤマリンドウが咲き誇ります。晴れた日には遠く富山平野と富山湾を見渡すことができ、眼下に雲海が広がることも。アルペンルートの高原バスで「弥陀ヶ原」バス停下車、室堂とセットで訪れるのが効率的です。弥陀ヶ原ホテルは山上唯一の温泉付き宿泊施設で、満天の星空を楽しむなら一泊するのがおすすめです。
魚津の蜃気楼と埋没林
魚津の蜃気楼は、春から初夏(4〜6月)にかけて富山湾の海上に出現する自然現象です。対岸の建物や船が伸びたり反転して見える「上位蜃気楼」は、気象条件が揃ったときにだけ現れるため、見られたらラッキーな自然のショーです。魚津市の「しんきろうロード」沿いには展望スポットが整備されており、蜃気楼の出現情報はウェブサイトやSNSでリアルタイム配信されています。
蜃気楼が出現しなくても、魚津埋没林博物館では約2,000年前の太古の樹根(特別天然記念物)を水中展示で見学できます。かつて陸地だった場所が海面上昇で沈んだ証拠として学術的にも貴重な展示で、幻想的な水中ライトアップは一見の価値あり。入館料は大人640円、所要時間は約40分〜1時間です。
呉羽山展望台 — 富山市街から望む立山連峰
呉羽山展望台は、富山市中心部から車で約10分という手軽さで立山連峰の大パノラマが楽しめる展望スポットです。標高約80mの小高い丘に位置し、晴れた日には剱岳・立山・薬師岳など3,000m級の北アルプスの山並みが眼前に広がります。
朝焼けに染まる立山連峰や、富山市街の夜景も美しく、一日のどの時間帯に訪れても違った表情を見せてくれます。展望台は無料で、駐車場も完備。富山市内観光の合間に立ち寄れる気軽さが魅力です。山頂付近には「杉谷古墳群」もあり、古代の歴史に触れることもできます。所要時間は展望台のみなら20〜30分、丘陵全体の散策を楽しむなら1時間程度です。
砺波平野の散居村 — 日本の農村風景の原点
砺波平野の散居村は、広大な水田の中に屋敷林に囲まれた農家が点在する独特の集落景観です。春の水田が鏡のように空を映す時期や、秋の黄金色に染まる稲穂の季節が特に美しく、展望台からの眺めは「日本の原風景」そのもの。砺波チューリップフェア(4月下旬〜5月上旬)とあわせて訪れるのがおすすめです。
富山観光のグルメ — 富山湾の海鮮と名物料理
「天然の生け簀」と称される富山湾は、暖流と寒流が交わる全国屈指の豊かな漁場。海岸から急激に深くなる特異な地形のおかげで、漁港から食卓までの距離が短く、ネタの鮮度は日本トップクラスです。
富山湾鮨・白エビ・ホタルイカ — 季節の海鮮グルメ
富山湾鮨と白エビ・ホタルイカは富山を代表する海鮮グルメです。「富山湾鮨」は、県内の参加店が地元の新鮮なネタを使って提供するブランド寿司で、10貫程度のセットが2,500〜4,000円程度と、東京の半額以下で極上の寿司が味わえます。
季節ごとの旬は、春のホタルイカ(3〜5月)と白エビ(4〜11月)、冬の氷見寒ブリ(12〜2月)が三大看板。白エビは「富山湾の宝石」と呼ばれ、刺身・かき揚げ・昆布締めなど多彩な食べ方で楽しめます。ホタルイカは沖漬け・酢味噌・天ぷらが定番で、滑川市の「ほたるいかミュージアム」では発光ショーも見学可能(3〜5月限定)。氷見寒ブリは脂の乗りが別格で、寒ブリ宣言が出される12月〜翌2月が最旬です。
富山の回転寿司とおすすめ市場
富山の回転寿司は「日本一レベルが高い」と評されるほど。きときと寿しやすし玉などのチェーン店でも、朝獲れの地魚ネタが100〜300円台で楽しめ、都市部の高級寿司店に匹敵する鮮度と味わいです。富山駅直結の「きときと市場 とやマルシェ」には寿司店や海鮮丼の店が集まっており、到着してすぐ富山の味を堪能できます。
