記事の要点

  • 2026年の解禁は11月6日(金)午前0時。加能ガニ(オス)は2027年3月20日まで、香箱ガニ(メス)は12月29日で終漁です
  • 香箱ガニは1杯おおむね600円〜3,000円。内子・外子をゆっくり味わうなら11月中の平日が狙い目です
  • 石川と福井は同じ11月6日解禁で、メスの終漁だけが2日ずれます(香箱ガニ12月29日/せいこがに12月31日)。富山のベニズワイガニは9月1日解禁です

能登の漁港は復旧工事が続き、水揚げ量は震災前の水準に戻っていません。港や直売所、飲食店を訪ねる際は営業の可否・時間を事前にご確認ください。

加能ガニ(かのうがに)は、石川県で水揚げされたズワイガニのオスにつけられたブランド名。メスは香箱ガニ(こうばこがに)と呼ばれ、内子・外子・カニ味噌をひと皿で味わえる石川の冬の名物です。2026年の解禁は11月6日(金)午前0時。加能ガニは翌2027年3月20日まで、香箱ガニはわずか約2ヶ月の12月29日で漁を終えます。解禁日・青タグの見方・相場・食べられるエリアまでまとめました。

加能ガニ・香箱ガニの解禁日2026|11月6日午前0時

石川県のズワイガニ漁は、毎年11月6日午前0時に解禁されます。日付は毎年固定で、2026年は11月6日(金)。この日に合わせて県内各港から漁船がいっせいに出漁し、その日の午後には港に生きたカニが揚がります。日本海のズワイガニ漁は基本的に日帰り操業のため、水揚げされた当日のうちに市場へ並ぶ鮮度の高さが石川のカニの持ち味です。

加能ガニの解禁日と時期|11月6日〜翌3月20日

注意したいのは、オスとメスで漁期の長さがまったく違うことです。加能ガニ(オス)は翌年3月20日までの約4ヶ月半あるのに対し、香箱ガニ(メス)は資源保護のため12月29日で終漁。香箱ガニ目当ての旅なら11月〜12月中旬に日程を組む必要があります。

種類解禁日終漁日漁期の長さ
加能ガニ(オス)2026年11月6日(金)2027年3月20日(土)約4ヶ月半
香箱ガニ(メス)2026年11月6日(金)2026年12月29日(火)約2ヶ月

香箱ガニの解禁日といつまで食べられるか|11月6日〜12月29日

香箱ガニを金沢で食べたい場合、目安は11月上旬〜12月中旬です。終漁が12月29日でも、店に並ぶのは水揚げ分がなくなるまで。年末は需要が集中して値も上がるため、内子・外子をゆっくり味わうなら11月中の平日が狙い目です。旅館やおでん店では「蟹面(かにめん)」として供され、近江町市場では茹でたてが店頭に並びます(価格は後述の相場を参照)。

北陸3県のカニ解禁日一覧|石川・福井・富山

「北陸のカニ」とひと口に言っても、県ごとにブランド名も漁期も違います。富山だけはベニズワイガニが主役で、石川・福井より2ヶ月早く9月に解禁します。

ブランド名解禁日終漁日
石川加能ガニ(オス)11月6日翌3月20日
石川香箱ガニ(メス)11月6日12月29日
福井越前がに(オス)11月6日翌3月20日
福井せいこがに(メス)11月6日12月31日
富山高志の紅ガニ(ベニズワイ)9月1日翌5月ごろ

石川と福井は同じ11月6日の解禁で、メスの終漁だけが2日ずれます(香箱ガニ12月29日/せいこがに12月31日)。ズワイガニのオスは3県とも翌3月20日まで。9月・10月に北陸でカニを食べたいなら、選択肢は富山のベニズワイガニだけという点は覚えておくと旅程が組みやすくなります。

ただし冬の日本海は時化が多く、解禁日に出漁できるとは限りません。実際、2025年は3年ぶりに解禁初日から県内全地区が出漁できた年でした(石川県漁業協同組合発表)。旅程を組むときは「解禁日=必ず店に並ぶ」と考えず、数日の余裕を見ておくと安心です。

茹で上げたズワイガニ。石川県産のオスは加能ガニと呼ばれる
茹で上げたズワイガニ。石川県産のオスが「加能ガニ」(Photo: Totti / CC BY-SA 4.0)

