記事の要点

  • 日帰り入浴は共同浴場「総湯」が拠点。大人500円・小学生150円、7:00〜21:00(最終入館20:30)で、定休日は2026年1月から毎月25日(土日にあたる場合は翌月曜日)に変わりました
  • 「わくらポケモン足湯」(湯っ足りパーク)は無料・7:00〜19:00。旧「妻恋舟の湯」を改修し2026年5月12日にリニューアル開業しました。一方で総湯の屋外にあった足湯(飲泉所併設)は、地震による損傷が激しく当面のあいだ利用できません
  • 開湯約1,200年の名湯で、泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物泉(源泉温度約90℃)。塩分が肌に膜を作り保温効果が高い「熱の湯」です

金沢からはJR七尾線の特急で和倉温泉駅まで約1時間10分、駅から温泉街は徒歩約20分・タクシー約5分です。旅館の営業再開時期は宿ごとに異なるため、予約前に各公式サイトでご確認ください。

石川県七尾市にある和倉温泉は、開湯約1,200年の歴史を誇る北陸屈指の名湯です。七尾湾を望む絶好のロケーションに旅館・ホテルが並び、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で36年連続総合1位を誇った老舗旅館「加賀屋」の存在でも全国に知られています。能登島大橋にも近く、能登観光の拠点としても人気の温泉地です。

和倉温泉の歴史 — 海から湧く1,200年の名湯

和倉温泉の足湯「妻恋舟の湯」と七尾湾の眺め
和倉温泉・妻恋舟の湯(改修前の様子。2026年5月に「わくらポケモン足湯」としてリニューアル開業/Photo: Tsubasabbs / CC BY-SA 3.0)

和倉温泉の歴史は約1,200年前、白鷺が傷を癒している姿を漁師が発見したことに始まると伝えられています。もともとは海中から湧出する温泉で、「湧く浦(わくうら)」が転じて「和倉」になったとされます。戦国時代には前田利家も入湯したと伝えられ、江戸時代には加賀藩の保護のもと湯治場として発展しました。

和倉温泉の泉質と効能

泉質ナトリウム・カルシウム−塩化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉)
源泉温度約90℃
特徴海に近い温泉ならではの塩分を含む湯。塩分が肌に薄い膜を作り保温効果が高い。湯上がり後も体がぽかぽかと温かさが続く「熱の湯」。
主な効能神経痛・筋肉痛・関節痛・冷え性・疲労回復・切り傷・慢性皮膚炎

和倉温泉の見どころ

和倉温泉の温泉街と七尾湾の風景
和倉温泉と七尾湾(Photo: comachiangel / CC BY 3.0)

和倉温泉を代表する旅館「加賀屋」は、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で36年連続総合1位に輝いた、日本を代表するおもてなしの宿です。七尾湾を一望する客室、能登の食材を活かした料理、行き届いたサービスは、日本旅館の最高峰として国内外から高い評価を受けています。ただし加賀屋は令和6年能登半島地震の被害で全館休業が続いており、現在は宿泊できません。2026年8月25日に和倉温泉街の中心部で新館の地鎮祭が行われ、鉄筋コンクリート造7階建て・全33室(設計は隈研吾氏)で2028年度末の営業再開を目指すとされています(2025年8月に公表された当初計画の2027年度末から1年後ろ倒し)。姉妹館の「虹と海」「あえの風」は、2025年8月に公表された計画ではそれぞれ2026年度下期・2027年度上期の再開を目指すとされていましたが、この告知は加賀屋・虹と海・あえの風の各公式サイトから取り下げられています。2026年9月時点で和倉温泉観光協会の旅館一覧では両館とも「休業中」と案内され、再開時期は示されていません。

宿泊できる宿は和倉温泉旅館協同組合の加盟19軒のうち11軒で、うち「ゆけむりの宿 美湾荘」「ホテル海望」は仮営業です(2026年9月時点・和倉温泉観光協会の宿泊情報)。復興工事関係者の宿泊需要もあるため、早めの予約をおすすめします。

