記事の要点
- 北陸三県では年間200以上の祭りが開かれます。高岡御車山祭・城端曳山祭・青柏祭などはユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されています
- 能登の夏は「キリコ祭り」が7月〜9月に200超。石崎奉燈祭と宝立七夕キリコまつりは毎年8月第1土曜(2026年は8月1日)の開催です
- おわら風の盆は2026年が9月1日・2日は17時〜23時、3日は19時〜23時。前夜祭は当面取り止めで2026年も行われません(マイカーは行事協力金1台3,000円、競演会チケットは1席4,000円)
人気の祭りは宿泊先の確保に数ヶ月前からの予約が必要です。日程は年によって変わるため、お出かけ前に各主催者の公式発表で最新の情報をご確認ください。
石川・富山・福井の北陸三県では、年間を通じて200以上の祭りが開催される「祭り王国」です。ユネスコ無形文化遺産に登録された曳山祭りや、巨大なキリコが夜の町を練り歩く能登の祭り、哀愁漂う胡弓の音色に包まれる盆踊りなど、北陸には他の地域では見られない独自の祭り文化が数多く息づいています。2024年の能登半島地震からの復興を力強く進める能登地域でも、地域の誇りである祭り文化を守り継ぐ動きが続いています。この記事では、北陸三県の祭りを春・夏・秋・冬の季節別に網羅し、2026年の開催情報やアクセス、観覧のコツまでまとめた年間ガイドをお届けします。なお、日程は年によって変わり、震災の影響で規模や実施内容が変わる祭りもあります。お出かけ前に主催者・自治体の最新の案内をご確認ください。

目次
北陸の祭りの特徴と魅力
北陸の祭りには、日本海側の風土や歴史に根ざした独自の特徴があります。まず注目すべきは「曳山・山車文化」の豊かさです。加賀藩の城下町として栄えた高岡や城端、越前の三国では、絢爛豪華な山車が町を巡行する祭りが脈々と受け継がれてきました。高岡御車山祭や城端曳山祭はユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されており、その文化的価値は世界的にも認められています。
次に、能登半島を中心とした「キリコ祭り」は北陸ならではの祭り文化です。キリコとは巨大な灯籠(奉燈)のことで、高さ10メートルを超えるものもあります。夏から秋にかけて能登各地で約200のキリコ祭りが行われ、漆塗りや金箔で彩られたキリコが夜の町を練り歩く姿は、まさに圧巻の光景です。また、富山県八尾町の「おわら風の盆」に代表される、哀愁と優雅さを兼ね備えた踊りの祭りも北陸の大きな魅力です。
さらに北陸の祭りは、五穀豊穣や大漁を祈る素朴な信仰と深く結びついています。奥能登の「あえのこと」のように田の神を自宅に迎え入れてもてなすユニークな神事は、農耕文化と神道が融合した北陸ならではの行事です。冬には雪国らしい幻想的なイルミネーションやライトアップイベントも多く、四季を通じて祭りを楽しめるのが北陸の最大の魅力といえるでしょう。
北陸の祭りカレンダー — 春(3〜5月)
北陸の春は、長い冬を越えた喜びとともに華やかな祭りが一斉に始まる季節です。桜の開花と重なる4月から5月にかけて、曳山祭りや花のフェスティバルなど、北陸三県の各地で見応えのある祭りが開催されます。
砺波チューリップフェア(富山県・4月下旬〜5月上旬)
日本一のチューリップ球根産地・砺波市で毎年開催される、300品種350万本のチューリップが咲き誇る国内最大級の花の祭典です。2026年は4月22日から5月5日まで砺波チューリップ公園で開催されました。大花壇の地上絵や、高さ4メートル・長さ30メートルの回廊「花の大谷」、公園のシンボル・チューリップタワーなど見どころが揃います。開園は9時〜17時30分(最終入場17時)、入場料は高校生以上2,000円・小中学生100円・小学生未満無料です。砺波チューリップ公園の詳細はこちらをご覧ください。
高岡御車山祭(富山県・5月1日)