市場巡りが好きな方には、射水市の新湊きっときと市場がおすすめです。富山湾の新鮮な魚介がずらりと並び、ベニズワイガニの浜茹でや白エビの刺身をその場で味わえます。新湊の内川エリアは「日本のベニス」とも呼ばれるフォトジェニックな運河の街並みで、市場とあわせて散策するのが楽しいコースです。岩瀬の北前船回船問屋街にも昔ながらの酒蔵やカフェが点在し、大人の街歩きが楽しめます。
富山ブラックラーメン
富山ブラックラーメンは、戦後の復興期に肉体労働者の塩分補給として誕生したとされる富山のソウルフードです。真っ黒な醤油スープは見た目のインパクト大ですが、各店で味わいは千差万別。元祖「大喜」は濃厚でしょっぱめのワイルドな味わい、「麺家いろは」は魚介出汁を合わせた万人受けする旨さで知られています。
富山駅周辺に名店が集中しているので、夕食や〆の一杯に気軽に立ち寄れます。ご飯と一緒に食べるのが地元流。CICビル地下の飲食街や、富山駅南口の「麺家いろは」が観光客にはアクセスしやすいでしょう。
ますのすし — 富山を代表する駅弁
ますのすしは、鱒の切り身を酢飯にのせて笹で包んだ富山の伝統的な押し寿司です。わっぱ(曲げ物)に詰められた丸い形が特徴で、全国駅弁ランキングでも常に上位にランクインしています。「ますのすし本舗 源」が最も有名ですが、市内には30以上の製造元があり、それぞれ鱒の厚み・酢の加減・ご飯の炊き方が異なります。
富山駅構内で購入できるほか、「ますのすし伝承館」(源の工場見学施設)では製造工程を見学し、できたてを味わうこともできます。お土産としても人気が高く、日持ちは約3日間。二重にした「特選ますのすし」は鱒の厚みが倍で、贅沢な味わいを楽しめます。
富山の文化・歴史スポット
高岡・瑞龍寺と高岡大仏
国宝・瑞龍寺は、加賀藩2代藩主前田利長の菩提寺として1663年に建立された曹洞宗の名刹です。山門・仏殿・法堂が一直線に並ぶ伽藍配置は「加賀百万石の威光」を感じさせる圧巻のスケールで、仏殿と法堂、山門が国宝に指定されています。禅宗寺院の美を極めた建築は、建築ファンやカメラ愛好家にも人気のスポットです。拝観料は大人500円、所要時間は約40分〜1時間。
瑞龍寺から徒歩15分ほどの高岡大仏は、奈良・鎌倉と並ぶ「日本三大仏」のひとつとされる青銅製の仏像です。高岡は高岡銅器で知られる鋳物の街で、400年以上の伝統を持つ銅器の技が今も息づいています。人気の鋳物メーカー「能作」の本社工場では、錫のテーブルウェアの鋳造体験(所要約90分、要予約)が楽しめ、お洒落なお土産も購入可能です。
春には高岡御車山祭(5月1日)がこの街を華やかに彩ります。豪華絢爛な7基の山車が市内を巡行するユネスコ無形文化遺産登録の祭りで、金工・漆工・染織といった高岡の工芸技術の粋が山車の装飾に凝縮されています。
富山市ガラス美術館と環水公園
富山市ガラス美術館は、世界的建築家・隈研吾が設計した複合施設「TOYAMAキラリ」の中にあります。御影石・ガラス・アルミの外観が印象的なビルの内部は、木のルーバーが張り巡らされた温かみのある空間。6階の常設展示室にはアメリカのガラスアーティスト、デイル・チフーリの大型インスタレーションが展示されており、色鮮やかなガラスの造形美は必見です。常設展は大人200円。
