能登復興応援旅行ガイド2026|今こそ訪れたい能登半島のおすすめスポットとモデルコース

能登半島の白米千枚田の美しい棚田と日本海の風景
白米千枚田の棚田と日本海の絶景(Photo: Kzaral / CC BY 2.0)

2024年1月1日の能登半島地震から2年。能登半島は着実に復興への歩みを進めています。のと鉄道は全線運転を再開し、輪島朝市も仮設での営業を続け、白米千枚田の棚田も復旧作業が進んでいます。能登を訪れることは、最も身近な復興応援のかたち。この記事では、2026年の能登半島の復興状況と、今訪れるべきおすすめスポット・モデルコースを詳しくご紹介します。

この記事の内容

  1. なぜ今、能登を訪れるべきか — 復興応援旅行の意義
  2. 能登半島の復興状況 — 2026年の現在
  3. 能登半島の魅力 — 里山・里海・食・祭りの四季
  4. 能登復興応援旅行のおすすめスポット — 口能登エリア
  5. 能登復興応援旅行のおすすめスポット — 中能登・奥能登エリア
  6. 能登の食文化を味わい尽くす — グルメガイド
  7. 能登復興応援旅行のモデルコース — 日帰りから2泊3日まで
  8. 能登の宿泊事情と復興状況 — 2026年版
  9. 能登半島への交通アクセス完全ガイド
  10. 能登復興応援旅行で知っておきたいこと
  11. 能登・北陸旅行の関連ガイド

なぜ今、能登を訪れるべきか — 復興応援旅行の意義

「被災地に観光に行っていいのだろうか」——そう迷う方もいるかもしれません。しかし、能登の人々が最も望んでいるのは、観光客が戻ってくることです。旅館の女将も、朝市の商人も、漁師も、塗師も、「来てくれることが一番の応援」と口を揃えます。観光は能登の基幹産業であり、旅行者が宿に泊まり、食事をし、お土産を買うことが、地域経済を直接支える力になります。

能登半島地震では、輪島市・珠洲市を中心に甚大な被害が発生しました。しかし震災から2年が経ち、道路や交通インフラの復旧は大きく進展し、多くの観光施設が営業を再開しています。復興はまだ道半ばですが、だからこそ今訪れる意味があります。復興の歩みを自分の目で確かめ、能登の人々と言葉を交わし、変わらぬ里山里海の美しさに触れること。それは単なる観光を超えた、心に残る旅になるはずです。

石川県や各自治体も復興応援旅行を積極的に推進しており、宿泊割引やクーポンなどの支援策が実施されることもあります。お得に旅ができて復興にも貢献できる、今こそ能登を訪れる絶好のタイミングです。

能登半島の復興状況 — 2026年の現在

能登半島地震から2年が経過し、交通インフラと観光施設の復旧が大きく進んでいます。完全な復旧にはまだ時間がかかる部分もありますが、観光客を受け入れる態勢は着実に整っています。

交通アクセス:のと里山海道は全線開通し、金沢方面からのアクセスは震災前とほぼ同じ水準に戻りました。のと鉄道も七尾〜穴水間が全線運転を再開し、車窓から七尾湾の穏やかな海景色を楽しめます。国道249号線も大半の区間が通行可能になりました。ただし、一部区間では片側交互通行や迂回路の利用が必要な箇所が残っています。最新の道路情報は出発前に確認してください。

主な観光スポット:白米千枚田は棚田の復旧が進み見学可能。輪島朝市は仮設店舗での営業を継続中。和倉温泉は多くの旅館が営業を再開しています。のとじま水族館も復旧を果たし、ジンベエザメをはじめとする展示が楽しめます。キリコ会館も営業を再開し、能登の祭り文化に触れることができます。

宿泊施設:和倉温泉を中心に多くの旅館・ホテルが営業を再開。能登島や珠洲市でも民宿やゲストハウスが営業しています。復興工事関係者の宿泊需要もあるため、旅行の際は早めの事前予約をおすすめします。

