富山県黒部市の黒部峡谷トロッコ電車は、日本一深いV字峡谷を全長20.1kmにわたって走る絶景観光鉄道。窓のないオープン車両から断崖絶壁の峡谷美を間近に体感でき、特に秋の紅葉シーズン(10月下旬〜11月中旬)は息をのむ美しさです。宇奈月駅〜欅平駅を片道約1時間20分かけて走り、秘湯・足湯・渓谷散策も楽しめます。※2026年度は能登半島地震の影響で9月30日まで猫又駅までの折り返し運行、10月1日から欅平までの全線運行が再開します。
| 2026年度の運行区間 | 9月30日までは宇奈月〜猫又の折り返し運行(能登半島地震の影響で猫又〜欅平が運休中)。10月1日〜11月30日は欅平まで全線運行 |
| 運行期間 | 2026年4月20日〜11月30日(12月〜翌春は冬期運休) |
| 区間 | 宇奈月駅〜欅平駅 全長20.1km(※2026年9月30日までは猫又駅まで) |
| 所要時間 | 片道約1時間20分(往復+欅平散策で4〜5時間) |
| 乗車料金 | 【10/1〜】宇奈月〜欅平 大人 片道2,480円・子供1,240円/宇奈月〜鐘釣 片道1,780円/宇奈月〜黒薙 片道830円 【〜9/30】宇奈月〜猫又 往復 大人2,820円・子供1,420円/宇奈月〜黒薙 往復1,660円 |
| 客車種別 | 普通客車(追加料金なし)/ リラックス客車(1回ごとに車両券+600円)/ 特別客車(別途車両券) |
| アクセス | 北陸新幹線 黒部宇奈月温泉駅→富山地方鉄道 宇奈月温泉駅→徒歩5分 |
| 駐車場 | 宇奈月駅周辺 有料 約350台(1日1,000円前後) |
| 紅葉見頃 | 10月下旬〜11月中旬(全線運行の再開後。混雑期は予約推奨) |
| 予約 | お客さまセンター 0765-62-1011(受付9:00〜16:30)。乗車日の3ヶ月前〜前日15:00。2026年度の欅平行きはWeb予約不可・電話のみ |
目次
黒部峡谷トロッコ電車の魅力 — 日本一深いV字峡谷を走る絶景鉄道

黒部峡谷トロッコ電車は、富山県黒部市の宇奈月駅から欅平駅までの全長20.1kmを約1時間20分かけて走る観光鉄道です。正式名称は黒部峡谷鉄道で、もともとは黒部川の電源開発のために敷設された工事用鉄道を観光用に開放したもの。日本一深いV字峡谷として知られる黒部峡谷の断崖絶壁を縫うように走るトロッコ列車は、窓のないオープン車両から大自然のパノラマを間近に体感できる、富山を代表する絶景アトラクションです。春の新緑、夏の深緑、秋の紅葉と、四季折々に表情を変える峡谷美は、訪れるたびに新しい感動を与えてくれます。運行期間は例年4月下旬から11月末までで、冬期は豪雪のため運休となります。
黒部峡谷トロッコ電車の沿線見どころ — 宇奈月から欅平へ
宇奈月駅を出発すると、すぐに目に飛び込んでくるのが新山彦橋からの眺望です。赤い湖面橋が架かる宇奈月ダムと、エメラルドグリーンに輝くうなづき湖の美しいコントラストが旅の始まりを告げます。列車は41のトンネルと22の橋を渡りながら峡谷の奥へと進みます。途中の黒薙駅は黒部峡谷で最も古い温泉・黒薙温泉への玄関口。さらに進むと、猿専用の橋として有名な「猿橋」や、仏石と呼ばれる奇岩が見えてきます。鐘釣駅では河原の露天風呂「鐘釣河原」で足湯を楽しむことができ、万年雪が残る万年雪展望台も人気の撮影スポットです。終点の欅平駅に到着すると、目の前に広がるのは高さ34mの奥鐘橋と、切り立った岩壁の間を流れる黒部川の雄大な景観。欅平からは猿飛峡や人喰岩、名剣温泉への遊歩道が整備されており、大自然の中を歩く散策が楽しめます。
黒部峡谷の紅葉シーズン — トロッコ電車から眺める秋の絶景

黒部峡谷トロッコ電車の最大のハイライトは、何といっても紅葉シーズンです。例年10月下旬から11月中旬にかけて、欅平から宇奈月にかけて標高差に応じて順に色づく紅葉は、まさに「動く紅葉の絵巻物」と称されるほどの絶景。深いV字峡谷の両岸を赤・橙・黄・緑のグラデーションが彩り、エメラルドグリーンの黒部川との対比は息をのむ美しさです。特に後曳橋付近の紅葉は有名で、高さ60mの橋上から見下ろす峡谷は圧巻のスケール。紅葉シーズンは大変混雑するため、事前のオンライン予約が必須です。寒さ対策として防寒着の準備も忘れずに。オープン車両の「普通客車」は風を直に感じられる反面、秋は冷え込むため、窓付きの「リラックス客車」や「特別客車」を選ぶのもおすすめです。パノラマ展望が楽しめるリラックス客車は片道530円の追加料金で利用でき、紅葉をゆったり楽しみたい方に人気があります。