富山駅から徒歩約10分の環水公園(富岩運河環水公園)は、かつての運河を整備した水辺の公園で、「世界一美しいスタバ」として話題のスターバックス環水公園店があります。運河クルーズ(岩瀬まで約1時間)も人気で、水上から富山の街並みを楽しめます。富山城は富山駅から路面電車で約5分の好立地。城址公園内の富山市郷土博物館では、富山藩の歴史を学ぶことができます(入館料210円)。
富山の薬売り文化と岩瀬の街並み
富山の薬売りは、300年以上の歴史を持つ「配置薬」の文化です。江戸時代、富山藩主が全国に薬売りを派遣した「先用後利(せんようこうり)」のビジネスモデルは、現代のサブスクリプションの先駆けともいえます。富山市の「池田屋安兵衛商店」では、昔ながらの丸薬づくり体験(無料、所要約15分)を楽しめ、レトロな店構えは写真スポットとしても人気です。「廣貫堂資料館」では薬売りの歴史を映像や展示で詳しく紹介しています(入場無料)。
岩瀬の街並みは、北前船で栄えた廻船問屋の土蔵群が残る歴史地区。国指定重要文化財の「森家」をはじめ、白壁の蔵や格子戸の町家が約1kmにわたって連なり、往時の繁栄ぶりを今に伝えています。現在は古い蔵をリノベーションしたカフェやクラフトショップが増え、富山の新しい観光スポットとして注目を集めています。富山駅からポートラム(路面電車)で約25分とアクセスも便利です。
井波彫刻と南砺の文化
井波彫刻は、南砺市井波地区で約250年の歴史を持つ木彫りの伝統工芸です。瑞泉寺の再建をきっかけに発展した彫刻技術は、今も200人以上の彫刻師によって受け継がれています。八日町通りには工房が軒を連ね、ノミの音が響く風情ある街並みを散策できます。彫刻師の仕事を間近で見学できる工房もあり、ものづくりの街ならではの体験が人気です。所要時間は街歩きで約1〜2時間。
富山の路面電車 — LRT先進都市を走る
富山の路面電車は、コンパクトシティ政策の象徴として全国から注目を集めるLRT(次世代型路面電車)です。銀色のスタイリッシュな車両「ポートラム」は富山駅北口と岩瀬を結び、市内中心部を環状運行する「セントラム」は主要な観光スポットへのアクセスに便利です。
運賃は1回210円(均一料金)とリーズナブル。1日フリーきっぷ(650円)を利用すれば、富山城・ガラス美術館・岩瀬などを効率よく巡ることができます。2020年に南北接続が完成し、富山駅の高架下を路面電車がくぐる全国的にも珍しい光景が見られるようになりました。鉄道ファンならずとも、車窓からの富山市内の景色を楽しむ路面電車の旅はおすすめです。
富山のおすすめ温泉
宇奈月温泉 — 黒部峡谷の玄関口
宇奈月温泉は、富山県随一の規模を誇る温泉街です。大正12年(1923年)の開湯以来、黒部峡谷の玄関口として多くの旅行者を迎えてきました。泉質は弱アルカリ性の単純泉で、無色透明でクセがなく肌に優しいのが特徴。「美肌の湯」としても知られ、日帰り入浴が可能な施設も複数あります。
温泉街には「セレネ美術館」やトロッコ電車の展望スポットである「やまびこ遊歩道」など散策スポットも充実しています。やまびこ遊歩道からは、赤い新山彦橋を渡るトロッコ電車と峡谷の風景を撮影できるフォトスポットがあります。宿泊施設は老舗旅館からリゾートホテルまで幅広く、黒部峡谷トロッコ電車と組み合わせた1泊2日の旅が最もスタンダードなプランです。
黒部峡谷の秘湯 — トロッコでしか行けない温泉