能登半島の魅力 — 里山・里海・食・祭りの四季

里山 — 日本の原風景が息づく大地

能登半島は2011年に日本で初めて世界農業遺産(GIAHS)に認定された地域です。その理由は、何世紀にもわたって人と自然が共生してきた「里山」の景観にあります。白米千枚田に代表される棚田は、急峻な地形を活かして先人たちが一枚一枚切り拓いた労作。日本海に向かって階段状に広がる1,004枚の田んぼは、季節ごとに異なる表情を見せます。春の田植え、夏の青々とした稲、秋の黄金色、そして冬のイルミネーション「あぜのきらめき」——いつ訪れても心に残る風景です。

能登の里山には、茅葺き屋根の民家が点在する集落や、樹齢数百年の古木が守る鎮守の森が今も残ります。時国家は、平時忠の末裔が代々受け継いできた豪壮な庄屋建築で、能登の里山文化を象徴する存在です。また總持寺祖院の荘厳な伽藍は、山あいの静寂の中にあって深い精神性を感じさせます。里山を歩けば、日本人が大切にしてきた自然との調和の姿が見えてきます。

里海 — 日本海が育む豊かな海の恵み

三方を海に囲まれた能登半島は、外浦(日本海側)と内浦(富山湾側)で全く異なる海の表情を見せます。外浦は冬の荒波が削り出した巌門をはじめとする能登金剛の断崖美や、珠洲岬(聖域の岬)の神秘的な景観が広がります。一方、内浦は波穏やかな七尾湾や九十九湾のリアス式海岸が入り組み、透明度の高い海でシーカヤックやダイビングが楽しめます。

千里浜なぎさドライブウェイは、日本で唯一、砂浜を車で走れる全長約8kmの海岸道路。きめ細かい砂が海水を含んで固く締まるため、車やバイク、自転車でも走行でき、波打ち際のドライブは能登旅行のハイライトです。海女文化も能登の里海を語る上で欠かせません。素潜りでアワビやサザエを獲る海女漁は、能登の海とともに生きてきた人々の暮らしそのもの。穴水のぼら待ちやぐらも、独特の漁法で知られる能登の里海文化のシンボルです。

食 — 発酵と海の幸が織りなす能登の食文化

能登の食文化は「発酵」のキーワードで読み解くことができます。魚醤「いしる(いしり)」は、イカの内臓やイワシを塩漬けにして1年以上発酵させた能登独自の調味料。深い旨味が料理に奥行きを与え、鍋料理や貝焼きに欠かせません。「かぶら寿し」「ふぐの子糠漬け」といった発酵食品は、厳しい冬を乗り越えるための先人の知恵であり、世界農業遺産認定の重要な要素でもあります。

揚げ浜式製塩は、500年以上続く日本唯一の伝統的な塩づくり。海水を砂地に撒いて天日で濃縮し、薪で煮詰めて結晶化させる製法は、能登の風土が生んだ貴重な技術です。ミネラル豊富な能登の天然塩は、料理をまろやかに引き立てます。

能登の海が育む食材も見逃せません。冬の能登牡蠣は穴水町や七尾湾で養殖され、身がぷっくりと大きく濃厚な味わい。能登ワインは日本海を望むブドウ畑で育った葡萄から醸され、海の幸との相性が抜群です。能登丼は地元食材にこだわった奥能登のご当地グルメで、海鮮丼からステーキ丼まで各店が趣向を凝らした一杯を提供しています。

祭り — キリコが照らす能登の魂

能登は「祭りの半島」とも呼ばれ、年間を通じて200以上の祭りが各集落で営まれます。その象徴が「キリコ祭り」です。キリコとは高さ数メートルから十数メートルにもなる巨大な御神灯で、担ぎ手たちの掛け声とともに夜の町を練り歩く姿は圧巻。2016年にはユネスコ無形文化遺産の関連遺産にも認定されました。

能登半島地震後、各地で祭りの継続が危ぶまれましたが、復興への強い思いから多くの祭りが再開されています。祭りは能登の人々にとって、コミュニティの絆を確認し、土地の神々に感謝する大切な行事です。キリコ会館(輪島市)では、実物大のキリコが展示されており、祭りの時期以外でもその迫力を体感できます。7月〜9月の祭りシーズンに能登を訪れれば、実際のキリコ祭りに遭遇できるかもしれません。