加能ガニとは|青いタグと最高級ブランド「輝」

「加能ガニ」は、2006年に石川県内の漁協がひとつに合併したことを機につけられた、石川県産ズワイガニ(オス)の統一ブランド名です。「加賀」と「能登」から一字ずつ取った名前で、福井の越前がに、京都・兵庫の松葉がにと同じズワイガニでありながら、産地ごとに呼び名が変わります。

見分けの決め手は青(水色)のタグです。甲羅幅9センチ以上で身入りのよいものにだけ、漁師が自ら青タグを付けて出荷します。タグの表には「加能ガニ」、裏には水揚げされた漁港の名前が刻印されているので、どの港から来たカニかまでわかるのが特徴です。タグなしで売られているズワイガニは、県外産か、あるいは基準に届かなかったものと考えてよいでしょう。

さらにその上に、2021年に誕生した最高級ブランド「輝(かがやき)」があります。認定基準は重さ1.5kg以上・甲羅幅14.5cm以上・脚が全て揃っている・甲羅が硬く身入りがよいことに加え、鮮度管理と資源管理への取り組みまで含まれ、福井の「極」より厳しい基準として設けられました。デビュー年の初セリでは500万円、2025年の初セリでも450万円(歴代2位)で落札されています。年に数匹しか認定されないため、一般の店頭に並ぶことはほとんどありません。

香箱ガニとは|内子・外子・カニ味噌を甲羅で味わう

香箱ガニはズワイガニのメスで、オスよりずっと小ぶり。身の量では加能ガニに及びませんが、石川で「カニといえばこちら」という人が多いのは、内子(未成熟の卵巣)・外子(腹に抱えた受精卵)・カニ味噌という三つの味を一杯で楽しめるからです。上品な甘みの身に、ねっとりした内子とプチプチした外子が重なる味わいは、オスのズワイガニとはまったく別の食べものと言っていいほどです。

食べ方の定番は、ほぐした身と内子・外子・カニ味噌を甲羅に盛り付けた甲羅盛り。酢醤油をひとたらしして食べます。金沢では香箱ガニを甲羅ごと詰めたおでん種「かに面」も冬の風物詩で、こちらも12月末までの期間限定です。ご飯にのせた「香箱丼」を出す店もあります。

加能ガニ・香箱ガニの相場と買い方

香箱ガニは、金沢の近江町市場などの店頭で1杯おおむね600円〜3,000円程度。サイズと身入り、その日の水揚げ量で大きく振れます。小ぶりのものを数杯まとめ買いする地元客の姿は、11月の市場ではおなじみの光景です。

加能ガニは重さと身入りで価格差が非常に大きく、青タグ付きの良品となると1杯で数千円から数万円まで幅があります。相場は毎年の漁模様に左右され、年末年始の需要期に向けて上がっていくのが通例です。値段を優先するなら解禁直後、贈答用の大型を狙うなら選択肢が増える12月、という考え方になります。いずれも購入前に店頭で当日の価格を確認してください。

買える場所は大きく三つです。近江町市場(金沢市街の中心。その場で茹でたものを食べられる店もある)、漁港の直売所(橋立漁港のある加賀市など。数と鮮度で有利だが車が要る)、漁協の通販(JFいしかわ各支所が浜値でネット販売している)。旅先で食べるなら市場や飲食店、持ち帰り・贈答なら通販か市場からの発送が現実的です。

金沢・近江町市場の鮮魚店。冬は加能ガニと香箱ガニが並ぶ
近江町市場。11月に入ると鮮魚店の店先が一気にカニ一色になる(編集部撮影)

ふるさと納税で取り寄せるという選択肢

石川県内の自治体は、加能ガニ・香箱ガニを返礼品に出しています。金沢市の「ボイル香箱ガニ3杯セット」は2026年8月時点で寄付額13,000円・11月10日以降の発送として予約を受け付けており、解禁を待たずに枠が動くのがこのジャンルの特徴です。旅先で味わうか、家に届けて年末に食べるかで、選び方も申し込み時期も変わります。

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その年の控除対象になるのは12月31日23時59分までに入金が完了した寄付です。ワンストップ特例の申請書は翌年1月10日必着。

加能ガニ・香箱ガニが食べられるエリア

石川県内でカニを食べるなら、目的別に行き先を選ぶとよいでしょう。

  • 金沢市街(近江町市場・片町)— 香箱丼やかに面など「一人でも気軽に一杯」が叶うエリア。公共交通だけで完結するので、新幹線日帰りでも組み込める
  • 加賀(橋立・山代・山中・片山津)— 橋立漁港を控え、加賀温泉郷の旅館がカニ会席を出す。宿泊とセットにするならここ
  • 能登(輪島・蛸島・宇出津)— 港と食卓の距離が最も近いエリア。ただし後述のとおり震災の影響が残るため、営業状況の事前確認が必須