温泉街では宿泊しなくても楽しめるスポットがあります。共同浴場「総湯」(大人500円)は2024年3月31日に営業を再開し、現在は通常営業に戻っています。足湯があった湯っ足りパークは、2026年5月12日に「わくらポケモン足湯」としてリニューアル開業しました(7:00〜19:00・無料)。天候により時間が変わることがあり、気象警報などが発令された場合は臨時休業になります。なお、総湯の屋外にあった無料の足湯(飲泉所を併設)は、地震による損傷が激しく当面のあいだ利用できません

温泉街の中心にある弁天崎源泉公園は、手を入れるだけで温泉を楽しめる「手湯」と、温泉熱を利用した「あったかベンチ」が置かれた入園無料の公園です。また源泉が湧き出る「湯元の広場」では、近隣の店で買った生卵をカゴごと源泉に入れ、12〜15分ほど待つと温泉たまごが作れます。ただし震災の影響で一部の歩道・通路に段差やひび割れが残るため、足元にご注意ください。

総湯で楽しむ日帰り入浴と、足湯の現在の状況

総湯入浴料:大人500円 / 小学生150円 / 未就学児50円(2025年5月21日改定)
営業時間:7:00〜21:00(最終入館20:30)
定休日:2026年1月より毎月25日(土日の場合は翌月曜日)
わくらポケモン足湯(湯っ足りパーク)無料 / 7:00〜19:00。旧「妻恋舟の湯」を改修し2026年5月12日リニューアル開業。天候により変更あり、気象警報発令時は臨時休業
総湯の屋外足湯(飲泉所併設)地震による損傷が激しく、当面のあいだ利用できません
弁天崎源泉公園入園無料 / 手湯・あったかベンチ
湯元の広場無料 / 源泉で温泉たまごづくり(生卵は近隣の店で購入)。震災の影響で段差・ひび割れあり、足元に注意
各旅館の日帰り入浴旅館により異なる(要事前確認)

2024年能登半島地震からの復興

2024年1月1日に発生した能登半島地震により、和倉温泉の旅館・ホテルの多くが被害を受けました。2026年現在、各施設が復旧・営業再開を進めており、温泉街は着実に賑わいを取り戻しつつあります。訪問前には各旅館・施設の営業状況を必ず確認してください。復興を支援する観点からも、和倉温泉への旅行は地域への大きな力となります。

1泊2日モデルプラン

1日目 午後和倉温泉着 → 弁天崎源泉公園で手湯・あったかベンチ → 総湯で日帰り入浴 → 旅館チェックイン → 夕食(能登の海の幸)
2日目 午前旅館で朝食・朝湯 → 能登島大橋を渡り能登島へ → のとじま水族館
2日目 午後七尾市内の一本杉通り散策 → 七尾城跡 → 帰途

季節別の楽しみ方

🌸 春(3月〜5月)

七尾湾のカキ漁シーズンの終盤にあたり、能登かきをまだ味わえる時期です。海沿いの旅館からは桜と七尾湾を一緒に眺められます。

☀️ 夏(6月〜8月)

七尾湾での海水浴やマリンスポーツが楽しめる季節。能登島大橋を渡ってのとじま水族館へ足を延ばす人が多い時期です。なお和倉温泉の花火大会(北國春花火大会・和倉名物三尺玉北國中日夏花火)は、能登半島地震の被害状況を踏まえて2026年度は中止が発表されています。

🍁 秋(9月〜11月)

能登の秋祭りシーズン。日が短くなるぶん、夕食前の時間帯に七尾湾へ沈む夕日を眺めやすくなります。海の幸も脂がのりはじめる時期です。

❄️ 冬(12月〜3月)

