【2026年8月時点】能登地方は令和6年能登半島地震からの復旧途上にあり、施設の営業時間・料金・休業の状況が変わることがあります。お出かけ前に、各施設の公式サイトや電話で最新の状況をご確認ください。

石川県志賀町にあるヤセの断崖と義経の舟隠しは、能登半島の外浦海岸に位置する絶景スポットです。海面からの高さ35〜55メートルに及ぶ断崖絶壁からの眺望と、源義経にまつわる伝説が残る入り江は、能登金剛エリアを代表する景勝地です。

石川県能登半島の日本海沿岸—荒々しい岩礁が続く能登金剛エリアの海岸線
能登半島の日本海沿岸。能登金剛エリアには断崖絶壁と奇岩が連続する(Photo: 雷太 / CC BY 2.0)

ヤセの断崖とは — 松本清張が描いた断崖絶壁

ヤセの断崖は、能登半島の外浦海岸に切り立つ断崖で、志賀町観光協会によれば海面からの高さは35〜55メートルに及びます。日本海の荒波に削られた岩壁が垂直にそそり立ち、崖の上から見下ろす海は吸い込まれそうな迫力があります。

「ヤセ」の名の由来は、断崖に立つと身がやせる(縮む)ほどの恐怖を感じるという説や、土地が痩せているという説など諸説あります。ここは松本清張の推理小説『ゼロの焦点』の舞台として知られ、志賀町観光協会によれば1961年(昭和36年)と2009年(平成21年)の映画化の際にはロケ地として使われました。小説の持つ緊迫感そのままの、荒涼とした断崖の風景が広がっています。

義経の舟隠し — 源義経伝説が残る入り江

能登半島北部の日本海と農村—里山里海が一体となった能登半島の原風景
能登半島北部の日本海と農村風景。奥能登の里山里海が一体となった原風景(Photo: 雷太 / CC BY 2.0)

ヤセの断崖から遊歩道を歩いて約5分の場所にある義経の舟隠しは、細長い入り江が断崖に切り込んだ独特の地形です。志賀町観光協会によれば間口約30メートル・奥行約100メートルで、沖からは見えにくく、両側を高い断崖に挟まれた景観は、まさに隠し場所にふさわしい秘境感にあふれています。

言い伝えによると、兄・源頼朝の追手から逃れる源義経と弁慶の一行が、奥州へ下る途中、荒波を避けるためこの入り江に舟を隠したとされ、48隻もの舟が収まったという伝説が残っています。能登半島には義経にまつわる伝説が各地に残されており、義経の舟隠しはその中でも最も有名なスポットのひとつです。断崖に囲まれた入り江を上から見下ろすと、確かに外海からは見えない天然の隠し場所であることが実感できます。

ヤセの断崖・義経の舟隠しの散策コース

ヤセの断崖と義経の舟隠しは遊歩道でつながっており、両方をあわせて散策できます。志賀町観光協会のモデルコースでも、ヤセの断崖から義経の舟隠しまでは徒歩約5分とされ、滞在の目安はヤセの断崖が約20分、義経の舟隠しが約15分です。

断崖の上の遊歩道は足元が滑りやすい箇所もあるため、歩きやすい靴で訪れてください。安全柵が設けられている区間では、柵の外側に出ないでください。また志賀町観光協会は、震災後も「一部の施設では地震の影響により休業や立ち入り制限が続いている場合がある」と案内しています。遊歩道の一部が閉鎖されていることもあるため、現地のロープや案内表示には必ず従ってください。

近くには巌門などの能登金剛の景勝地も点在しており、ドライブルートとしてまとめて巡るのが効率的です。巌門は震災で遊歩道や施設が被害を受けましたが、安全対策を施したうえで復旧しています。

ヤセの断崖の由来と断崖絶壁からの絶景

ヤセの断崖の名前の由来には、「痩せるほど怖い崖」という説と、「土地が痩せていて作物が育たない」という説があります。切り立った断崖の上から日本海の荒波を見下ろすと、足がすくむようなスリルを味わえます。柵の内側からは安全に絶景を楽しめますが、崖際は風が強いので注意が必要です。

松本清張の推理小説「ゼロの焦点」の舞台としても有名で、小説のクライマックスシーンの地として文学ファンも多く訪れます。断崖の上に立つと、日本海の荒々しい波と断崖が織りなすダイナミックな風景が広がり、能登金剛を代表する絶景スポットであることを実感します。

義経の舟隠しと能登金剛の周遊コース

ヤセの断崖から遊歩道を歩いて約5分の場所にあるのが「義経の舟隠し」です。間口約30m・奥行約100mの細長い入り江が断崖の間に切り込んだ地形で、源義経が兄・頼朝の追手から逃れる際に舟を隠したと伝えられています。細い岩の切れ目を上から覗き込むと、青い海水が狭い空間に揺れる幻想的な光景が見られます。

能登金剛とは、志賀町の海岸線一帯およそ29kmに広がる景勝地の総称です。南から旧福浦灯台・巌門・機具岩・世界一長いベンチ(増穂浦海岸)と続き、ヤセの断崖と義経の舟隠しはその北寄りに位置しています。志賀町観光協会のモデルコースでは、金沢駅西口を出発して旧福浦灯台から義経の舟隠しまでを巡る行程が総距離約93km・所要約5時間30分(移動約2時間10分+観光約3時間)と案内されています。各スポットに駐車場が整備されているので、車で巡りながら立ち寄れます。

海側から能登金剛の断崖を見上げたい場合は、巌門から出る能登金剛遊覧船が利用できます。志賀町観光協会の営業状況一覧では「営業中」とされ、運航時間は9:00〜16:00、料金は大人1,600円・小人800円。能登金剛遊覧船の公式サイトでは運航期間を3月中旬〜11月中旬とし、12月から3月中旬までは冬季休業と案内しています。天候によって運休する日もあります(問い合わせ 0767-48-1233)。乗船券を扱う「旅の駅 巌門 遊覧船案内所」も9:00〜16:00で営業しています。

ヤセの断崖・義経の舟隠しへのアクセス・見学情報

所在地ヤセの断崖:石川県羽咋郡志賀町笹波/義経の舟隠し:同町前浜(志賀町観光協会は笹波と案内)
見学自由(24時間)
料金無料
所要時間約30分(ヤセの断崖 約20分+義経の舟隠し 約15分が目安)
アクセス(車)のと里山海道 西山ICから約40分
駐車場14台(無料)
問い合わせ志賀町商工観光課 0767-32-1111/志賀町観光協会 0767-42-0355
ベストシーズン春〜秋(冬は日本海の荒波も迫力あり)

写真クレジット:
能登半島の海岸線(石川県) — 雷太(Wikimedia Commons / CC BY 2.0)

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わっか北陸編集部
HOKURIKU TRAVEL GUIDE
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