能登復興応援旅行のおすすめスポット — 口能登エリア

口能登エリア(七尾・羽咋周辺)は復旧が最も進んでおり、旅の起点に最適です。金沢からのアクセスも良く、羽咋市や七尾市を拠点にすれば効率よく観光できます。

和倉温泉 — 能登の海を望む名湯

和倉温泉は開湯1,200年の歴史を持つ能登を代表する温泉地です。七尾湾に面した温泉街からは穏やかな海と能登島の眺望が広がり、海の上に湧く温泉として全国的に知られています。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、保温効果が高く体の芯まで温まります。

能登半島地震では多くの旅館が被害を受けましたが、復旧工事が進み、2026年現在は大半の旅館・ホテルが営業を再開しています。日帰り温泉を利用できる施設も複数あるので、宿泊しない場合でも気軽に立ち寄れます。温泉街の「湯っ足りパーク」では無料の足湯に浸かりながら海を眺めることもできます。能登観光の拠点として、和倉温泉での宿泊は最もおすすめの選択肢です。

千里浜なぎさドライブウェイ — 波打ち際を走る唯一無二の体験

千里浜なぎさドライブウェイは、日本で唯一、一般の車両で砂浜を走ることができる全長約8kmの海岸道路です。きめ細かい石英の砂粒が海水を含んで固く締まるため、普通車やバイク、自転車、さらには徒歩でも快適に通行できます。波打ち際を車で走る爽快感は、他では味わえない能登ならではの体験です。

ドライブウェイ沿いでは砂浜にレジャーシートを広げてのんびりしたり、夕日を眺めたりと、海辺の時間を自由に楽しめます。ただし、荒天時や波が高い日は通行止めになることがあるため、事前に通行状況を確認しましょう。近くの「千里浜レストハウス」では、能登の海産物を使った食事やお土産が充実しています。羽咋市ガイドも参考にしてください。

気多大社 — 能登国一宮の縁結びパワースポット

気多大社は、2,100年以上の歴史を持つ能登国一宮で、祭神の大己貴命(おおなむちのみこと)は縁結びの神として広く信仰されています。社殿の背後に広がる「入らずの森」は、宮司以外の立ち入りが禁じられた原生林で、国の天然記念物に指定されています。約1万坪の森には常緑広葉樹が鬱蒼と茂り、神秘的な雰囲気に包まれています。

毎月1日に行われる「ついたち結び」の祈願祭は無料で参加でき、全国から縁結びを願う参拝者が訪れます。能登の御朱印めぐりをするなら、気多大社は外せない一社です。境内には「気麗むすびどころ」があり、恋みくじや縁結び守りなど授与品も人気。能登半島地震では大きな被害を免れ、変わらぬ姿で参拝者を迎えています。

妙成寺 — 加賀藩前田家ゆかりの名刹

妙成寺は日蓮宗の北陸本山で、加賀藩三代藩主・前田利常の母「寿福院」の菩提寺として栄えた寺院です。五重塔をはじめとする10棟の堂宇が国の重要文化財に指定されており、北陸屈指の伽藍美を誇ります。能登の里山に佇む荘厳な境内は、四季折々の風情に包まれ、特に秋の紅葉は見事です。

能登の御朱印めぐりの一環として訪れる方も多く、書院では精進料理を楽しむこともできます(要予約)。近隣には末森城跡もあり、歴史好きにはたまらないエリアです。

コスモアイル羽咋 — UFOの町の宇宙科学博物館

コスモアイル羽咋は、「UFOの町」として知られる羽咋市にある宇宙科学博物館です。NASAから提供された本物の宇宙カプセル「マーキュリー宇宙カプセル」や、旧ソ連の「ヴォストーク帰還用宇宙カプセル」など、世界的にも貴重な実物資料が展示されています。

羽咋市とUFOの縁は、古文書『そうはちぼん伝説』に遡ります。江戸時代の記録に空飛ぶ円盤のような物体が描かれていたことから、町おこしに発展しました。子どもから大人まで楽しめる施設で、特に雨の日の観光にもおすすめです。羽咋市の観光情報と合わせてチェックしてみてください。