富山県高岡市で毎年5月1日に行われる、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」の一つに数えられる格式高い祭りです。豊臣秀吉が後陽成天皇を聚楽第に迎えた際に使用した御所車を、前田利長が高岡の町民に与えたのが始まりとされています。金工・漆工・染織など加賀藩の高い工芸技術で飾られた7基の山車が、高岡の旧市街を優雅に巡行する姿は「動く美術館」とも称されます。前日4月30日の宵祭(18時〜21時)では、提灯に照らされた山車の幻想的な姿も楽しめます。2026年(令和8年)は5月1日(金)11時〜18時に行われ、正午には7基が勢揃いする「勢揃式」がありました。高岡御車山祭の詳細はこちらで紹介しています。
青柏祭・でか山(石川県七尾市・5月3〜5日)
石川県七尾市の大地主神社(山王神社)の春祭りで、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている能登を代表する祭りです。最大の見どころは、高さ約12メートル・重さ約20トンという日本最大級の曳山「でか山」3基が、七尾の狭い街路を豪快に巡行する姿です。「でか山」の名はその圧倒的な大きさに由来し、辻を曲がる「辻回し」では観客から大歓声が上がります。車輪の直径は約2メートルで、曳山としては日本最大です。令和6年能登半島地震で被災しましたが、2026年(令和8年)の青柏祭はでか山3台がそろい、通常どおり開催されました。
三国祭(福井県坂井市・5月19〜21日)
福井県坂井市三国町で毎年5月19日から21日に開催される、北陸三大祭りの一つに数えられる勇壮な祭りです(神事自体は5月15日の「かの宮開式」から21日の後日祭まで)。三國神社の例大祭で、今の形の山車が出るようになって約300年とされ、中日の20日には高さ6.5メートルの武者人形山車が6基、三国の商店街を練り歩きます(明治中期には10メートルを超えるものもあったと伝わります)。歴史上の武将や歌舞伎の名場面をモチーフにした山車人形は毎年新たに制作され、各区の技術と意気込みが競われます。露店が並ぶ賑やかな雰囲気も魅力で、福井を代表する春の祭りとして多くの人で賑わいます。三国祭の詳細はこちらでご紹介しています。
北陸の祭りカレンダー — 夏(6〜8月)
北陸の夏は祭りの最盛期です。とりわけ能登半島では「キリコ祭り」と呼ばれる巨大な灯籠の祭りが各地で開催され、その数は200を超えるといわれています。また、勇壮な曳山祭りや華やかな花火大会も各地で行われ、北陸の夏は祭りの熱気に包まれます。
金沢百万石まつり(石川県金沢市・6月上旬)
加賀藩祖・前田利家が金沢城に入城したことを記念する、金沢市最大の祭りです。毎年6月第1週の金・土・日に開催され、メインイベントの「百万石行列」では、前田利家役とお松の方役を務める俳優を先頭に、武者行列や加賀鳶、獅子舞などの華やかな行列が金沢駅から金沢城公園まで練り歩きます。行列のほかにも、金沢城公園での百万石薪能、百万石茶会、百万石踊り流し、金沢城・兼六園のライトアップなど、3日間を通じて金沢の町が祭り一色に染まります。2026年の第75回は6月5日(金)〜7日(日)に開催され、6月6日(土)の百万石行列は荒天のため中止となりました(前田利家公役は大東駿介さん、お松の方役は菅井友香さん)。加賀の伝統行事と祭りの詳細はこちらでも紹介しています。
能登キリコ祭り(石川県能登地方・7〜9月)
能登半島の夏から秋を彩るキリコ祭りは、北陸を代表する祭り文化です。「キリコ」とは「切子灯籠」の略で、神輿の道を照らす巨大な灯籠のこと。高さ数メートルから十数メートルにもなるキリコを、地域の若衆が担いだり曳いたりしながら町を練り歩きます。能登町宇出津の「あばれ祭」(7月第1金・土曜日。2026年は7月3日・4日、キリコ約40基)を皮切りに、輪島・珠洲・穴水・七尾など能登各地で次々と開催されます。漆や金箔、美しい絵柄で装飾されたキリコが夜の闇に浮かび上がる光景は、能登でしか見られない幻想的な世界です。能登のキリコ祭り総覧はこちらでご確認ください。2026年の主要祭りの日程・アクセス・見どころは能登キリコ祭り2026完全ガイドにまとめています。
