羽咋市の魅力完全ガイド — 千里浜・気多大社・邑知潟・コスモアイル羽咋と古墳めぐり
石川県羽咋市(はくいし)は、能登半島の入口に位置する自然・歴史・ロマンに満ちた街です。日本で唯一車で走れる砂浜「千里浜なぎさドライブウェイ」、能登国一宮の気多大社、本物の宇宙船が展示されるコスモアイル羽咋、そして白鳥やカモが飛来する邑知潟(おうちがた)の田園風景。古墳時代の史跡から江戸時代の名刹、UFO伝承にいたるまで、小さな市域に驚くほど多彩な魅力が詰まっています。この記事では、羽咋市の観光スポット・グルメ・歴史・自然をまるごとご紹介します。
目次
千里浜なぎさドライブウェイ — 羽咋市が誇る日本唯一の砂浜ドライブ

千里浜なぎさドライブウェイは、羽咋市から宝達志水町にかけて約8kmにわたって続く、日本で唯一一般車両が砂浜の上を走行できる道路です。きめ細かい砂粒が海水を含んで固く締まるため、普通車はもちろん、バスやバイク、自転車でも走行が可能。波打ち際を走りながら日本海の水平線を眺める爽快感は、ほかでは味わえない唯一無二のドライブ体験です。
夏場は海水浴客で賑わい、砂浜にパラソルを立ててバーベキューを楽しむ家族連れの姿も。夕暮れ時には日本海に沈む夕日が砂浜をオレンジ色に染め、フォトジェニックな絶景が広がります。冬場は波が高く通行止めになることもあるため、訪問前に通行状況の確認をおすすめします。
気多大社 — 羽咋市に鎮座する能登国一宮と縁結びの御利益
気多大社は、羽咋市寺家町に鎮座する能登国一宮(いちのみや)で、2,100年以上の歴史を誇る北陸屈指の古社です。祭神は大己貴命(おおなむちのみこと=大国主命)で、縁結び・恋愛成就の御利益で知られ、毎月1日に行われる無料の「ついたち結び」の祈願には全国から参拝者が訪れます。

本殿背後に広がる「入らずの森」は約1万坪の原生林で、国指定天然記念物に指定されています。神域として人の立ち入りが禁じられた森はタブノキ・シイ・カシなどの広葉樹が鬱蒼と茂り、神秘的な雰囲気を醸し出しています。拝殿・本殿・摂社・神門など複数の建造物が国の重要文化財に指定されており、建築としても見応え十分です。御朱印は通常のものに加え、季節限定の特別御朱印も人気があります。
邑知潟(おうちがた)— 羽咋市の田園に広がる白鳥飛来の湿地
邑知潟は羽咋市の南部に広がる約3kmの細長い潟湖(せきこ)で、かつては能登半島を東西に横断する大きな内海の名残です。現在は周囲が干拓されて水田地帯となり、中央部に残る水域と周辺の田園風景が独特の景観を形成しています。
冬になると邑知潟にはシベリアからコハクチョウやマガン、カモ類が飛来し、石川県内有数の野鳥観察スポットとなります。11月〜3月の早朝には、朝もやの中で羽を休めるコハクチョウの群れを間近に見ることができ、カメラマンやバードウォッチャーに人気のスポットです。周囲には遊歩道や展望台が整備され、春は水田に映る立山連峰の残雪、秋は黄金色の稲穂が波打つ田園風景と、四季折々の美しさが楽しめます。
邑知潟の周辺は古代から肥沃な土地として知られ、古墳時代には有力な首長がこの地に拠点を構えていました。潟の南側には柴垣古墳をはじめとする古墳群が分布しており、邑知潟が古代能登の経済基盤であったことがうかがえます。
コスモアイル羽咋 — 羽咋市の宇宙科学博物館とUFO伝承