七尾城跡 — 能登の歴史を見下ろす山城

七尾城は、能登畠山氏が築いた日本五大山城のひとつに数えられる壮大な山城です。標高約300mの山頂から七尾湾を一望する眺めは「天空の城」と呼ぶにふさわしい絶景。戦国時代に上杉謙信が攻め落とした「七尾城の戦い」でも知られ、歴史ロマンあふれるスポットです。

本丸跡までは登山道が整備されており、約30〜40分の登りで到着します。石垣の遺構が残る城跡からの眺望は、能登の里山里海を一度に見渡せる贅沢なもの。歴史好きはもちろん、ハイキングを楽しみたい方にもおすすめです。

能登復興応援旅行のおすすめスポット — 中能登・奥能登エリア

能登半島・輪島市の袖ヶ浜海岸
輪島市・袖ヶ浜海岸の風景(Photo: Sébastien Bertrand / CC BY 2.0)

中能登から奥能登は、能登半島地震の被害が大きかったエリアですが、復旧が着実に進んでいます。訪れること自体が復興への大きな後押しになります。

巌門・能登金剛 — 日本海が刻んだ断崖絶景

巌門は能登金剛を代表する景勝地で、日本海の荒波が長い年月をかけて削り出した幅6m、高さ15mの海食洞門です。洞門をくぐる遊覧船からは、断崖を間近に見上げる迫力満点の景色が楽しめます。周辺にはヤセの断崖・義経の舟隠し世界一長いベンチ(全長460.9m)などの見どころが点在し、ドライブしながら巡るのに最適です。

能登金剛一帯は、松本清張の推理小説『ゼロの焦点』の舞台としても有名で、文学ファンにも人気のスポット。海食洞門や奇岩が連なる海岸線は約30kmにわたり、能登外浦の荒々しくも美しい自然を堪能できます。遊覧船は天候により運休の場合があるため、事前に確認を。

總持寺祖院 — 曹洞宗の聖地で感じる復興への祈り

總持寺祖院は、1321年に瑩山禅師によって開創された曹洞宗の大本山が置かれていた古刹です。明治時代の大火で横浜・鶴見に本山が移転した後も「祖院」として大切に守られてきました。禅の精神が息づく荘厳な境内は、山門、仏殿、法堂と連なる伽藍が見事で、禅寺ならではの静謐な空気に包まれています。

能登半島地震では建物に被害を受けましたが、修復工事が進み参拝が可能になっています。復興の途上にある祖院を訪れ、手を合わせること自体に深い意味があります。坐禅体験や写経体験も受け付けており(要事前確認)、心静かな時間を過ごせます。能登の御朱印めぐりでは、こちらの力強い御朱印もぜひいただきたいところです。

輪島朝市 — 能登の活気が蘇る千年の市

輪島朝市は、1,000年以上の歴史を持つ日本三大朝市のひとつです。2024年の地震と火災で朝市通りは大きな被害を受けましたが、地元の商人たちは仮設店舗での営業を続けています。「朝市をやめるわけにはいかない」という強い思いが、能登の復興の象徴となっています。

仮設の朝市でも、新鮮な海産物や干物、輪島塗の漆器、地元の漬物や餅菓子など、能登の味覚と工芸が揃います。「買うてくだぁ〜」というおばちゃんたちの明るい掛け声は健在。ここで買い物をすることが、最も直接的な復興応援になります。営業は午前8時頃〜正午頃まで(毎月第2・第4水曜日休み)。最新の営業場所は事前に確認してください。

白米千枚田 — 世界農業遺産の象徴的風景

白米千枚田は世界農業遺産「能登の里山里海」を象徴する景勝地です。日本海に面した急斜面に1,004枚の小さな田んぼが階段状に並ぶ風景は、人と自然が長い年月をかけて作り上げた芸術作品とも言えます。一枚一枚が小さく、機械が入れないため、今も手作業で田植えや稲刈りが行われています。

