【2026年8月時点】能登地方は令和6年能登半島地震からの復旧途上にあり、施設の営業時間・料金・休業の状況が変わることがあります。お出かけ前に、各施設の公式サイトや電話で最新の状況をご確認ください。
記事の要点
- 日本百景に選ばれた能登内浦の景勝地で、湾の眺望は無料・所要30分〜1時間。ただし地震の影響で遊歩道に通行できない区間があり、現地の案内表示に従う必要があります
- のと海洋ふれあいセンターは高校生以上210円・中学生以下無料、9:00〜17:00(入館受付16:30まで)、月曜(祝日を除く)と年末年始が休館です
- 遊覧船「イカす丸」は湾内を約40分かけて周遊し、1日6便(10:00〜15:00の毎正時)・一般1,500円/小人800円/幼児400円。時期によって運休することがあります
拠点の「イカの駅つくモール」は9:30〜17:00(冬季は10:00〜)・水曜定休で、駐車場は普通車65台です。遊覧船の運航状況は出発前に公式サイトや電話でご確認ください。
石川県能登町にある九十九湾(つくもわん)は、日本百景にも選ばれた能登半島内浦を代表する景勝地です。入り組んだリアス式海岸が織りなす穏やかな入り江は、透明度の高い海水と豊かな海の生き物に恵まれ、自然体験や海のレジャーが楽しめるスポットです。
この記事の内容
九十九湾とは — 日本百景の穏やかな入り江

九十九湾は、能登半島の東側(内浦)に位置する入り江で、大小さまざまな入り江が複雑に入り組んだリアス式海岸を形成しています。「九十九」の名は、入り江の数が多いことを表す表現で、実際にその海岸線は変化に富んだ美しい景観が続きます。
外浦(日本海側)の荒々しい海岸線とは対照的に、九十九湾は波の穏やかな内浦に面しているため、静かで透明度の高い海が特徴です。能登町の紹介によれば、東西1km・南北1.5kmという小さな湾ながら、屈折の多い海岸線の長さは13kmに及び、日本百景の一つに数えられています。湾の中央にはスダジイに覆われた蓬莱島が浮かび、松や桂樹が茂るその姿が蓬莱の画図のようであることから、この名が付いたと伝えられます。
九十九湾の楽しみ方 — 海域公園と自然体験
九十九湾の魅力は、美しい景色を眺めるだけにとどまりません。湾一帯は能登半島国定公園と海域公園に指定されており、イカの駅つくモールから出航する海中が見える遊覧船「イカす丸」に乗れば、海上と海中の両方から湾内の景観を楽しめます。
海中には色とりどりの魚やイソギンチャク、ヒトデなどの海洋生物が豊富に生息しており、子どもから大人まで楽しめる自然体験の場となっています。湾内の九十九湾園地には遊歩道が整備されており、松の木々に覆われた静かな入り江を眺めながら歩けます。ただし令和6年能登半島地震の影響で、園地や海岸沿いの歩道には通行できない区間が生じています。歩ける範囲は復旧の進み具合によって変わるため、現地の案内表示や通行止めの標示に必ず従ってください。湾全体が天然の良港となっており、古くから漁業が盛んな地域でもあります。
九十九湾の自然と海の生態系
九十九湾の海中にはアマモ場(海草の群落)が広がっており、これが豊かな海の生態系を支えています。アマモ場は「海のゆりかご」とも呼ばれ、メバルやアイナメ、カワハギなど多くの魚の稚魚が育つ場所です。透明度の高い海水と穏やかな波が、多様な海洋生物の生息環境を作り出しています。海中をのぞける遊覧船からアマモの森と泳ぐ魚たちを観察できるのは、九十九湾ならではの体験です。
湾口にある石川県の施設のと海洋ふれあいセンターでは、九十九湾の海の生き物について学ぶことができます。本館のタッチプールではヤドカリやヒトデに直接ふれることができ、お子さまの自然学習にも向いた施設です。入館料は高校生以上210円(20人以上の団体は170円)、中学生以下は無料。開館時間は9:00〜17:00(入館受付は16:30まで)で、休館日は毎週月曜日(祝日を除く)と年末年始(12月29日〜1月3日)です。