コスモアイル羽咋は、NASAやロシア(旧ソ連)から提供された本物の宇宙船や宇宙開発機器を展示する、全国的にも珍しい宇宙科学博物館です。マーキュリー宇宙船やボストーク帰還カプセル(実物)、アポロ司令船(実物大レプリカ)、月面車のレプリカなど、宇宙開発の歴史を間近に体感できます。
羽咋市が宇宙と深い縁を持つ背景には、「そうはちぼん伝説」と呼ばれるUFO伝承があります。江戸時代の文献に記された「鉦鉢(そうはちぼん)のような火の玉が飛ぶ」という記録は、日本最古のUFO目撃談ともいわれ、羽咋市は「UFOの町」として町おこしに活用してきました。市内各所にはUFOのモニュメントやキャラクターが点在し、ユニークな散策が楽しめます。入館料は大人450円とリーズナブルで、宇宙好きのお子さまから大人まで幅広い世代におすすめです。
妙成寺 — 羽咋市に建つ北陸唯一の五重塔と重要文化財群
妙成寺(みょうじょうじ)は、羽咋市滝谷町にある日蓮宗の名刹で、北陸地方唯一の五重塔を有する寺院として知られています。1294年(永仁2年)の開山以来、加賀藩前田家の庇護のもとで伽藍が整備され、五重塔・本堂・祖師堂・経堂・書院・丈六堂など10棟が国の重要文化財に指定されています。
高さ約34mの五重塔は1618年(元和4年)に建立されたもので、優美な姿が羽咋の田園風景の中に映えます。境内では春の桜、秋の紅葉が美しく、特に11月中旬の紅葉シーズンには五重塔と紅葉のコントラストが見事です。拝観料は大人500円で、堂内をじっくり見学できます。
羽咋市の歴史と古墳 — 古代能登の首長が眠る地
羽咋市は古墳時代から能登半島の中心地の一つとして栄え、市内には複数の古墳が残されています。柴垣古墳は日本海を望む丘陵上に築かれた全長約50mの前方後円墳で、5世紀前半の能登の有力首長の墓と考えられています。
散田金谷古墳(国指定史跡)は6世紀後半の円墳ながら、全長約11mの巨大な横穴式石室を持ち、北陸地方でも屈指の規模を誇ります。石室は内部を見学でき、古墳時代後期の高い石積み技術を間近に観察できます。これらの古墳の詳細は「石川県の古墳まとめ」でもご紹介しています。
また、羽咋の地名の由来には「羽喰(はくい)」の伝説があります。垂仁天皇の皇子・磐衝別命(いわつくわけのみこと)が怪鳥を退治した際、鷹が怪鳥の羽を喰い千切ったことから「羽咋」と名づけられたと伝わります。
羽咋市のグルメ — 能登の海の幸と地元名物
羽咋市は日本海に面しており、新鮮な海の幸が自慢です。千里浜エリアの食堂や市内の飲食店では、地元で水揚げされた鮮魚の刺身や海鮮丼を堪能できます。特に冬場の甘エビやカニ、ブリは絶品で、能登の海の恵みを存分に味わえます。
地元名物として注目されているのが「UFOカレー」。コスモアイル羽咋の周辺店舗で提供されるご当地カレーで、円盤型のライスやユニークな盛り付けがSNS映えすると話題です。また、羽咋市は「自然栽培米」の先進地としても知られ、農薬・肥料を一切使わずに育てたお米は全国のこだわり派に支持されています。能登の食文化を満喫するなら、道の駅「のと千里浜」がおすすめ。地元の野菜・海産物・加工品が揃い、フードコートでは能登豚を使った料理や羽咋産の食材を活かしたメニューが楽しめます。
羽咋市へのアクセスと観光の実用情報
車でのアクセス:
金沢市内からのと里山海道(無料)を利用して約50分。千里浜ICまたは柳田ICで降りると市中心部へアクセスできます。のと里山海道は無料で通行でき、能登半島ドライブの起点として便利です。
電車でのアクセス:
JR七尾線「羽咋駅」まで金沢駅から約60分。羽咋駅からはコミュニティバスやタクシーで各観光スポットへアクセスできます。JR七尾線のローカル線旅で車窓の風景を楽しみながらの訪問もおすすめです。
羽咋市観光のおすすめ所要時間:
主要スポットを巡るなら半日〜1日が目安です。千里浜なぎさドライブウェイ → コスモアイル羽咋 → 気多大社 → 妙成寺のルートで約5〜6時間。邑知潟の白鳥観察を加えるなら早朝出発がおすすめです。
能登半島全体の観光プランは「能登半島ドライブコース完全ガイド」をご参照ください。
写真クレジット:
千里浜なぎさドライブウェイ — Kwekwe(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)
気多大社の境内 — Haya_BS(Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0)
コスモアイル羽咋 — Hirorinmasa(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)