能登半島地震では棚田の石垣や水路に被害が出ましたが、全国からのボランティアの力も借りて復旧が進んでいます。道の駅「千枚田ポケットパーク」から棚田を見下ろす展望は必見。10月〜3月には約25,000個のLEDが棚田を彩る「あぜのきらめき」が開催され、幻想的な光景が広がります。能登を訪れたなら、ぜひ足を運びたいスポットです。

キリコ会館 — 能登の祭り文化を体感する

キリコ会館は、能登各地のキリコ祭りで使われる巨大な御神灯(キリコ)を一堂に展示する施設です。高さ十数メートルにもなるキリコが並ぶ館内は壮観で、祭りの熱気と能登の人々の信仰心を肌で感じることができます。プロジェクションマッピングによる祭りの再現映像も迫力満点です。

キリコ祭りは能登の各集落が7月〜9月にかけて開催するもので、地域によって大きさや飾りが異なります。旅行の日程が祭りシーズンと重なれば、ぜひ実際の祭りを見学してみてください。キリコ会館では祭りの歴史や各地域の特色も学べるので、祭りシーズン以外でも十分に楽しめます。

見附島(軍艦島) — 珠洲のシンボルと復興の象徴

見附島は珠洲市の沖合に浮かぶ高さ約28mの奇岩で、その形が軍艦の船首に似ていることから「軍艦島」とも呼ばれています。弘法大師が能登に渡った際に最初に「見つけた島」という伝説からその名が付きました。引き潮時には踏み石伝いに島の近くまで歩いて渡ることもできます。

能登半島地震の影響で島の一部が崩落し、形状が変化しました。しかし、その姿は今なお力強く、変わりゆく自然の営みと能登の底力を象徴する存在として、多くの人々の心を打っています。周辺の「見附海岸」は恋路海岸と並ぶ縁結びスポットとしても知られ、夜間のライトアップも行われています。

珠洲岬(聖域の岬) — 日本三大パワースポット

珠洲岬は能登半島の最先端に位置し、日本海からの暖流と寒流がぶつかる自然のエネルギーが集まる場所として「聖域の岬」とも呼ばれます。長野県の分杭峠、山梨県の富士山と並ぶ日本三大パワースポットのひとつに数えられ、青の洞窟や空中展望台「スカイバード」からの絶景も人気です。

能登半島の最果てに立つと、三方を海に囲まれた壮大なパノラマが広がり、自然の力強さに圧倒されます。震災後の復旧状況は変動するため、訪問前に最新情報を確認してください。珠洲市まで足を延ばすことが、奥能登の復興を最も後押しする行動です。

九十九湾 — 日本百景の穏やかな入り江

九十九湾は日本百景に選ばれたリアス式海岸の入り江で、複雑に入り組んだ海岸線が穏やかな海面を形成しています。透明度が高く、シーカヤックやグラスボートから海中の魚や海藻を間近に観察できます。九十九湾遊歩道を歩けば、入り江の静寂と自然の造形美を堪能できます。

周辺にはイカの駅「つくモール」があり、巨大なイカのモニュメントが目印。能登のイカ料理や海産物の直売が楽しめます。能登町の穏やかな内浦の風景は、外浦の荒々しい海岸線とは対照的で、能登半島の多彩な表情を感じることができるエリアです。

能登の食文化を味わい尽くす — グルメガイド

能登を訪れたら、地元の食を楽しむことが最大の復興応援になります。能登は世界農業遺産に認定された里山里海の恵みが凝縮された食の宝庫。海の幸、発酵食品、伝統の調味料と、ここでしか出会えない味覚がたくさんあります。

能登丼 — 奥能登の旬を凝縮したご当地グルメ

能登丼は、奥能登の食材にとことんこだわったご当地丼ぶりです。使用する食材は奥能登産、米は奥能登のコシヒカリ、水は奥能登の水を使用するという厳格なルールがあります。海鮮丼、ステーキ丼、天丼など各店が創意工夫を凝らした一杯は、能登の食の豊かさを一度に体感できます。器には輪島塗や珠洲焼を使用する店もあり、食事そのものが能登の文化体験になります。

