マルガージェラート能登本店は、石川県能登町の里山にあるジェラート専門店です。オーナーシェフの柴野大造さんは2017年にイタリア・パレルモの国際大会でアジア人初の総合優勝を果たした職人で、奥能登の酪農家限定生乳を使ったジェラートを、この山あいの一軒で味わえます。緑に囲まれた屋外席20席があり、能登の景色ごと味わう店です。

マルガージェラートは能登町の牧場から生まれた

マルガージェラートの出発点は、能登町の酪農です。使っているのは農林水産大臣賞を受賞した「酪農家限定生乳」で、公式サイトはこれを「奥能登ミルク」と呼び、店を牽引する代表フレーバーの土台に据えています。乳製品を外から仕入れてジェラートに仕立てるのではなく、目の前の牧場のミルクをどう生かすかから逆算した設計になっています。

公式サイトで柴野さんが強調しているのは「アロマ(香り)」です。数種類の花やスパイスを駆使して複雑な香りを抽出し、「食べた瞬間にそこに風景が浮かぶような甘美な味わい」を目指すと書かれています。素材の配合比率には化学理論に裏付けされた基本ベースがあり、そこから感性で発展させるところが「味のデザイン」だという考え方です。ジェラートを甘味ではなく作品として組み立てている店だと分かります。

店があるのは能登町瑞穂。海沿いの観光ルートからは少し内陸に入った、山に囲まれた場所です。周辺には春蘭の里のような里山の集落が広がっており、能登の観光地というより、能登の暮らしの側にある立地です。

世界チャンピオン・柴野大造さんの受賞歴

柴野大造さんは1975年生まれ、能登町の出身です。公式サイトに掲載されている主な実績を並べると、この店が「地方の人気店」という規模の話ではないことが分かります。

2015年ジェラート日本チャンピオン(日本ジェラート協会主催)
2015・2016年イタリア最優秀職人 2年連続受賞
2016年世界ジェラート大使(ローマ/アジア人初の殿堂入り)
2017年Sherbeth Festival(イタリア・パレルモ)総合優勝・世界チャンピオン(アジア人初)
2017年ジェラートワールドツアー グランドファイナル世界大会決勝 一般投票1位・総合4位(アジア人最高位)
2018年ジェラートワールドカップ 日本代表チームキャプテン 世界総合4位・ガストロノミージェラート部門1位
2018年イタリアンジェラート協会 日本支部 初代会長に就任/ジェラート文化功労賞(外国人初)

2017年にパレルモで総合優勝した作品は「パイナップル・セロリ・リンゴのソルベ」でした。野菜と果物をコールドプレスでエキス抽出し、安定剤として使えるリンゴの皮のペクチンを、抗酸化作用も見込んで皮ごと取り入れたという構成です。乳を使わないソルベで世界一を獲ったという事実が、この店の幅を示しています。

柴野さんは能登町ふるさと大使も務めており、日本ジェラート協会副会長、ユネスコ平和メッセンジャーなどの公職も持っています。

能登本店の楽しみ方 — 屋外席とフレーバー

能登本店には緑に囲まれた屋外座席が20席あります。テイクアウトして車で走り去るのではなく、その場で座って食べられる作りです。石川県の公式観光サイトによれば、旬の地物野菜や果物のジェラート、世界大会の受賞フレーバーなどが日替わりで10種類以上並びます。定番だけを置く店ではないので、行くたびに顔ぶれが変わります。

編集部が訪ねたときにショーケースに並んでいたのは、能登のしお・抹茶・チョコレート・ピスタチオ・ストロベリー・マンゴー&アップルなどでした。ピスタチオには「プレミアム商品」「ピスタチオは100円高くなります」という掲示が出ており、一部のフレーバーが割増になる仕組みが店頭で明示されています。

マルガージェラート能登本店のショーケースに並ぶジェラート
ショーケースの様子。左から抹茶、チョコレート、能登のしお、ピスタチオ、ストロベリー、マンゴー&アップルなどが並ぶ(編集部撮影)
カップに盛られた能登のしお味のジェラート
実際に注文した「能登のしお」。塩気が甘さを引き締める、この店を代表するミルク系フレーバー(編集部撮影)

「能登のしお」は、奥能登の生乳と能登の塩を合わせたフレーバーです。塩気が甘さの輪郭をはっきりさせるので、ミルクの濃さがそのまま出ます。能登の塩を使ったスイーツは珠洲の揚げ浜式製塩とも結びついた地域の定番で、能登の塩スイーツ・塩グルメとしてほかにも広がりがあります。

価格は、石川県観光連盟のスポット情報ではイートインがS 380円・W 520円(受賞フレーバーは+100円)、テイクアウトが350円〜420円と案内されています(2026年8月時点の掲載内容)。価格・フレーバーは変わることがあるため、来店前に公式サイトかInstagram(@malga_noto)で確認するのが確実です。決済はPayPayにも対応しています。

震災を越えて、2024年4月に営業を再開

2024年1月の能登半島地震で、能登本店も長期の休業を余儀なくされました。とくに影響が大きかったのが断水です。ジェラートは衛生管理の要求が高く、水が来なければ作れません。3月下旬に水道が復旧したことを受けて、2024年4月21日に営業を再開しました。