石崎奉燈祭(石川県七尾市・8月第1土曜日)
石川県七尾市石崎町で毎年8月第1土曜日(2026年は8月1日)に開催される、能登地方最大級のキリコ祭りです。高さ約13メートル・幅約3メートル、重さ約2トンもの巨大な奉燈(キリコ)を、約100人の男衆が威勢のよい掛け声とともに練り歩く姿は、能登の祭りの中でも屈指の迫力を誇ります。かつては海を渡って祭りを行った「海上渡御」の名残もあり、漁師町ならではの勇壮さが感じられます。夜になると奉燈に灯が入り、和紙に描かれた武者絵が闇に浮かび上がる光景は圧巻です。石崎奉燈祭の詳細はこちらをご覧ください。
宝立七夕キリコまつり(石川県珠洲市・8月第1土曜日)
石川県珠洲市宝立町鵜飼地区で毎年8月第1土曜日(2026年は8月1日)に開催される、海と火の幻想的なキリコ祭りです。高さ約14メートル・重さ2トンの大キリコ6基と高さ約6メートルの子どもキリコ1基が、約100人の担ぎ手に支えられて町を練り歩いた後、クライマックスでは松明が焚かれた海中にキリコが突入する「海中曳き」が行われます。炎に照らされた巨大キリコが海の中を進む光景は、能登の祭りの中でも最も幻想的な場面の一つとして知られ、多くのカメラマンや観光客を魅了しています。2026年は17時30分に大キリコの運行が始まり、20時から「北國花火珠洲宝立大会」が行われました。能登半島地震からの復興のシンボルとしても注目される祭りです。宝立七夕キリコまつりの詳細はこちらで紹介しています。
魚津たてもん行事(富山県魚津市・8月第1金・土曜日)
富山県魚津市の諏訪神社の夏季祭礼で、2026年は8月7日(金)・8日(土)に行われました。ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されている勇壮な海の祭りです。「たてもん」とは、高さ約16メートルの柱に約90個の提灯を吊り下げた巨大な灯籠のことで、その姿は夜の海を照らす三角帆の船に似ています。この巨大な「たてもん」を若者たちが海岸で豪快に回転させる「セリ」は大迫力で、日本海に面した諏訪町の夜空に描かれる提灯の光の軌跡は息を飲む美しさです。魚津たてもん行事の詳細はこちらをご覧ください。
砺波夜高祭(富山県砺波市・6月第2金・土曜日)
富山県砺波市で毎年6月第2金・土曜日(2026年は6月12日・13日)に開催される、田祭りの伝統を受け継ぐ勇壮な火祭りです。高さ6メートルを超える夜高行燈が砺波の市街地を練り歩く姿は壮観ですが、最大の見どころは2日目の夜に行われる「突き合わせ」です。向かい合った大行灯同士が激突し、相手の行灯を壊し合うという豪快な喧嘩祭りで、行灯が砕ける轟音と火花に会場は大興奮に包まれます。田植え前の豊年祈願として始まった祭りで、砺波平野の農耕文化を今に伝えています。砺波夜高祭の詳細はこちらで紹介しています。
北陸の花火大会(石川・富山・福井・7〜8月)
北陸の夏を彩る花火大会も見逃せません。石川県では北國花火大会(金沢市・川北町)、富山県では富山まつりの花火大会や滑川の海上花火、福井県では三国花火大会や敦賀花火大会など、日本海側ならではの水面に映る花火が楽しめます。海上から打ち上げる花火は水平線の広がりとともに鑑賞でき、太平洋側とは異なる開放感があります。各花火大会の日程や見どころは、北陸花火大会まとめ2026で詳しくまとめています。
北陸の祭りカレンダー — 秋(9〜11月)
秋の北陸は、収穫への感謝を込めた祭りや、哀愁漂う踊りの祭りが各地で開催されます。暑さが和らぎ過ごしやすい季節に行われるため、祭り観覧と紅葉狩りを組み合わせた旅行プランが人気です。
おわら風の盆(富山県富山市八尾町・9月1〜3日)