能登の海鮮 — 日本海が育む極上の魚介

三方を海に囲まれた能登半島は、四季を通じて豊富な海の幸に恵まれています。冬の寒ブリ、春のサヨリ、夏のアワビとサザエ、秋の甘エビと、旬の魚介が途切れることがありません。特に冬の能登牡蠣は、穴水町の「雪中ジャンボかきまつり」が有名で、炭火で焼いた大ぶりの牡蠣は絶品です。七尾市の「能登食祭市場」では、新鮮な地魚を使った海鮮丼や寿司をその場で堪能できます。

いしる・発酵食品 — 能登が誇る発酵文化

能登の魚醤「いしる(いしり)」は、秋田のしょっつる、香川のいかなご醤油と並ぶ日本三大魚醤のひとつです。イカの内臓を塩漬けにして発酵させた「いしり」と、イワシやサバを原料とする「いしる」があり、鍋料理や貝焼き、パスタなどさまざまな料理に深い旨味を加えます。「いしり鍋」は野菜や豆腐にいしりの出汁がしみ込んだ能登の冬の味覚です。

「かぶら寿し」はブリの切り身をかぶらで挟んで米麹で発酵させた石川県を代表する郷土料理。「ふぐの子糠漬け」は猛毒のふぐの卵巣を2年以上糠漬けにして無毒化するという、世界でも類を見ない珍味です。これら発酵食品の数々は、能登の厳しい冬を乗り越える先人の知恵が生み出した食の遺産です。

揚げ浜式製塩と能登の天然塩

揚げ浜式製塩は、500年以上の歴史を持つ日本唯一の伝統的な製塩法です。海水を人力で砂地に撒き、天日で水分を蒸発させて濃縮した「かん水」を薪で煮詰めて塩を結晶化させます。珠洲市の塩田村では製塩体験もでき、塩づくりの過酷さと尊さを体感できます。

能登の天然塩はミネラルが豊富でまろやかな味わいが特徴。おにぎりに振るだけで素材の旨味を引き立て、料理のプロからも高い評価を受けています。お土産としても人気が高く、購入は職人たちへの直接的な応援になります。

能登ワイン・地酒 — 里山里海が育む酒

能登ワインは、穴水町にあるワイナリーで日本海を望むブドウ畑から醸されるワインです。能登の牡蠣に合わせて開発された白ワインや、能登牛に合う赤ワインなど、地元の食材とのマリアージュを楽しめます。ワイナリー見学や試飲も可能で、能登の新しい食文化として注目されています。

日本酒も能登の誇る文化です。能登杜氏は日本四大杜氏のひとつに数えられ、その繊細で丁寧な酒造りは全国の酒蔵から尊敬を集めています。宗玄、数馬酒造、松波酒造など奥能登の蔵元が造る地酒は、能登の海の幸との相性が抜群。酒蔵見学を受け付けている蔵もあるので、旅の途中でぜひ立ち寄ってみてください。

輪島塗 — 食卓を彩る600年の伝統工芸

輪島塗は600年の伝統を持つ日本最高峰の漆器です。124もの工程を経て作られる輪島塗は、堅牢さと美しさを兼ね備え、使い込むほどに艶が増していきます。能登半島地震で多くの工房が被災しましたが、職人たちは仮設工房で制作を続けています。

輪島塗の箸やお椀は、日常使いできるお土産としても人気です。購入することは、伝統技術の継承と職人たちの暮らしを直接支えることにつながります。輪島市内の漆器店や朝市で、ぜひ手に取ってその質感を確かめてみてください。

能登復興応援旅行のモデルコース — 日帰りから2泊3日まで

能登半島は南北に約100kmと広大なため、滞在日数に合わせたプラン作りが大切です。ここでは3つのモデルコースをご提案します。能登半島ドライブコース完全ガイドも合わせて参考にしてください。