能登では、再開した店とそうでない店が今も混在しています。訪ねる前に営業状況を確認する、というひと手間が、震災後の能登旅では欠かせません。マルガージェラートはInstagramで日々の情報を出しているので、そこを見てから向かうのが確実です。

マルガージェラート能登本店の営業時間・駐車場・基本情報

所在地〒927-0311 石川県鳳珠郡能登町字瑞穂163-1
電話0768-67-1003(Tel&Fax)
営業時間11:00〜17:00(都合により早めに閉める場合あり)
定休日毎週水曜日・年末年始
駐車場普通車15台・大型バス1台分
座席屋外席20席
公式サイトmalgagelato.com / Instagram @malga_noto

上記は公式サイトの記載にもとづく情報です(2026年8月時点)。なお能登町の観光ガイドでは定休日を「3月〜10月は無休、11月〜2月は水曜定休、年末年始(12月28日〜1月4日)休業」と案内しており、公式サイトの記載と差があります。水曜日に訪ねる予定なら、事前に電話かInstagramで確認してください。

店は山あいにあり、公共交通の便は限られます。車での来訪が基本になります。大型バス1台分のスペースがあるため、団体でも立ち寄れます。

マルガージェラート能登本店へのアクセス

出発地点経路所要時間の目安
のと里山空港IC能越自動車道・国道249号ほか約20〜25分
金沢市街のと里山海道 → 能越自動車道約2時間30分
和倉温泉能越自動車道経由約1時間

所要時間はいずれも目安です。能登町瑞穂は柳田地区にあり、同じ町内の春蘭の里(のと里山空港から約30分)や真脇遺跡(のと里山空港ICから約25分)と近い距離感になります。九十九湾恋路海岸など海側のスポットとあわせて回る場合は、内陸のこの店を途中に挟む形が組みやすいでしょう。

野々市の店舗・オンライン・ふるさと納税で味わう

能登まで足を延ばせない場合の選択肢もあります。金沢の隣、野々市市に2店舗目があります。公式サイトはこの店を「ミルクがやがてジェラートやチーズ、イタリア焼き菓子になるまでを視覚体験できるミュージアムラボラトリー」と説明しており、単なる支店ではなく製造を見せる施設として作られています。

所在地〒921-8804 石川県野々市市本町6丁目370番
電話076-246-5580(tel&fax)
営業時間11:00〜17:00
定休日年末年始
駐車場普通車10台

さらに、贈答用のセットは全国配送に対応しており、オンラインショップでも購入できます。ふるさと納税の返礼品にもなっています。能登町と野々市市の両方がジェラートのセットを扱っており、寄付を通じて取り寄せることもできます。返礼品の探し方と手続きの注意点は北陸ふるさと納税ガイドにまとめています。

マルガージェラート能登本店の定休日はいつですか?
公式サイトには「毎週水曜日・年末年始」と記載されています。一方で能登町の観光ガイドは「3月〜10月は無休、11月〜2月は水曜定休、年末年始(12月28日〜1月4日)休業」と案内しており、情報に差があります。水曜日に訪ねる予定なら、電話(0768-67-1003)かInstagram(@malga_noto)で事前に確認してください。
能登半島地震のあとも営業していますか?
営業しています。地震後は断水のため長期休業していましたが、2024年3月下旬に水道が復旧し、2024年4月21日に営業を再開しました。ただし能登では店舗ごとに状況が異なるため、来店前にInstagramで最新の営業情報を確認することをおすすめします。
どんなフレーバーがありますか?
石川県の公式観光サイトによれば、旬の地物野菜や果物を使ったものや世界大会の受賞フレーバーなどが日替わりで10種類以上並びます。編集部の訪問時には、能登のしお・抹茶・チョコレート・ピスタチオ・ストロベリー・マンゴー&アップルなどが並んでいました。看板は奥能登の酪農家限定生乳を使ったミルク系のフレーバーで、公式サイトはこの生乳が農林水産大臣賞を受賞したものだと説明しています。2017年にイタリア・パレルモの大会で総合優勝した「パイナップル・セロリ・リンゴのソルベ」のような、野菜を使ったソルベも同店の特徴です。なおピスタチオは店頭で「プレミアム商品」として+100円の掲示が出ていました。
駐車場はありますか。観光バスでも行けますか?
公式サイトによると普通車15台分と大型バス1台分の駐車場があります。能登町の観光ガイドも中型バスの駐車が可能としています。店は山あいにあり公共交通の便は限られるため、車での来訪が基本になります。目安として、のと里山空港ICから約20〜25分、金沢市街からのと里山海道・能越自動車道経由で約2時間30分です。
能登まで行けない場合、どこで買えますか?
金沢の隣の野々市市に2店舗目があります(野々市市本町6丁目370番/11:00〜17:00/定休日は年末年始)。製造工程を見られるミュージアムラボラトリーとして作られた店です。また贈答用セットは全国配送に対応しており、オンラインショップやふるさと納税の返礼品としても扱われています。

写真クレジット:
能登松島 — ブルーノ・プラス(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
真脇遺跡ウッドサークル — MChew(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)

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わっか北陸編集部
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