黒部峡谷の秘湯は、トロッコ電車でしかアクセスできない究極の秘境温泉群です。黒薙温泉は黒部峡谷最古の温泉で、宇奈月温泉の源泉でもあります。峡谷に面した大露天風呂は圧倒的な開放感。鐘釣温泉では、河原を掘れば湧き出す天然の野湯を体験できます。終点・欅平近くの名剣温泉は、断崖に張り付くように建つ一軒宿で、峡谷の絶景を眺めながらの入浴は格別です。
いずれも営業期間はトロッコ電車の運行期間(4月下旬〜11月末)に準じます。黒薙温泉と名剣温泉は宿泊も可能で、星空と渓谷の音に包まれた夜は忘れられない体験になるでしょう。秘湯好きなら、一度は訪れたい「本物の秘湯」です。
富山観光の交通手段 — アクセスと移動のコツ
富山へのアクセス
北陸新幹線で東京駅から富山駅まで最速約2時間10分(「かがやき」利用)。2024年3月の敦賀延伸により、大阪からは特急サンダーバード+北陸新幹線で約3時間、名古屋からは東海道新幹線+北陸新幹線(米原・敦賀経由)で約3時間となりました。飛行機は羽田〜富山きときと空港が約1時間、空港から富山駅までバスで約25分です。
富山市内の移動 — 路面電車の乗りこなし方
富山市内の観光には路面電車が非常に便利です。セントラム(市内環状線)は富山城・ガラス美術館・総曲輪商店街など市内中心部の主要スポットを結び、ポートラム(富山港線)は富山駅北口から岩瀬までを約25分で結びます。いずれも運賃は1回210円。市内電車・バス1日フリーきっぷ(650円)を購入すれば、3回以上の乗車で元が取れます。
富山駅は路面電車の南北接続が完成しており、駅の高架下を電車がスムーズに通り抜けるため、南口・北口どちらへのアクセスもスムーズです。主要な乗り場は富山駅南口の電停で、行き先表示を確認して乗車すればOK。ICカード(Suica・ICOCA等)も利用可能です。
県内各エリアへの移動
高岡・氷見方面:JRあいの風とやま鉄道で富山駅から高岡駅まで約20分。高岡からJR氷見線で雨晴海岸(雨晴駅)まで約20分、氷見駅まで約30分。
黒部・宇奈月方面:あいの風とやま鉄道で富山駅から黒部駅まで約35分、そこから富山地方鉄道に乗り換えて宇奈月温泉駅まで約25分。
五箇山方面:高岡駅から世界遺産バスで相倉口まで約1時間、菅沼まで約1時間15分。車の場合は東海北陸自動車道の五箇山ICが便利です。
立山方面:富山地方鉄道で富山駅(電鉄富山駅)から立山駅まで約1時間。ここからアルペンルートの乗り物に乗り継ぎます。
県内の広域移動にはレンタカーが最も効率的です。特に五箇山・氷見・砺波エリアを1日で巡りたい場合は、車があると時間を有効に使えます。冬季(12月〜3月)は積雪があるため、スタッドレスタイヤ装着車を選びましょう。
富山観光の季節別おすすめ
春(4月〜5月)— 雪の大谷とチューリップの季節
富山の春は見どころが目白押しです。4月中旬に開通する雪の大谷ウォーク(〜6月中旬)は富山観光の最大の目玉のひとつ。高さ20mの雪壁の間を歩く体験は、この時期だけの特別なイベントです。平地では桜の名所が見頃を迎え(4月上旬〜中旬)、松川べりの桜並木は富山市民の誇りです。
4月下旬〜5月上旬には砺波チューリップフェアが開催され、300品種300万本のチューリップが一面に咲き誇ります。朝日町の「春の四重奏」は、桜・チューリップ・菜の花・残雪の北アルプスが一度に楽しめる奇跡のような絶景。白エビ漁も4月に解禁され、グルメの楽しみも加わります。5月1日の高岡御車山祭は豪華絢爛な山車巡行が圧巻です。
夏(6月〜8月)— 峡谷と高原の涼
夏の富山は避暑地としての魅力が光ります。黒部峡谷トロッコ電車のオープン車両で浴びる峡谷の風は天然のクーラー。弥陀ヶ原や室堂平は真夏でも気温15〜20度前後の天然の避暑地で、高山植物のお花畑をハイキングするのに最適のシーズンです。ライチョウに出会えるチャンスが最も高いのもこの時期。