富山市八尾町で毎年9月1日から3日にかけて行われる、日本で最も美しいといわれる盆踊りです。坂の町・八尾の石畳の通りに胡弓・三味線・太鼓の哀愁漂う旋律が響き渡り、編笠を深く被った踊り手が優雅で洗練された踊りを披露します。夜のとばりが下りたあとの「町流し」では、ぼんぼりの灯りだけが照らす幻想的な空間の中で、11の町がそれぞれの踊りを披露しながら町を流します。2026年は9月1日・2日が17時〜23時、3日が19時〜23時の日程で行われます。期間中は多くの観光客が訪れるため、宿泊先の確保は数ヶ月前からの予約が必要です。かつて8月20日〜30日に行われていた「前夜祭」は当面取り止めとなっており、2026年も開催されません。代わりに、8月29日・30日の「序奏のおわら」と、8月27日にオーバード・ホール中ホール(富山市)で行われる「越中八尾おわら風の盆 前夜祭 -劇場版-」が用意されています。マイカーで行く場合は行事協力金1台3,000円、屋内でゆっくり見たい方向けの競演会チケットは1席4,000円です。おわら風の盆の詳細はこちらをご覧ください。
城端曳山祭・こきりこ祭り(富山県南砺市・5月/9月)
富山県南砺市には、ユネスコ無形文化遺産に登録された城端曳山祭と、日本最古の民謡として知られる「こきりこ節」の祭りがあります。城端曳山祭は毎年5月4・5日に行われ、京都祇園祭の流れを汲む絢爛な曳山6基と庵屋台が城端の旧市街を巡行します。一方、こきりこ祭りは9月25・26日に五箇山の上梨白山宮境内で行われ、「ささら」と呼ばれる楽器を打ち鳴らしながら踊る素朴で力強い芸能が見られます。五箇山の世界遺産合掌造り集落と合わせて訪れるのがおすすめです。城端曳山祭・こきりこ祭りの詳細はこちらで紹介しています。
小浜放生祭(福井県小浜市・9月第3月曜直前の土・日曜日)
福井県小浜市小浜男山に鎮座する八幡神社の例大祭で、380年以上の歴史を持つ若狭地方最大の秋祭りです。福井県の無形民俗文化財に指定されています。開催は毎年9月第3月曜(敬老の日)直前の土・日曜日で、2026年は9月19日(土)・20日(日)に行われます。旧小浜町内の氏子24区が半数ずつ隔年で、大太鼓・神楽・獅子・山車・神輿という5種の演し物(だしもの)を繰り出すのが特徴で、毎年12区が登場します。京文化と若狭の漁村文化が融合した独特の祭りで、「鯖街道」の起点として栄えた小浜の歴史と文化を感じることができます。放生祭の詳細はこちらでご紹介しています。
加賀の祭り — お旅まつり・こいこい祭(石川県・5月/9月)
石川県加賀市・小松市周辺でも、春から秋にかけて祭りが続きます。小松市の「お旅まつり」(2026年は5月8日〜10日)では、華麗な曳山による「曳山子供歌舞伎」が上演され、子どもたちが本格的な歌舞伎を演じる姿に観客は感動を覚えます。山中温泉では温泉街最大のイベント「こいこい祭」が9月に行われ、2026年は9月19日(土)・20日(日)の10時〜21時に温泉街各所で唄と踊りが繰り広げられます。「山中節」は山中座で土・日曜・祝日に上演される「山中節四季の舞」でも鑑賞できます。秋の加賀温泉郷では紅葉の鶴仙渓散策と合わせて祭りを楽しめます。加賀の伝統行事と祭りの詳細はこちらをご覧ください。
射水の放生津八幡宮祭り(富山県射水市・10月1〜2日)
富山県射水市の新湊地区で行われる秋祭りで、10月1日の曳山行事と10月2日の築山行事からなります。「放生津八幡宮祭の曳山・築山行事」は2021年3月に国の重要無形民俗文化財に指定され、2025年12月11日にユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」への追加登録が決まりました。県内最多の13基の曳山が、昼は「花山」、夜は「提灯山」となって内川沿いの風情ある漁師町を巡行します。築山行事は、山に見立てた仮設の築山台に「ウバガミ(姥神)」と呼ばれる主神人形や四天王人形などを飾る、全国的にも類例の少ない行事です。射水の放生津八幡宮祭りの詳細はこちらで紹介しています。