日帰りコース — 口能登の魅力を凝縮して巡る

金沢から日帰りで能登のハイライトを楽しむコースです。口能登エリアを中心に、能登の自然と文化を効率よく体験できます。

1泊2日コース — 能登の里山里海をじっくり味わう

和倉温泉に宿泊して、口能登から中能登までをゆったり巡るコース。温泉と能登の食を満喫できます。

【1日目】口能登 → 和倉温泉

【2日目】和倉温泉 → 中能登

  • 8:30 和倉温泉出発
  • 9:00〜10:30 のとじま水族館(ジンベエザメ・イルカショー)
  • 11:00〜12:00 七尾城跡ハイキング(天空の絶景)
  • 12:30〜13:30 七尾市「能登食祭市場」で昼食・お土産購入
  • 14:00〜14:40 コスモアイル羽咋見学
  • 15:00〜15:30 妙成寺の五重塔
  • 16:30 金沢帰着

2泊3日コース — 能登半島を一周する完全版

能登半島をぐるりと一周し、口能登から奥能登まで能登の魅力を余すところなく体験する充実のコースです。奥能登まで足を延ばすことが、最も大きな復興応援になります。

【1日目】金沢 → 能登外浦 → 輪島

【2日目】輪島 → 奥能登 → 和倉温泉

  • 8:00〜9:30 輪島朝市(仮設店舗)でお買い物・朝食
  • 10:00〜10:40 白米千枚田展望
  • 11:00〜11:30 時国家見学(平時忠末裔の豪壮建築)
  • 12:00〜13:00 奥能登で能登丼ランチ
  • 13:30〜14:15 揚げ浜式製塩見学・塩のお土産購入
  • 14:45〜15:30 珠洲岬(聖域の岬)・青の洞窟
  • 16:00〜16:30 見附島(軍艦島)を眺める
  • 17:30 和倉温泉チェックイン
  • 夕方〜夜 温泉で疲れを癒やし、能登牡蠣や能登の地酒を満喫

【3日目】和倉温泉 → 内浦 → 金沢

能登半島ドライブコース完全ガイドでは、さらに詳しい周遊ルートをご紹介しています。北陸2泊3日モデルコースでも能登を含むプランがありますので、併せてご覧ください。

能登の宿泊事情と復興状況 — 2026年版

能登半島地震から2年が経ち、宿泊施設の復旧は着実に進んでいます。ただしエリアによって状況が異なるため、事前の情報収集と予約が重要です。

和倉温泉エリアの宿泊

和倉温泉は能登観光の最大の宿泊拠点です。日本を代表する老舗旅館「加賀屋」をはじめ、多くの旅館・ホテルが営業を再開しています。七尾湾を望む露天風呂、新鮮な海の幸を使った料理、心のこもったおもてなしなど、能登の温泉旅館ならではの贅沢な時間を過ごせます。日帰り入浴が可能な施設もあるので、宿泊しない場合でも温泉を楽しめます。

輪島・奥能登エリアの宿泊

輪島市や珠洲市では、地震の被害から復旧した民宿やゲストハウスが営業を再開しています。大規模な旅館は少ないですが、地元の人々が営む小規模な宿には能登ならではの温かいもてなしがあります。奥能登に宿泊することは、最も復興を後押しする行動のひとつです。

能登島エリアの宿泊

能登島には民宿やキャンプ場があり、自然に囲まれた静かな滞在が楽しめます。のとじま水族館への観光拠点としても便利です。農家民宿では能登の里山暮らしを体験できるところもあり、都会では味わえない贅沢な時間が過ごせます。

宿泊予約のポイント

復興工事関係者の長期滞在により、能登エリアの宿泊施設は平日も埋まりやすい状況が続いています。特に週末や連休は早めの予約が必須です。石川県の復興応援旅行割引やクーポンが利用できる場合もあるため、予約前に最新の支援策を確認しましょう。和倉温泉を拠点に能登半島全域を周遊するのが、最も宿泊先の選択肢が多く効率的なプランです。

能登半島への交通アクセス完全ガイド

車・レンタカーでの能登へのアクセス

能登半島観光は車での移動が最も便利です。金沢からのと里山海道(無料)を利用すれば、七尾まで約1時間30分、輪島まで約2時間でアクセスできます。のと里山海道は全線開通しており、スムーズに走行可能です。金沢駅周辺にはレンタカー店が多数あり、北陸新幹線で金沢入りしてからレンタカーで能登を巡るのが定番のスタイルです。