6月〜7月は蜃気楼の出現シーズン。魚津の海岸で空気が揺らぐ幻想的な光景を観察できるかもしれません。8月には富山市内で「おわら風の盆 前夜祭」の各町内練習も始まり、祭りの雰囲気が徐々に高まっていきます。
秋(9月〜11月)— 紅葉と伝統祭りの季節
秋の富山は紅葉と祭りの黄金シーズンです。9月1日〜3日に開催されるおわら風の盆は、八尾の旧町で繰り広げられる幻想的な盆踊り。三味線と胡弓の音色にのせて踊る優雅な姿は「日本で最も美しい祭り」と評され、毎年20万人以上の観光客が訪れます。
紅葉は9月下旬に立山の山頂付近から始まり、10月中旬に弥陀ヶ原、10月下旬〜11月上旬に黒部峡谷、11月中旬に平地へと約2ヶ月かけて降りてきます。特に黒部峡谷の紅葉は、峡谷の断崖とエメラルドグリーンの川面に映える赤・黄・橙の色彩が格別。立山では10月の初冠雪と紅葉の「三段染め」(山頂の雪・中腹の紅葉・麓の緑)が絶景です。9月にはの五箇山のこきりこ祭りも開催されます。
冬(12月〜3月)— 寒ブリと雪景色
冬の富山は食と雪景色が最大の魅力です。氷見寒ブリのシーズンは12月〜2月で、脂の乗った寒ブリの刺身・しゃぶしゃぶ・照り焼きは冬の富山旅行の最大のご褒美。氷見漁港近くの「ひみ番屋街」では、水揚げされたばかりの寒ブリを使った丼や握りが楽しめます。
五箇山の合掌造りライトアップ(1月下旬〜2月の週末限定)は、雪深い山里に浮かび上がる幻想的な光景。立山山麓スキー場や南砺市のたいらスキー場ではウインタースポーツも楽しめます。冬の雨晴海岸で見られる「けあらし」と立山連峰の組み合わせは、冬ならではの絶景です。3月にはホタルイカの身投げ(浜に打ち上げられる現象)が始まり、滑川の海岸では青白く光る神秘的な光景を見ることができます。
富山観光のモデルコース
1日コース(A):富山市内 満喫プラン
9:00 富山駅出発
路面電車セントラムで「国際会議場前」下車。富山城址公園を散策(所要約30分)。
10:00 TOYAMAキラリ(富山市ガラス美術館)
隈研吾建築の内部とデイル・チフーリのガラスアート作品を鑑賞(所要約1時間)。
11:30 池田屋安兵衛商店で薬売り体験
丸薬づくり体験と昔ながらの薬局見学(所要約30分)。
12:00 ランチ — 富山湾鮨 or 富山ブラック
総曲輪・西町エリアで富山湾鮨を堪能、またはCICビル地下で富山ブラックラーメンを体験。
13:30 環水公園と富岩水上ライン
「世界一美しいスタバ」でコーヒー休憩。運河クルーズ(約70分)で岩瀬へ。
15:00 岩瀬の街並み散策
北前船回船問屋「森家」見学、酒蔵やカフェ巡り(所要約1〜1.5時間)。ポートラムで富山駅へ戻る。
17:00 呉羽山展望台で夕景鑑賞
夕日に染まる立山連峰の絶景(車で約10分、タクシー利用がおすすめ)。
18:30 夕食 — 回転寿司 or 居酒屋
富山駅周辺の回転寿司「すし玉」や海鮮居酒屋で富山の海の幸を満喫。
1日コース(B):高岡・氷見・雨晴海岸プラン
8:30 富山駅 → 高岡駅(あいの風とやま鉄道、約20分)
9:00 国宝・瑞龍寺
加賀百万石の威光を感じる禅宗建築を拝観(所要約50分)。
10:00 高岡大仏 → 高岡銅器の街散策
山町筋の土蔵造りの街並み、金屋町の格子戸の家並みを歩く(所要約1時間)。
11:30 JR氷見線で雨晴海岸へ(高岡駅から約20分)