寒ブリ・カキ・タラなど能登の冬の海の幸が最盛期を迎える、和倉温泉のベストシーズン。塩分を含んだ「熱の湯」で温まったあとに味わう海鮮料理が格別です。

和倉温泉へのアクセス・基本情報

所在地石川県七尾市和倉町
電車JR七尾線「和倉温泉駅」下車、徒歩約20分またはタクシー約5分
金沢から電車JR七尾線「和倉温泉駅」まで特急利用で約1時間10分
能越自動車道「和倉IC」から約5分 / 金沢市内から約1時間20分
駐車場各旅館に駐車場あり。温泉街に公共駐車場もあり
ベストシーズン通年(冬の寒ブリ・カキなど能登の味覚が特に充実)

和倉温泉のよくある質問

和倉温泉に日帰り入浴できる施設はありますか?料金と営業時間は?
共同浴場「和倉温泉総湯」で日帰り入浴できます。入浴料は大人500円・小学生150円・未就学児50円(2025年5月21日改定)、営業時間は7:00〜21:00(最終入館20:30)です。定休日は2026年1月から毎月25日(土日にあたる場合は翌月曜日)に変わりました。各旅館でも日帰り入浴を受け付けている場合がありますが、実施日や時間は宿ごとに異なるため事前確認が必要です。
和倉温泉に無料で入れる足湯はありますか?
湯っ足りパークの足湯が、旧「妻恋舟の湯」を改修して2026年5月12日に「わくらポケモン足湯」としてリニューアル開業しました。利用は無料で、時間は7:00〜19:00です。天候により時間が変わることがあり、気象警報などが発令された場合は臨時休業になります。なお、総湯の屋外にあった無料の足湯は、地震による損傷が激しく当面のあいだ利用できません。手軽に温泉に触れたい場合は、弁天崎源泉公園の「手湯」と「あったかベンチ」を無料で利用できます。
能登半島地震のあと、和倉温泉の旅館には泊まれますか?
2024年1月の能登半島地震で和倉温泉の旅館・ホテルの多くが被害を受けましたが、2026年現在は各施設が復旧・営業再開を進めており、温泉街は賑わいを取り戻しつつあります。ただし再開の時期は宿ごとに異なるため、予約前に各旅館の公式サイトで営業状況を必ず確認してください。総湯は2024年3月31日に営業を再開し、現在は通常営業に戻っています。
金沢から和倉温泉までどのくらいかかりますか?
電車ならJR七尾線の特急を利用して「和倉温泉駅」まで約1時間10分です。和倉温泉駅から温泉街までは徒歩約20分、タクシーなら約5分かかります。車の場合は金沢市内から約1時間20分、能越自動車道「和倉IC」からは約5分です。
和倉温泉に駐車場はありますか?
各旅館にそれぞれ駐車場があるほか、温泉街には公共駐車場も用意されています。宿泊する場合は旅館の駐車場を利用するのが基本で、総湯や弁天崎源泉公園だけを訪れる日帰りの場合は公共駐車場が便利です。
和倉温泉のベストシーズンはいつですか?
通年で楽しめますが、とくに冬(12月〜3月)が充実しています。寒ブリ・カキ・タラなど能登の冬の海の幸が最盛期を迎え、塩分を含んだ「熱の湯」で温まったあとに味わう海鮮料理が目当ての宿泊客で賑わいます。春はカキ漁の終盤と桜、夏は七尾湾の海水浴、秋は能登の祭りと夕日が見どころです。
和倉温泉の泉質はどんなお湯ですか?
ナトリウム・カルシウム−塩化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉)で、源泉温度は約90℃です。海中から湧出した歴史をもつ温泉のため塩分を含み、その塩分が肌に薄い膜を作って保温効果を高めます。湯上がりも体の温かさが続くことから「熱の湯」と呼ばれ、神経痛・筋肉痛・関節痛・冷え性・疲労回復・切り傷・慢性皮膚炎などが主な効能とされています。

写真クレジット:
妻恋舟の湯 — Tsubasabbs(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)
和倉温泉と七尾湾 — comachiangel(Wikimedia Commons / CC BY 3.0)

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わっか北陸編集部
HOKURIKU TRAVEL GUIDE
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