黒部峡谷鉄道の歴史 — 電源開発とトロッコ電車の誕生
黒部峡谷鉄道の歴史は、大正時代の電源開発に遡ります。1923年(大正12年)、日本電力株式会社が黒部川の水力発電所建設のために工事用軌道を敷設したのが始まりです。険しい峡谷での資材運搬のために造られた狭軌(762mm)の鉄道は、当初は一般の乗車が認められていませんでしたが、沿線の美しさが評判となり、1953年(昭和28年)に関西電力から分離して黒部峡谷鉄道株式会社が設立され、正式に観光鉄道として営業を開始しました。その後、1963年に完成した黒部ダム(黒部第四発電所)の建設では、この鉄道が重要な輸送ルートとして活躍。映画『黒部の太陽』でも描かれた難工事の歴史は、日本の土木技術の金字塔として語り継がれています。現在のトロッコ電車は年間約100万人が利用する富山県有数の観光名所となり、2024年には開業100周年を迎えた歴史ある鉄道です。
黒部峡谷トロッコ電車へのアクセス・料金・駐車場情報
| 電車 | 北陸新幹線 黒部宇奈月温泉駅→富山地方鉄道 約25分→宇奈月温泉駅→徒歩5分 |
| 車 | 北陸自動車道 黒部ICから約20分(宇奈月駅周辺 有料駐車場 約350台・1日1,000円前後) |
| 料金 | 宇奈月〜欅平 大人 片道2,480円・子供1,240円(10/1〜の全線運行時)/〜9/30は宇奈月〜猫又 往復 大人2,820円。リラックス客車は1回ごとに車両券+600円 |
| 予約 | 電話 0765-62-1011(乗車日3ヶ月前〜前日15:00)。2026年度の欅平行きはWeb予約不可。当日券は宇奈月駅窓口で7:40から販売 |
宇奈月温泉での宿泊と組み合わせれば、温泉と峡谷の両方を満喫する贅沢な旅が楽しめます。立山黒部アルペンルート2026や黒部ダム2026ガイドと組み合わせた黒部川完全制覇プランもおすすめです。
黒部峡谷トロッコ電車の予約方法 — 2026年度はWeb予約が使えない区間あり
トロッコ電車は座席が決まっており、混雑期は希望の時間に乗れないことがあります。2026年度は欅平行きのWeb予約が利用できず、電話予約のみとなっている点に注意してください。
- 電話予約:黒部峡谷鉄道お客さまセンター 0765-62-1011(4月1日〜11月30日は9:00〜16:30受付)。乗車日の3ヶ月前から前日15:00まで。個人(15名未満)の受付は毎年4月1日に始まります。
- Web予約:猫又行きなどの区間で利用でき、こちらも乗車日の3ヶ月前〜前日15:00まで。欅平行きは2026年度は対象外です。
- 当日券:乗車駅の窓口で購入できます。宇奈月駅では7:40から販売。ただし混雑期は希望の時間に乗れない場合があります。
- 団体(15名以上):毎年1月10日から受付開始。
運行区間は積雪や融雪、復旧工事の進み具合で変わることがあります。出発前に公式サイトで最新の運行区間を必ず確認してください(2026年8月時点の情報)。
黒部峡谷トロッコ電車の周辺の見どころ
黒部峡谷トロッコ電車の起点である宇奈月温泉は、富山県随一の温泉地。黒部川の清流沿いに旅館やホテルが立ち並び、無色透明のアルカリ性単純温泉が旅の疲れを癒してくれます。宇奈月温泉街には足湯スポットや温泉噴水があり、トロッコ電車の待ち時間にも散策が楽しめます。また、宇奈月温泉から車で約40分の距離にある砺波の散居村は、富山平野に広がる日本の原風景として知られ、黒部峡谷とはまた異なる富山の魅力を味わえます。黒部峡谷の対岸にそびえる立山連峰は「立山黒部アルペンルート」として有名で、室堂平の雪の大谷や称名滝など、スケールの大きな山岳景観が広がります。さらに、黒部市内には生地(いくじ)の湧水群や、YKKセンターパークなどのユニークな見どころもあり、峡谷と合わせて黒部エリアを周遊する旅もおすすめです。黒部市全体の見どころは、黒部市の観光ガイドで黒部峡谷・宇奈月温泉・黒部ダムなどを詳しく紹介しています。
写真クレジット:
黒部峡谷トロッコ電車と紅葉の峡谷風景 — くろふね(Wikimedia Commons / CC BY 4.0)
黒部峡谷鉄道の橋梁とV字峡谷 — Luka Peternel(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
黒部峡谷鉄道3100形客車と秋の風景 — Tail furry(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)















