【2026年8月時点】能登地方は令和6年能登半島地震からの復旧途上にあり、施設の営業時間・料金・休業の状況が変わることがあります。お出かけ前に、各施設の公式サイトや電話で最新の状況をご確認ください。国道249号の沿岸部は本復旧工事のため片側交互通行や迂回、時間帯規制が続いています。
能登半島沖で豊かに育つイカと能登ふぐは、能登グルメの双璧。小木漁港の「船凍イカ」(活きたまま船上で冷凍した高品質なイカ)や、イカをテーマにした観光施設「イカの駅つくモール」、そして冬の能登ふぐは絶品です。
石川県能登半島は、日本海の豊かな恵みに育まれた海産物の宝庫です。なかでも能登を代表する味覚として知られるのが、小木港の船凍イカと能登ふぐ。漁師たちが受け継いできた伝統の技と、冷たい日本海が育む極上の鮮度は、全国の食通をうならせています。能登半島を訪れたなら、この2つのグルメは外せない逸品です。
目次
能登のイカ — 小木港の船凍イカとは

能登半島の東側、能登町小木港は青森県の八戸港、北海道の函館港と並ぶ「日本三大イカ釣り漁港」として知られています(能登町観光ガイド)。小木のイカ漁船は能登半島沖の好漁場「大和堆」や遠く北太平洋まで出漁し、獲れたてのイカを船上で急速冷凍する「船凍(せんとう)イカ」の技術を確立しました。一尾ずつ凍結する製法が本格化したのは1980年以降で、鮮度をそのまま閉じ込めるため、解凍後も刺身で食べられる品質を保ちます。船凍イカの透き通るような身は甘みが強く、コリコリとした食感が特徴です。
令和6年能登半島地震では小木港も被災しましたが、漁は続けられています。2026年も5月7日に中型イカ釣り船が今季初出港し、北太平洋のアカイカ漁場へ向かいました。港に地震の爪痕が残るなかでの再出発です。地元の飲食店では、イカの刺身のほか、イカの丸焼きやイカの塩辛など多彩なイカ料理を楽しめます。
能登のイカの駅つくモール — イカグルメの発信拠点
能登町小木には、イカをテーマにした観光施設「イカの駅つくモール」があります。2020年6月にオープンしたこの施設には、全長13メートルの巨大なイカのモニュメント「イカキング」がシンボルとして設置され、SNSでも話題を集めました。館内では船凍イカを使った料理を味わえるレストランのほか、イカの加工品や能登の特産品を扱う物産コーナー、イカ墨を使ったソフトクリームも人気です。九十九湾に面した立地で、能登の海の魅力を堪能する観光ルートの拠点としてもおすすめです。
営業情報(2026年8月時点):物販・カフェは9:30〜17:00(12月〜3月は10:00〜17:00)、水曜定休。レストランは11:00〜15:00(ラストオーダー14:30)で、8月は無休です。駐車場は普通車65台・大型車2台・福祉車両3台。海中が見える観光遊覧船「イカす丸」は運航しており、1日6便(10:00〜15:00)・所要約40分・料金は一般1,500円/小人800円です。なお、シーカヤックやSUPの艇庫は休止中のため、マリンレジャーを目的にする場合は事前に施設へご確認ください。
能登ふぐの魅力 — 天然ふぐの隠れた名産地

ふぐといえば下関のイメージが強いですが、実は石川県はふぐ類の漁獲量が全国2位(金沢市の食文化資料による)で、なかでもごまふぐの漁獲高は日本一とされます。能登半島の沿岸では日本海で育った良質な天然ふぐが水揚げされ、「能登ふぐ」としてブランド化されています。能登ふぐの特徴は、冷たい海水で身が引き締まり、旨味が凝縮されていること。ふぐの刺身(てっさ)は、薄く引かれた身が透けるほど美しく、噛むほどに上品な甘みが広がります。ふぐを味わうなら冬から春がシーズンで、和倉温泉や能登の旅館・料理店でふぐ料理を堪能できます。ただし和倉温泉は震災からの復旧途上で営業中の宿が限られるため、予約時に営業状況の確認を。
石川県ならではの珍味として知られるのが「ふぐの子糠漬け」です。これは一夜干しではなく、猛毒を持つふぐの卵巣(ふぐの子)を塩漬けにしたのち糠に漬け込み、塩と糠で3年ほどかけて発酵させて毒を抜く発酵食品です。製造が認められているのは石川県だけで、金沢市の金石・大野のほか、旧美川町(現・白山市)と輪島市が主な製造地です(農林水産省「うちの郷土料理」)。能登の産物ではありませんが、石川を訪れたらぜひ味わいたい一品です。
能登のイカ・能登ふぐを味わえるおすすめスポット
能登のイカと能登ふぐを存分に味わうなら、いくつかのおすすめスポットがあります。能登食祭市場(七尾市)では、新鮮な能登の海鮮を購入・試食でき、イカやふぐの加工品も豊富です。輪島朝市は2024年1月の火災で朝市通り一帯が焼失し、朝市通りでの営業は再開していません。現在は「出張輪島朝市」がワイプラザ輪島店(輪島市宅田町41)で9:00〜13:00・水曜休で開かれており、干物などの海産物を購入できます。また、能登丼は能登の新鮮な食材をふんだんに使った丼物で、イカやふぐを使ったメニューも人気があります。能登牛と合わせて、能登の食の豊かさを満喫する旅を計画してみてはいかがでしょうか。能登半島はほかにも能登かきやいしる・いしり、揚げ浜式製塩の塩など、魅力的な食文化が目白押しです。
能登のイカ・能登ふぐへのアクセス情報
イカの駅つくモールへのアクセス
- 車:のと里山海道・能越自動車道を利用し、能登空港ICから約40分(石川県公式観光サイト)
- 公共交通:のと鉄道穴水駅からバスまたはタクシーで小木方面へ
- 駐車場:普通車65台・大型車2台・福祉車両3台
ふぐ料理を出す店は七尾市・和倉温泉エリアや輪島市内に点在しますが、震災の影響で休業中の店もあるため、必ず事前に営業と予約を確認してください。
能登半島は広いため、車でのドライブが最も便利な移動手段です。ただし国道249号の沿岸部は本復旧工事が続いており、片側交互通行や迂回、時間帯規制が発生します。所要時間には余裕を持ち、出発前に石川県の道路情報で規制状況を確認しましょう。能登空港(のと里山空港)を利用すれば東京(羽田)から約1時間でアクセスでき、レンタカーで能登の海鮮グルメを巡る旅が楽しめます。
能登のイカ・能登ふぐ周辺の見どころ
能登半島のイカと能登ふぐのグルメ旅と合わせて、周辺の観光スポットも楽しみましょう。小木港に近い九十九湾は、リアス式海岸の美しい入り江。海中が見える遊覧船「イカす丸」は運航していますが、シーカヤックやSUPの艇庫は休止中です。能登島ではのとじま水族館で能登の海の生き物に出会えます。歴史に興味がある方は真脇遺跡で縄文時代のロマンに触れるのもおすすめです。七尾城跡からは七尾湾を一望でき、戦国時代の山城の壮大さを体感できます。能登の食と自然、歴史を組み合わせた旅で、能登半島の奥深い魅力を存分にお楽しみください。
写真クレジット:
能登小木のイカの駅つくモール外観 — Asturio Cantabrio(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
新鮮なイカの刺身 — Brücke-Osteuropa(Wikimedia Commons / CC0)
能登ふぐの薄造り刺身 — Maria-Yamaguchi(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
















