【2026年8月時点】能登地方は令和6年能登半島地震からの復旧途上にあり、施設の営業時間・料金・休業の状況が変わることがあります。お出かけ前に、各施設の公式サイトや電話で最新の状況をご確認ください。
石川県穴水町は、能登半島の中央部に位置する穏やかな内浦の港町です。四季折々の旬の食材を味わう「まいもんまつり」は、冬のかき、春のいさざ、夏のさざえ、秋の能登牛と、一年を通じて能登の味覚を堪能できるグルメの祭典。伝統漁法「ボラ待ちやぐら」の里としても知られ、能登ワインの産地としての顔も持つ穴水町の魅力を紹介します。
目次
穴水町とは — 能登半島の内浦に広がる港町の魅力
穴水町は能登半島の七尾北湾に面した町で、穏やかな内浦の海に恵まれた漁業と農業の町です。人口は約6,500人(令和8年7月末時点で6,529人)と小さな町ですが、豊かな自然と食文化、そして独自の伝統が息づいています。のと鉄道の終着駅「穴水駅」があり、能登半島観光の交通拠点のひとつでもあります。
穴水湾は波が穏やかなリアス式海岸で、古くから天然の良港として栄えてきました。湾内には牡蠣の養殖棚が並び、冬には能登かきの水揚げで活気づきます。町の中心部には昔ながらの商店街が残り、のんびりとした能登の港町の雰囲気を楽しめます。
穴水町のまいもんまつり — 四季の能登の味覚を楽しむグルメ祭り
「まいもんまつり」は穴水町の飲食店が一体となって開催する、四季の味覚を楽しむグルメイベントです。「まいもん」とは能登の方言で「おいしいもの」を意味し、その名の通り、季節ごとに旬の食材をテーマにした特別メニューが町内の参加店舗で提供されます。
穴水町観光物産協会は春の陣「いさざまつり」、夏の陣「さざえまつり」、秋の陣「牛まつり」、冬の陣「かきまつり」という四季の枠を設けています。ただし、実際に加盟店でキャンペーンが行われるかどうかは季節ごと・年ごとに変わります。2026年(令和8年)は冬の陣「かきまつり」が1月3日〜5月6日、夏の陣「さざえまつり」が6月6日〜8月2日に加盟店で実施されました。春の陣「いさざまつり」は、穴水町公式が令和7年2月1日時点で「加盟店でのフルコースは現在提供していない」としています。秋の陣「牛まつり」の直近の日程は協会サイトに掲載がないため、おでかけ前に穴水町観光物産協会(TEL 0768-52-3790)で最新の予定をご確認ください。フルコースは多くの店で前日までの予約が必要です。

穴水町の冬の味覚 — かきまつりと能登かきの牡蠣棚
まいもんまつりの中で最も人気が高いのが、冬の「かきまつり」です。穴水湾で養殖される能登かきは、七尾北湾の豊富なプランクトンを食べて育ち、ぷりぷりの食感と濃厚な旨味が特徴です。かきまつり期間中は、焼きがき・かきフライ・かき鍋・かき飯など、牡蠣づくしのメニューが町内の参加店で楽しめます。
穴水湾の牡蠣棚は、海上に整然と並ぶ筏が独特の風景を作り出しており、能登の冬の風物詩となっています。牡蠣棚そのものを見学できるかは生産者ごとに異なり、公式に案内されている見学プログラムはありません。希望する場合は各店・各生産者へ直接お問い合わせください。かきまつりの特別イベントとしては、2026年は「穴水町商店街〜復興にぎわいかきまつり〜」が2月28日・3月1日に穴水町商店街を会場に開かれ、炭火コーナーで焼きがきを味わえました。長年親しまれた「雪中ジャンボかきまつり」は令和7年が中止となっており、特別イベントの形は年によって変わります。
穴水町のまいもんまつり — 春のいさざ・夏のさざえ・秋の能登牛
春の「いさざまつり」のいさざ(シロウオ)は、春の訪れとともに川の河口に集まる体長5〜6センチほどの透明な小魚で、踊り食いのほか、かき揚げや卵とじなどで親しまれてきました。ただし穴水町公式は、まいもんまつり加盟店でのいさざのフルコースについて「現在は提供しておりません(令和7年2月1日時点)」と明記しています。いさざ漁そのものは3月から4月にかけて町内の川の河口で見ることができ、四ツ手網を仕掛けてじっと待つ漁は、ボラ待ちやぐら漁と並ぶ穴水の春の風物詩です。
夏の「さざえまつり」では、波静かな穴水の海で育ったさざえを、造り・つぼ焼き・さざえ御飯などで味わえます。2026年の加盟店として協会サイトに掲載されていたのは「わいわい処 きん太郎」と「なぎさガーデン」の2店で、いずれも前日までの予約が必要でした。秋の「牛まつり」は、和牛特有のやわらかい肉を使った料理をフルコースなどで提供する特別期間として設けられています。加盟店の顔ぶれもメニューも季節・年ごとに入れ替わるため、訪問前に協会サイトの加盟店一覧を確認しておくと確実です。