なお、屋外の磯の観察路は、地震の影響により一部が通行できません(ボードウォークの破損およびトンネルの崩落)。センター公式サイトでその旨が案内されているため、磯の観察を目当てに訪れる場合は事前に電話(0768-74-1919)で確認しておくと確実です。ヤドカリ学級や体験スノーケリングといった季節のプログラムは、月ごとに公式サイトで受付が始まり、定員に達すると締め切られます。
冬には九十九湾周辺で能登の名物イカ漁が行われ、漁火(いさりび)が夜の湾内を幻想的に照らす光景も見られます。特に能登小木港はスルメイカの水揚げで知られ、船凍イカ(船上で急速冷凍したイカ)は鮮度抜群の逸品です。冬の能登を訪れたら、新鮮なイカの刺身やイカの一夜干しをぜひ味わってみてください。
イカの駅つくモールと九十九湾の体験アクティビティ
九十九湾の玄関口に位置するイカの駅つくモールは、小木の船凍イカと九十九湾をテーマにした能登町の情報発信拠点です。営業時間は9:30〜17:00(冬季は10:00〜17:00)、定休日は水曜日。館内にはイカ料理を出すレストラン、特産品の直売所、イカ漁の展示コーナーがあり、駐車場は普通車65台・大型車2台・バリアフリー3台分が用意されています。屋外に立つ巨大なイカのモニュメント「イカキング」は、記念撮影スポットとして知られています。
レストランの営業時間は11:00〜15:00(ラストオーダー14:30)、定休日は水曜日(8月は休まず営業)です。併設のカフェ「いかふぇ」ではオリジナルの「イカスミソフト」を販売しています(カフェのラストオーダーは16:00)。小木港は函館・八戸と並ぶ「イカの三大漁港」のひとつに数えられ、獲れたてを船上で1杯ずつ急速凍結した船凍イカは能登を代表する特産品です。
つくモールから出航する遊覧船「イカす丸」は、石川県内で唯一、海中を望むことができる2階建ての船です。九十九湾を約40分かけて周遊し、出航は10:00・11:00・12:00・13:00・14:00・15:00の1日6便。料金は一般1,500円、小人800円、幼児400円(障がい者手帳をお持ちの方は750円、15名以上の団体は10%割引)です。波が高い日や荒天時は運航を取りやめることがあります。また能登町観光ガイドはこの遊覧船について「4月3日より営業再開」と案内しており、時期によっては運休となることがあります。日程が決まっている場合は、事前に施設(0768-74-1399)へ確認してください。
一方、つくモールに併設されたカヤック・SUP等の艇庫は、公式サイトで「現在休止中」と案内されています。九十九湾でのシーカヤックやSUP体験を目的に訪れる場合は、再開の有無を事前に施設(0768-74-1399)へ問い合わせてください。
夏には、のと海洋ふれあいセンターが日程を限って体験スノーケリングを実施しています(事前申込制・定員あり)。実施日は月ごとにセンター公式サイトで発表され、受付終了となる回もあります。湾内の景色を眺めてから、のと海洋ふれあいセンターで海の生き物にふれ、イカの駅つくモールで食事をするという流れが、九十九湾を巡る基本のプランです。
九十九湾へのアクセス・見学情報
| 所在地 | 石川県鳳珠郡能登町越坂 |
| 見学 | 湾の眺望は自由。ただし地震の影響で遊歩道の通行できない区間があり、現地の案内表示に従うこと |
| 料金 | 湾の眺望は無料(遊覧船「イカす丸」は一般1,500円/小人800円/幼児400円、のと海洋ふれあいセンターは高校生以上210円・中学生以下無料) |
| 所要時間 | 約30分〜1時間 |
| アクセス(車) | のと里山空港から珠洲道路経由で約40分(金沢から約2時間、和倉温泉から約1時間20分) |
| 駐車場 | イカの駅つくモールに普通車65台・大型車2台・バリアフリー3台 |
| ベストシーズン | 春〜秋(夏は海のレジャーが充実) |
写真クレジット:
九十九湾 — Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0



















