【2026年8月時点】のと鉄道七尾線は2024年1月の能登半島地震で被災し一部区間が不通となっていましたが、2025年8月に全線復旧し、七尾〜穴水間で通常ダイヤの運行に戻っています。ダイヤは改正されることがあるため、乗車前にのと鉄道公式サイトで最新の時刻表と運行状況をご確認ください。沿線施設については、能登地方が復旧途上にあることから営業時間や休業の状況が変わることがあります。
のと鉄道は、石川県七尾市の七尾駅から穴水駅までの33.1kmを結ぶ能登半島のローカル線です。車窓から望む七尾湾の絶景は「日本の鉄道風景」の中でも屈指の美しさ。のどかな里山里海の風景を眺めながらの列車旅は、能登を訪れたら一度は体験したいアクティビティです。
この記事の内容
のと鉄道とは — 七尾湾沿いを走る絶景ローカル線

のと鉄道七尾線は、JR七尾線の七尾駅から能登半島の中央部にある穴水駅までを結んでいます。沿線は七尾湾に面しており、特に能登中島駅〜穴水駅間では列車が海岸線のすぐそばを走る区間があり、車窓いっぱいに広がる穏やかな七尾湾の景色は格別です。
春には沿線の桜、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季折々の風景が楽しめます。また、観光列車「のと里山里海号」も運行しており、特別な車両で能登の食と景色を同時に楽しむ贅沢な列車旅が人気です。
のと鉄道の見どころ — 駅とアニメの聖地
のと鉄道の各駅にはそれぞれ個性があります。能登中島駅には旧国鉄の郵便車が保存展示されており、鉄道ファンの人気スポットです。終点の穴水駅は能登の玄関口として、駅構内に観光案内所やお土産店が充実しています。
また、のと鉄道はアニメ「花咲くいろは」の舞台のモデルとなったことでも知られ、アニメファンの聖地巡礼スポットとしても人気です。ラッピング列車が運行されることもあり、アニメファンと鉄道ファンの両方から愛されています。
のと里山里海号 — 能登の食と絶景を楽しむ観光列車
のと鉄道の看板列車がのと里山里海号です。特別にデザインされた車両で七尾湾沿いを走り、車窓の絶景を楽しめます。震災後は「震災語り部観光列車」としての運行になっており、かつての寿司御膳やスイーツ、能登の銘酒といった車内販売・飲食付きプランは設定されていません。その代わりアテンダントが沿線の見どころに加えて被災と復興の歩みを語ってくれます。
運行は土日を中心とした季節運行で、2026年度は4月25日〜5月10日の土日と7月18日〜8月30日の土日に設定されました(下半期の運行日は夏頃に決定予定とされていましたが、2026年9月時点でも未発表です)。1日4便で、七尾10:00発・13:15発(穴水行き)、穴水12:09発・14:20発(七尾行き)のダイヤです。全席指定の予約制で、乗車券のほかにご利用代金900円(7月以降は1,200円)が必要です。予約は利用日の1ヶ月前から前日12:00まで(WEB予約は前々日まで)で、観光列車予約センター(0768-52-2300)または穴水駅窓口でも受け付けています。春には車窓から桜並木、秋には紅葉のトンネルを楽しめ、季節ごとに異なる風情が魅力です。
能登中島駅の郵便車とアニメ聖地巡礼の詳細
のと鉄道の中間駅能登中島駅には、1986年まで実際に使用されていた鉄道郵便車オユ10形が保存展示されています。全国でも現存するのはわずか数両という貴重な車両で、車内に入って当時の郵便仕分け作業の様子を見学することもできます。鉄道ファンにとっては必見のスポットです。
のと鉄道はアニメ「花咲くいろは」の舞台モデルとなった路線としても有名です。作中に登場する駅や沿線風景の多くが実在の場所をモデルにしており、ファンが全国から聖地巡礼に訪れています。劇中の架空駅「湯乃鷺駅」のモデルとなった西岸駅には、作品にちなんだノートやパネルが設置されており、アニメと鉄道の両方を楽しめるユニークなスポットです。
のと鉄道の歴史 — 第三セクター化から震災復旧まで
のと鉄道は1987年に設立され、1988年3月25日にJR西日本から能登線(穴水〜蛸島間・61.0km)を引き継いで開業した第三セクター鉄道です。1991年9月1日には七尾線の七尾〜輪島間の運行も引き継ぎました。