国道249号線は能登半島の海岸線を一周する主要道路で、大半の区間が通行可能になっています。ただし、奥能登の一部区間では片側交互通行や迂回路の利用が必要な箇所がまだ残っているため、最新の道路情報を確認してから出発してください。能登半島ドライブコース完全ガイドで詳しいルートを紹介しています。

鉄道での能登へのアクセス

北陸新幹線で金沢駅へ。金沢駅からはJR七尾線の特急「能登かがり火」で和倉温泉駅まで約1時間で到着します。和倉温泉駅からはのと鉄道に乗り換え、穴水駅まで約1時間。のと鉄道は七尾湾沿いを走るローカル線で、車窓からの海景色が美しく、鉄道旅としても人気があります。

穴水駅から先(輪島方面・珠洲方面)は路線バスまたはタクシーの利用が必要です。本数が限られるため、事前に時刻表を確認しておきましょう。鉄道とバスの組み合わせでも能登観光は可能ですが、奥能登まで足を延ばす場合はレンタカーの利用を強くおすすめします。

高速バスでの能登へのアクセス

金沢駅から輪島・珠洲方面への特急バスが運行されています。金沢〜輪島間は約2時間30分。本数は限られますが、運転に不安がある方や一人旅の方には便利な選択肢です。また、東京・大阪・名古屋から金沢への高速バスも充実しており、北陸新幹線と合わせて予算や日程に応じた交通手段を選べます。

能登空港(のと里山空港)からのアクセス

東京(羽田)から能登空港へは1日2便のANA便が就航しており、フライト時間は約1時間。空港は輪島市と穴水町の境に位置し、レンタカーを借りれば輪島市街地まで約20分、和倉温泉まで約40分と、奥能登観光の拠点として便利です。首都圏から能登へ最速でアクセスできるルートなので、時間の限られた旅行者にはおすすめです。

能登復興応援旅行で知っておきたいこと

復興工事への配慮:一部地域では復興工事が続いています。工事車両の通行に配慮し、通行止め区間には立ち入らないようにしましょう。工事現場の撮影やSNS投稿も、被災された方への配慮を忘れずに。復興途上の風景もまた、能登の今を伝える大切な記録ですが、節度ある行動を心がけてください。

訪問前の情報確認:観光施設の営業状況は変わることがあります。訪問前に各施設の公式サイトや「ほっと石川旅ねっと」(石川県観光連盟)などの観光ポータルサイトで最新情報を確認してください。道路の通行状況も出発前にチェックしましょう。

お土産で応援:輪島塗や珠洲焼、揚げ浜塩、能登ワイン、いしる、能登の地酒など、能登の特産品を購入することは、地域経済の活性化に直接つながります。帰ってからも能登の味を楽しめるお土産を選んで、旅の思い出とともに能登を応援し続けてください。

ガソリンスタンドとコンビニ:奥能登エリアではガソリンスタンドやコンビニが少ない区間があります。特に珠洲市方面へ向かう際は、事前にガソリンを満タンにしておくことをおすすめします。飲み物や軽食も事前に購入しておくと安心です。

携帯電話の電波:奥能登の山間部では携帯電話の電波が届きにくい場所があります。ナビや地図アプリを使用する場合は、事前にルートをダウンロードしておくと安心です。

能登は復興への道を力強く歩んでいます。世界農業遺産の里山里海の風景、千年の歴史を持つ朝市の活気、キリコ祭りに込められた人々の魂、600年の伝統が息づく漆器の輝き、そして発酵食品の深い味わい。能登の魅力は、地震によって失われるものではありません。むしろ、復興に向かう能登の人々の強さと温かさに触れることで、旅はより深い体験になるでしょう。

能登を訪れて、その魅力を自分の目で確かめてください。旅をすることが、いちばんの応援です。能登半島ドライブコース北陸2泊3日モデルコースも参考に、あなただけの能登復興応援旅行を計画してみてください。

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写真クレジット:
白米千枚田の棚田 — Kzaral(Wikimedia Commons / CC BY 2.0)
輪島市・袖ヶ浜海岸 — Sébastien Bertrand(Wikimedia Commons / CC BY 2.0)

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