北陸の祭りカレンダー — 冬(12〜2月)
雪深い北陸の冬は、雪景色と幻想的なイルミネーション、そして年末年始の伝統行事が楽しめる季節です。厳しい寒さの中で行われる祭りには、雪国ならではの情緒と温もりがあります。
あえのこと(石川県奥能登・12月5日/2月9日)
奥能登の農家に伝わる、ユネスコ無形文化遺産に登録された田の神の祭りです。12月5日に田から神様を自宅に迎え入れ、風呂を沸かし、ご馳走でもてなし、翌年2月9日に再び田へお送りするという素朴で温かい行事です。目に見えない田の神を「あたかもそこにいるかのように」丁寧にもてなす姿は、日本の農耕文化の原点ともいえるもので、見えないものへの敬意と感謝の心が伝わってきます。珠洲市や輪島市の一部の農家で今も行われており、一般公開される場合もあります。あえのことの詳細はこちらをご覧ください。
あぜのきらめき — 白米千枚田イルミネーション(石川県輪島市・例年10月〜3月/震災後は開催見合わせ中)
世界農業遺産に認定された白米千枚田を舞台に、約25,000個のLEDライトが棚田を彩る幻想的な冬のイベントです。毎年10月中旬から翌年3月中旬まで開催され、日本海に面した1,004枚の棚田が色とりどりの光に包まれる光景は、北陸の冬を代表する絶景として知られてきました。ただし令和6年能登半島地震の影響で開催は見合わされており、2026年8月時点で再開時期は公表されていません。15分ごとに色が変化するLEDの演出は、ピンク・ゴールド・グリーン・ブルーと移り変わり、何度見ても飽きることがありません。日没直後のマジックアワーに到着すると、夕焼けの日本海とイルミネーションの共演が楽しめます。あぜのきらめきの詳細はこちらで紹介しています。
勝山左義長まつり(福井県勝山市・2月下旬の土・日曜日)
福井県勝山市で毎年2月下旬の土・日曜日に開催される、奥越前に春を呼ぶ勇壮な火祭りです(もとは小正月の行事で旧暦1月14日に行われていました。勝山市は「2月の最終土・日曜日」としていますが、2026年は2月21日・22日の開催でした)。約300年の歴史を持ち、勝山の市街地に12基の櫓が建てられ、各町内が趣向を凝らした御神体(作り物)を制作して競い合います。短冊や書き初めで飾られた櫓の上で、赤い長襦袢を着た男衆が太鼓を叩きながら踊る「浮き太鼓」は見応え十分です。祭りのクライマックスでは、最終日の夕方に各町内の御神体が九頭竜川沿いの弁天河原に運び込まれ、午後8時の狼煙を合図に「どんど焼き」として一斉に点火されます。炎が冬の夜空を真っ赤に染める光景は圧巻で、春の訪れを告げる北陸の冬祭りの代表格です。福井の祭り年間カレンダーでも詳しくご紹介しています。
兼六園の雪吊りライトアップ(石川県金沢市・2月)
金沢のシンボルでもある兼六園では、冬の風物詩「雪吊り」が11月上旬から施されます。ライトアップは通年行われているわけではなく、「金沢城・兼六園四季物語」の一環として季節ごとに期間を区切って実施され、雪吊りが主役となる冬の段は2月の限られた日程(数日間)のみです。唐崎松をはじめとする園内の樹木に施された「りんご吊り」と呼ばれる放射状の雪吊りや、徽軫灯籠・噴水が照らし出され、雪が降った日には白い雪と灯りのコントラストが際立ちます。ライトアップは18時〜21時(最終入園20時45分)で、この時間帯は入園無料。準備のため17時〜18時は一時閉園します。隣接する金沢城公園のライトアップと合わせて楽しめます。開催日は年によって変わるため、石川県金沢城・兼六園管理事務所の案内で確認してください。金沢のライトアップめぐりの詳細はこちらをご覧ください。
北陸の祭り観覧のコツ
北陸の祭りを最大限に楽しむために、事前に知っておきたいポイントをまとめました。
宿泊予約は早めに — 人気の祭りは数ヶ月前に満室
おわら風の盆(9月)や金沢百万石まつり(6月)など、全国的に有名な祭りの時期は、周辺の宿泊施設が数ヶ月前に満室になることが珍しくありません。特におわら風の盆は、富山市内のホテルだけでなく高岡・砺波エリアまで予約が埋まるため、日程が決まったらすぐに宿を確保しましょう。祭り開催地から少し離れた温泉旅館に宿泊し、祭りと温泉を両方楽しむプランもおすすめです。