穴水町のボラ待ちやぐら — 能登の伝統漁法と歴史
穴水町を象徴する風景のひとつが「ボラ待ちやぐら」です。これは高さ約10メートルの木製のやぐらの上で漁師がボラの群れを見張り、網を操って捕獲する伝統漁法で、江戸時代から続くとされています。穴水湾の穏やかな入り江で行われてきたこの漁法は、世界的にも珍しい「待ちの漁」として知られています。
穴水町公式によると、最盛期には町内に40基を数えたやぐらも、1996年(平成8年)秋を最後にこの漁法を行う人はいなくなりました(石川県観光連盟は2012年秋に漁が再開されたと紹介しています)。現在は国道249号沿いの根木ポケットパーク(根木地内)と中居ふれあいパーク(比良地内)で、やぐらを間近に見ることができます。令和6年能登半島地震では、観光用に残る3基(穴水町調べ)がいずれも崩落を免れました。穴水湾を背にしたやぐらのたたずまいは能登半島を代表するフォトスポットで、のと鉄道の車窓から湾内のやぐらを望める区間もあります。
穴水町と能登ワイン — 日本海の気候が育むワイナリー
穴水町は能登ワインの産地としても知られています。「能登ワイン」は穴水町旭ヶ丘に広がるぶどう畑とワイナリーで生産されており、能登の風土に適したぶどう品種を栽培しています。赤ワインにはヤマソーヴィニヨンやメルロー、白ワインにはシャルドネなどが使われ、能登の海の幸に合う食中酒として高い評価を得ています。
ワイナリーの見学は事前予約制で、料金は無料です。前日までに申し込めば、休業日(12月31日〜1月3日)を除いて毎日、11時と14時の2回(各回の所要時間は約20分)案内してもらえます。醸造設備や樽熟成庫を見ながら醸造工程の説明を受けられ、秋の仕込みシーズンには実際の作業風景に出会えることもあります。併設の「能登ワインギャラリー」の営業時間は9時〜16時30分(12月1日〜2月28日は9時〜16時、休業日は12月31日〜1月3日)で、数種類のワインの試飲のほか、ワインを使った加工食品や能登の特産品も購入できます。能登かきに能登ワインを合わせるのは、穴水町ならではの楽しみ方です。
穴水町へのアクセスとのと鉄道の旅
アクセス
| 電車 | のと鉄道七尾線の終着駅「穴水駅」が便利。七尾駅から穴水駅までは各駅停車で約40〜45分、運賃は大人850円 |
| 車 | 金沢からのと里山海道(旧能登有料道路。現在は無料)を利用して約1時間30分。能登半島地震の復旧工事にともなう規制区間が残るため、時間に余裕を持って |
| 町内の移動 | 観光スポットは比較的コンパクトにまとまっています。のと鉄道のレンタサイクル(穴水駅など)は震災の影響による道路状況を理由に休止中のため(2026年8月時点)、徒歩・タクシー・自家用車での移動が基本です |
車窓から七尾湾の美しい風景を楽しみながらの列車旅は、それ自体が観光体験です。穴水駅はのと鉄道の終着駅として趣のある駅舎が残っており、鉄道ファンにも人気のスポットです。駅舎には道の駅あなみず(穴水町物産館「四季彩々」)が併設され、能登の塩や干物、珠洲焼・輪島塗などの特産品が並びます。駐車場は道の駅と共用で約50台、駅窓口の営業は8時30分〜17時30分(年中無休)です。まいもんまつりの加盟店一覧は穴水町観光物産協会のサイトで確認できます。
穴水町とまいもんまつり — 周辺の見どころ
穴水町の観光とあわせて訪れたいスポットが周辺に揃っています。穴水湾のシンボル穴水ぼら待ちやぐらは、能登の伝統漁法を今に伝える貴重な文化遺産です。冬のかきまつりで能登かきを堪能したら、能登かきの詳しい情報もチェックしてみてください。
穴水町が誇るワイナリーについてもっと知りたい方は、能登ワインの記事が参考になります。穴水駅からのと鉄道で七尾方面へ足を延ばせば、のと鉄道の魅力あふれる車窓の旅も楽しめます。四季折々のまいもんを求めて、何度でも訪れたくなる穴水町の旅をお楽しみください。
穴水町とまいもんまつりのよくある質問
穴水町の「まいもんまつり」とはどんなイベントですか?
春の「いさざまつり」は今も開催されていますか?
穴水町のボラ待ちやぐらとは?今も漁をしていますか?
穴水町へのアクセスは?JRで穴水駅まで行けますか?
能登かきはどこで食べたり買ったりできますか?
写真クレジット:
穴水町のまいもんまつりで提供される能登丼 — Yasu(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)
穴水町の能登鹿島駅の桜並木と駅舎 — Rsa(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)