その後、2001年4月1日に穴水〜輪島間、2005年4月1日に能登線(穴水〜蛸島)が廃止され、現在運行しているのは七尾〜穴水間の七尾線のみです。この区間はもともと1925年(大正14年)に国鉄七尾線の一部として開通したもので、約100年にわたって能登半島の交通を支えてきました。
2024年1月の能登半島地震では全線が運休する大きな被害を受けましたが、復旧工事を経て同年4月6日に全線で運行を再開し、現在は平常どおり運行しています。廃止された区間の記憶と、復旧を果たした現在の姿の両方が、この路線の重みになっています。
のと鉄道の各駅ガイド — 8駅それぞれの見どころ
七尾〜穴水間は8駅。途中下車を組み込むと、車窓だけでは終わらない旅になります。
| 駅 | 周辺の見どころ |
|---|---|
| 七尾 | JR七尾線との接続駅で旅の起点。一本杉通り・花嫁のれん館・能登食祭市場が徒歩圏内 |
| 和倉温泉 | 北陸有数の温泉街和倉温泉への玄関口 |
| 田鶴浜 | 建具の町として知られる田鶴浜の玄関口 |
| 笠師保 | 七尾湾越しに能登島が見える |
| 能登中島 | 鉄道郵便車オユ10形を保存展示。仲代達矢率いる無名塾の公演で知られる「能登演劇堂」がある演劇の里 |
| 西岸 | アニメ「花咲くいろは」の架空駅「湯乃鷺駅」のモデル。木造駅舎のレトロな雰囲気 |
| 能登鹿島 | 通称「能登さくら駅」。桜のトンネルと海のコラボレーションが春の名物 |
| 穴水 | 終着駅でのと鉄道の本社所在地。「まいもんまつり」で知られるグルメの町で、冬の牡蠣まつりが人気 |
のと鉄道の基本情報
| 路線 | 七尾駅〜穴水駅(33.1km・8駅) |
| 所要時間 | 約40分(七尾〜穴水) |
| 運賃 | 七尾〜穴水 850円(うち和倉温泉〜穴水のと鉄道線は690円) |
| 観光列車 | のと里山里海号=震災語り部観光列車(要予約・別途ご利用代金900円/7月以降1,200円) |
| 運行本数 | 七尾発の下り列車で1日17本前後(概ね1時間に1本程度) |
| フリーきっぷ | 「つこうてくだしフリーきっぷ」大人1,000円・小人500円。土日祝の指定日に全区間乗り放題(穴水・能登中島・田鶴浜・七尾の各駅で購入) |
| アクセス | JR金沢駅から七尾駅まで特急で約1時間 |
| ベストシーズン | 通年(春の桜、秋の紅葉が特に人気) |
のと鉄道を楽しむモデルコース — 金沢から日帰りプラン
金沢からの日帰り旅なら、JR特急「能登かがり火」で七尾駅まで約1時間、そこからのと鉄道で穴水駅まで約40分のコースがおすすめです。午前中に七尾を出発し、穴水では昼食に能登の新鮮な海鮮丼を楽しみましょう。穴水の牡蠣(かき)は冬の名物で、駅周辺の飲食店で炭火焼き牡蠣を堪能できます。帰りは普通列車でのんびり車窓を堪能するプランが人気です。
時間に余裕があれば、能登中島駅で途中下車して郵便車を見学し、西岸駅でアニメ聖地巡礼をするのもよいでしょう。穴水駅からレンタカーで奥能登を巡るコースも可能で、のと里山海道を使えば輪島の朝市や白米千枚田、珠洲の見附島など能登の名所へアクセスできます。列車の旅と車の旅を組み合わせることで、能登の魅力をさらに深く味わえます。
のと鉄道沿線の季節ごとの見どころ
のと鉄道は四季を通じて異なる魅力を見せてくれます。春には能登鹿島駅(通称「能登さくら駅」)を中心に沿線が桜のトンネルに包まれ、桜と海のコラボレーションは圧巻の美しさです。夏には七尾湾の青い海と緑の里山が鮮やかなコントラストを描き、開放感あふれる車窓が楽しめます。
秋には沿線の山々が紅葉に色づき、特に能登中島駅周辺の紅葉は見事です。冬には雪化粧した里山と凛とした冬の海が広がり、冬限定の「能登かき」を目当てに訪れる食通も多くいます。どの季節に訪れても、能登の自然と食を満喫できるのがのと鉄道の最大の魅力です。
のと鉄道のよくある質問
のと鉄道はどこを走っていますか?
能登半島地震のあと、のと鉄道は動いていますか?
観光列車「のと里山里海号」は今どんな運行ですか?
お得なきっぷはありますか?
運賃と運行本数を教えてください。
写真クレジット:
のと鉄道NT200形 — Rsa(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)