アクセスと交通規制の確認
祭り当日は会場周辺で大規模な交通規制が行われることがほとんどです。特に能登地方のキリコ祭りは公共交通機関が限られているため、車でのアクセスが基本となりますが、臨時駐車場やシャトルバスの運行情報を事前に確認しておくことが重要です。金沢百万石まつりの百万石行列は市内中心部が通行止めになるため、公共交通機関の利用が推奨されます。また、北陸新幹線の利用で東京・大阪方面からのアクセスが便利になっていますので、主要駅から祭り会場へのルートを事前に調べておきましょう。
祭り観覧のマナーと服装
北陸の祭りは地域住民にとって神聖な行事でもあります。特にキリコ祭りでは、担ぎ手の進路を妨げないよう注意が必要です。フラッシュ撮影が禁止されている祭りもあるため、事前にルールを確認しましょう。おわら風の盆では、踊り手に近づきすぎたり大声を出したりすることは厳禁です。服装については、夏の祭りでも夜は冷え込むことがある北陸の気候を考慮し、薄手の上着を持参すると安心です。冬の祭りやライトアップイベントでは、防寒対策を万全にして臨みましょう。
北陸の祭りと一緒に楽しむ観光プラン
北陸の祭りは観光スポット巡りと組み合わせることで、さらに充実した旅行になります。ここでは季節ごとのおすすめプランをご紹介します。
春の祭り+花見プラン:砺波チューリップフェアを訪れた後は、砺波平野の散居村の田園風景や、五箇山の合掌造り集落へ足を延ばすのがおすすめです。高岡御車山祭の前後には、高岡の鋳物工房見学や瑞龍寺(国宝)を巡るプランも人気です。
夏の祭り+能登ドライブプラン:能登のキリコ祭りを観覧するなら、能登半島をぐるりと回るドライブと組み合わせましょう。千里浜なぎさドライブウェイ、白米千枚田、九十九湾などを巡りながら、夜は地元の祭りに参加する——そんな能登旅が実現します。ただし輪島朝市は2024年1月の地震に伴う大規模火災で朝市通りが焼失し、現在は仮設会場や「出張輪島朝市」での開催に変わっています。見附島も2023年・2024年の地震で南東側が大きく崩落し、震災前とは姿が変わりました。訪ねる際は開催日や現況を事前に確認してください。
秋の祭り+紅葉プラン:おわら風の盆を鑑賞した翌日は、立山黒部アルペンルートで紅葉の絶景を楽しむプランがおすすめです。城端曳山祭やこきりこ祭りの後には、五箇山の世界遺産合掌造り集落で紅葉と茅葺き屋根の風景を満喫できます。
冬の祭り+温泉・グルメプラン:兼六園の雪吊りライトアップを楽しんだ後は、金沢の茶屋街で夜の散策を。あぜのきらめきは現在開催が見合わされているため、冬の能登を訪ねるなら輪島温泉と新鮮な海鮮を目的に計画するとよいでしょう。勝山左義長まつりの後は、近くの越前大野城の城下町散策や、勝山の恐竜博物館への立ち寄りもおすすめです。
北陸三県の祭りをさらに詳しく知りたい方は、県別の祭りカレンダーもご活用ください。富山の祭り年間カレンダーでは富山県内の祭りを、福井の祭り年間カレンダーでは福井県内の祭りを、それぞれ網羅的にまとめています。北陸の祭りは、地域の人々が先祖から受け継いできた大切な文化遺産です。訪れる際にはその精神に敬意を払いながら、北陸ならではの祭り文化を心ゆくまでお楽しみください。
北陸の祭りのよくある質問
北陸の夏祭りで特に有名なものはどれですか?
北陸の春・ゴールデンウィークの主な祭りは?
北陸の秋冬に見られる祭り・行事は?
おわら風の盆2026の日程と観覧の注意点は?
能登の祭りは震災後も開催されていますか?
写真クレジット:
能登のキリコ祭り(Wikimedia Commons)
おわら風の盆 — JohnNewton8(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)