旅館・ホテルのカニプランは解禁前から予約が動きます。とくに11月〜12月の土曜と年末年始は早い段階で埋まるため、日程が決まっているなら宿を先に押さえてから行き先を詰めるのが確実です。

主要漁港と初セリ「蟹-1グランプリ」

石川県で加能ガニが水揚げされる主な漁港は、橋立漁港(加賀市)・金沢港・富来漁港(志賀町)・輪島港・蛸島漁港(珠洲市)です。青タグの裏にはこれらの港名が刻まれているので、食べ比べるときの手がかりになります。

解禁後の初セリでは、各船が選りすぐりの加能ガニを持ち寄って最高値を競う「蟹-1グランプリ」が開かれます。会場は石川県漁協かなざわ総合市場と同加賀支所(橋立)。ここで最高級ブランド「輝」の認定と落札が行われ、石川の冬の到来を告げる恒例行事になっています。香箱ガニにも最高級ブランド「輝姫(かがやきひめ)」があり、2024年は2匹が認定された一方で2025年は認定なしと、年によって出方が変わります。

【能登の漁港をたずねる場合の注意】2024年1月の能登半島地震で、輪島港は海底の隆起により大きな被害を受けました。国と県の応急復旧により2024年11月のカニ漁シーズンには出漁を再開しましたが、その後も復旧工事が続いており、水揚げ量は震災前の水準に戻っていません。能登の港や直売所、飲食店をたずねる際は、営業の可否・時間を事前に必ずご確認ください。

カニ旅のアクセス・時期の目安

目的地アクセス所要時間の目安
近江町市場(金沢市)金沢駅から徒歩約15分(バスなら約5分)
加賀温泉郷・橋立北陸新幹線 金沢駅→加賀温泉駅約20分+加賀温泉駅からバス・車
金沢港金沢駅からバスまたは車約20分

時期の選び方の目安は次のとおりです。11月上旬=解禁直後で相場が比較的落ち着き、香箱ガニも出そろう。11月下旬〜12月中旬=香箱ガニを狙う最後のチャンスで、雪景色との組み合わせも期待できる。12月29日以降〜3月=香箱ガニは終了し、加能ガニ一本になる。香箱ガニが目的なら12月中旬までに動くのが安全です。

2026年の加能ガニ・香箱ガニの解禁日はいつですか?
2026年11月6日(金)午前0時です。石川県のズワイガニ漁の解禁日は毎年11月6日で固定されています。ただし荒天時は出漁できないことがあり、店頭に並ぶタイミングは前後します。
香箱ガニはいつまで食べられますか?
漁期は2026年12月29日までです。資源保護のためメスの漁期は約2ヶ月と短く、年明け以降は原則として石川県産の生の香箱ガニは出回りません。年末に近づくほど品薄になるため、確実に味わうなら11月〜12月中旬がおすすめです。
加能ガニと越前がに・松葉がにの違いは何ですか?
いずれも同じズワイガニで、産地によるブランド名の違いです。石川県産が加能ガニ(青タグ)、福井県産が越前がに(黄タグ)、京都・兵庫など山陰側が松葉がに。石川ではメスを香箱ガニ、福井ではせいこがに、山陰では親がに・せこがにと呼び分けます。
青いタグが付いていないカニは本物ではないのですか?
青タグは、石川県産のオスのうち甲羅幅9センチ以上で身入りがよいものに漁師が付けるものです。タグがないものは県外産か、基準に届かなかった個体になります。タグの裏には水揚げ漁港名が刻印されているので、購入時に確認するとよいでしょう。
カニ目当ての旅行はいつ予約すればよいですか?
解禁前の9月〜10月には旅館のカニプランが動き始めます。11月〜12月の週末と年末年始はとくに埋まりが早いため、日程が決まっているなら宿を先に確保してから行き先を組み立てるのが確実です。

写真クレジット:
茹で上げたズワイガニ — Totti(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
ズワイガニ — Totti(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
市場に並ぶズワイガニ — Nesnad(Wikimedia Commons / CC BY 4.0)
近江町市場 — 編集部撮影

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加能ガニ・香箱ガニの解禁は11月6日午前0時。香箱ガニは12月29日で終漁し、オスの加能ガニは翌3月20日まで漁が続きます。

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