【2026年8月時点】能登地方は令和6年能登半島地震からの復旧途上にあり、飲食店・販売店の営業時間や休業の状況が変わることがあります。石川県も、能登牛認定店の一部が地震の影響で休業している場合があるとして、利用前に各店への確認を呼びかけています。お出かけ前に各店の公式情報や電話でご確認ください。
能登牛(のとうし)は、石川県で肥育されるブランド和牛です。出荷頭数が少なく県外にはほとんど流通しないため「幻の和牛」とも呼ばれてきました。きめ細かな霜降りと上品な脂の甘み、柔らかな食感が特徴で、石川県を訪れたらぜひ味わいたい逸品です。
能登牛とは — ブランドの定義と認定基準

能登牛は、生産から流通・販売までの関係団体で構成する能登牛銘柄推進協議会が定めた基準を満たした牛肉だけが名乗れる呼称です。2007年(平成19年)10月には地域団体商標としても登録されています。認定の条件は次の3つです。
- 黒毛和種であり、血統が明確であること
- 石川県内が最終飼養地で、県内での飼養期間が最も長いこと
- 肉質等級がA3以上またはB3以上であること
「能登牛」という名前から能登地方だけで育てられていると思われがちですが、実際は石川県内で肥育された黒毛和種が対象です。県外への流通が少ないのは、出荷頭数が限られているためです。能登牛銘柄推進協議会によると、年間出荷頭数は2018年度(平成30年度)に1,000頭を超え、現在は年間1,500頭の出荷を目標に生産と消費の拡大に取り組んでいる段階です。全国的に知られるブランド和牛が年間数千頭規模で出荷されることを考えると、かなり少ない数字といえます。
能登牛プレミアム — 最上位の格付け
能登牛のなかでも特に品質が高いものは、2011年(平成23年)12月に創設された制度により「能登牛プレミアム」として認定されます。石川県が示す基準は次のとおりで、霜降りの度合いを示すBMS(1〜12、数字が大きいほど霜降りが多い)と、脂のおいしさに関わるオレイン酸の含有率で判定されます。
- 格付A5のうち、BMS10以上のもの
- 格付A5でBMS8または9の場合は、オレイン酸含有率55%以上であること
石川県は早くからオレイン酸に着目してブランド化を進めてきました。オレイン酸を多く含む脂は融点が低く、口の中でとろけるような食感につながるとされます。能登牛が「脂がしつこくない」と評される背景には、こうした脂質の特徴があります。
能登牛のおすすめの食べ方

能登牛の魅力を最大限に楽しむなら、まずはステーキや焼肉がおすすめです。シンプルに塩と胡椒で焼き上げることで、肉本来の旨みと脂の甘みをダイレクトに感じられます。焼きしゃぶやすき焼きも人気の食べ方で、さっと火を通すことで柔らかな食感を堪能できます。
丼ものやハンバーグ、ローストビーフなど、ステーキより手頃な価格で味わえるメニューを用意する店もあります。奥能登のご当地グルメ「能登丼」でも、能登牛を具材に使う店があります。ただし提供メニューや価格は店によって大きく異なるため、予算を決めて出かけるなら事前にメニューを確認しておくと確実です。
能登牛を食べられる店の探し方 — 能登牛認定店
出荷頭数が限られているため、石川県内ならどこでも食べられるわけではありません。確実に能登牛を味わいたいときは、能登牛銘柄推進協議会が認定する「能登牛認定店」から探すのが近道です。認定店は販売店・飲食店・宿泊施設の3種類。能登牛銘柄推進協議会が定める認定要件は、販売店が「能登牛をおおむね年間3頭以上購入していること」、飲食店が「常時、メインメニューで能登牛を提供し、おおむね年間100kg以上購入していること」、宿泊施設が「常時、能登牛を含む宿泊プランを提供していること」です。
最新の認定店一覧は、石川県の能登牛認定店制度のページや、能登牛銘柄推進協議会の公式サイト(notoushi.net)で公開されています。石川県は、令和6年能登半島地震の影響で一部の店舗が休業している可能性があるとして、利用前に各店舗へ確認するよう案内しています。金沢市内や加賀エリアの認定店であれば比較的訪ねやすく、能登の店を目指す場合は営業日・営業時間の確認が欠かせません。
お土産として持ち帰りたい場合は、認定店のうち販売店を利用するのが確実です。冷凍のステーキ用・すき焼き用の精肉を扱う店が多く、オンラインショップで取り寄せに対応している店もあります。
基本情報
| ジャンル | ブランド和牛 |
| ブランド管理 | 能登牛銘柄推進協議会(事務局:石川県農林水産部畜産振興・防疫対策課) |
| 対象エリア | 石川県内で肥育された黒毛和種 |
| 認定基準 | 黒毛和種で血統が明確・県内が最終飼養地かつ最長飼養・肉質等級A3以上またはB3以上 |
| 上位規格 | 能登牛プレミアム(A5でBMS10以上、またはA5でBMS8・9かつオレイン酸55%以上) |
| 年間出荷頭数 | 2018年度に1,000頭超。年間1,500頭を目標に増頭中 |
| おすすめの食べ方 | ステーキ、焼肉、焼きしゃぶ、すき焼き、能登丼 |
| 店の探し方 | 能登牛認定店(販売店・飲食店・宿泊施設)から選ぶ |
写真クレジット:
和牛ステーキ — H. Alexander Talbot(Wikimedia Commons / CC BY 2.0)
霜降り和牛ステーキ — Totti(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)



