道の駅「雨晴」の展望デッキから富山湾越しの立山連峰を一望(所要約40分)。
12:30 氷見で海鮮ランチ
「ひみ番屋街」で氷見寒ブリの丼やきときとの寿司を堪能。
14:00 新湊内川エリアへ移動(車で約40分)
「日本のベニス」と呼ばれる運河散策と新湊きっときと市場(所要約1.5時間)。
16:00 能作本社工場(高岡市オフィスパーク内、車で約20分)
錫のテーブルウェア鋳造体験(所要約90分、要予約)。お土産のショッピングも。
18:00 高岡駅 → 富山駅(あいの風とやま鉄道、約20分)
富山駅でますのすしをお土産に購入。
2泊3日コース:富山まるごと満喫プラン
【1日目】富山市内 + 宇奈月温泉泊
10:00 富山駅到着
「きときと市場 とやマルシェ」で白エビの天丼や海鮮丼でランチ。
11:30 富山市内観光
富山城 → ガラス美術館 → 池田屋安兵衛商店(丸薬づくり体験)→ 環水公園で「世界一美しいスタバ」。
15:00 富山地方鉄道で宇奈月温泉へ(約1時間25分)
温泉街の散策、やまびこ遊歩道を歩いて峡谷の絶景を堪能。温泉旅館で夕食と温泉を楽しむ。
【2日目】黒部峡谷 → 高岡・氷見
8:30 黒部峡谷トロッコ電車
宇奈月 → 欅平(約1時間20分)。欅平散策(奥鐘橋・足湯・名剣温泉)を楽しみ、往復約4〜5時間。
14:00 宇奈月 → 高岡(富山地鉄 + あいの風とやま鉄道、約1時間30分)
瑞龍寺を拝観(所要約50分)。
16:30 高岡 → 雨晴海岸(JR氷見線、約20分)
夕暮れの富山湾と立山連峰。そのまま氷見へ移動し、氷見温泉郷で宿泊。夕食は氷見の海鮮を堪能。
【3日目】五箇山 → 砺波 → 帰路
8:30 氷見 → 五箇山(車で約1時間15分)
相倉合掌造り集落を散策。展望台から集落全体を見渡し、合掌造り民俗館を見学(所要約1〜1.5時間)。
10:30 井波彫刻の街並み散策(車で約30分)
瑞泉寺参拝と八日町通りの彫刻工房見学(所要約1時間)。
12:00 砺波平野の散居村展望
散居村展望台から富山平野の絶景を眺め、近くでランチ。
13:30 新湊きっときと市場(車で約40分)
ベニズワイガニや白エビの浜茹でなど、最後の富山グルメを堪能。内川エリアの運河散策。
15:30 富山駅へ(車で約30分)
ますのすしやかまぼこなどお土産を購入し、北陸新幹線で帰路へ。
※北陸2泊3日モデルコースでは、金沢・福井も含めた広域周遊プランをご紹介しています。高岡・氷見日帰りコースもあわせて参考にしてください。
富山観光のまとめ
高低差4,000mの圧倒的な自然から、世界遺産の合掌造り、鮮度抜群の富山湾グルメ、現代アートの美術館、秘境の温泉まで — 富山県は何度訪れても新しい発見がある奥深い観光地です。北陸新幹線の開業で東京から最速2時間10分とアクセスも抜群。週末の1泊2日から、じっくりめぐる2泊3日まで、旅のスタイルに合わせて自由にプランを組み立ててみてください。四季折々に表情を変える富山の自然と文化が、きっと忘れられない旅の思い出を届けてくれるはずです。
富山・北陸旅行のスタイル別・テーマ別ガイド
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写真クレジット:
雨晴海岸から望む立山連峰 — ドルチェ(Wikimedia Commons / CC BY 3.0)
五箇山の合掌造り集落 — 雷太(Wikimedia Commons / CC BY 2.0)








