高岡万葉まつりは、『万葉集』全20巻4,516首を三昼夜かけてリレー方式で歌いつなぐ、全国でもほかに例のない祭りです。舞台は高岡古城公園 中の島の特設水上舞台。2026年は10月2日(金)〜4日(日)に第46回高岡万葉まつり/第37回万葉集全20巻朗唱の会が開かれます。奈良時代に越中国守として高岡に赴任した歌人・大伴家持ゆかりの地ならではの、静かで壮大な秋の行事です。

高岡万葉まつり2026の日程・会場

高岡市の発表によると、2026年(令和8年)の開催は次のとおりです。日程は毎年10月の第1週前後に置かれ、金曜から日曜までの3日間、夜も止めずに朗唱を続けます。

名称第46回 高岡万葉まつり/第37回 万葉集全20巻朗唱の会
開催日2026年10月2日(金)〜10月4日(日)
会場高岡古城公園 中の島 特設水上舞台ほか
内容昼間=会場でのリレー朗唱/夜間=事前応募の朗唱動画を放映
朗唱の参加費無料(万葉衣装のレンタルを希望する場合は1着500円)
問い合わせ高岡市観光交流課 TEL 0766-20-1301

会場での朗唱に参加するには事前申し込みが必要で、受け付けは例年6月に始まり、定員に達し次第締め切られます。2026年は動画朗唱の応募が7月24日(金)で締め切られました。見るだけなら申し込みは不要で、公園を訪れれば誰でも自由に朗唱を聞くことができます。当日の詳しい進行時間は年ごとに変わるため、訪問前に高岡万葉まつり公式サイトまたは高岡市観光交流課で確認してください。

高岡古城公園の水濠。万葉まつりの朗唱は中の島の特設水上舞台で行われる
高岡古城公園。水濠に囲まれた中の島に特設水上舞台が組まれる(写真は春。Photo: RESPITE / CC0)

万葉集全20巻朗唱の会とは|4,516首を三昼夜で歌いつなぐ

この祭りの中心が「万葉集全20巻朗唱の会」です。『万葉集』に収められた4,516首すべてを、参加者が数首ずつ受け持ち、途切れさせずにリレーで歌いつないでいきます。三昼夜にわたって2,000人を超える人が舞台に立つ規模で、これを毎年続けている例はほかにありません。

参加者は小学生から高齢者まで幅広く、家族連れ、学校のクラス、企業や地域のグループなど顔ぶれもさまざまです。希望すれば万葉衣装(1着500円)を借りて舞台に上がることもでき、水濠に映る灯りのなかで衣装をまとった人が歌を読み上げる光景が、この祭りの象徴になっています。

近年は夜間の時間帯を事前応募の朗唱動画の放映に切り替える形が定着しました。動画は高岡ケーブルネットワークと高岡万葉まつりのYouTubeチャンネルで流されるため、現地に行けない人も朗唱の流れを追えます。会場に足を運ぶなら、リレーが実際に舞台上で続く日中の時間帯が見どころです。

なぜ高岡で万葉集なのか|大伴家持と越中万葉

『万葉集』の編纂に深く関わったとされる歌人大伴家持は、746年から5年間、越中国守として現在の高岡に赴任しました。この在任中に家持が詠んだ歌は220首を超え、『万葉集』に「越中万葉」として残されています。二上山、雨晴海岸、立山──家持が目にした風景の多くは今も高岡周辺にあり、市内各所に歌碑が立てられています。

高岡市はこの縁をもとに「万葉のふるさとづくり」を掲げ、その中核事業として朗唱の会を続けてきました。祭りの背景を知ってから訪れると、水上舞台から流れる歌が単なる朗読ではなく、1,300年前にこの土地で詠まれた言葉の再演として聞こえてきます。

百人一首に描かれた中納言家持(大伴家持)
百人一首に描かれた中納言家持(Photo: 広重 / Public domain)
高岡市万葉歴史館。越中万葉の資料を展示する
高岡市万葉歴史館(Photo: 小池 隆 / CC BY 3.0)

高岡万葉まつりの楽しみ方と周辺の見どころ

朗唱の会のほかに、芸能発表や万葉茶会といった関連行事も組まれます。会場の高岡古城公園は高岡城の跡地で、日本100名城のひとつ。園内には博物館や動物園もあり、朗唱を聞きながら散策するだけで半日は過ごせます。10月上旬は紅葉にはまだ早い時期ですが、水濠沿いは歩きやすく、朝晩は肌寒いので上着があると安心です。

高岡は徒歩と路面電車で回れる観光地が密集しているため、祭りとあわせて次のような組み立てができます。

午前
国宝 瑞龍寺高岡駅から徒歩約10分。前田利長の菩提寺で、山門・仏殿・法堂が国宝。
金屋町千本格子の町並みが続く鋳物師の町。高岡銅器の工房や店が並ぶ。
午後
高岡古城公園万葉まつりの朗唱を聞く。園内散策とあわせて2〜3時間。
夕方
万葉線高岡駅前から乗車。ドラえもんトラムが走る路面電車で、名前も万葉集にちなむ。

高岡古城公園へのアクセス・駐車場

出発地点交通手段所要時間
高岡駅(あいの風とやま鉄道)徒歩約15分
新高岡駅(北陸新幹線)JR城端線で高岡駅へ+徒歩約20分(乗車約3分+徒歩15分)
富山駅あいの風とやま鉄道で高岡駅へ+徒歩約35分
高岡IC(能越自動車道)約15分

駐車場は小竹藪駐車場・北口駐車場などあわせて約140台が無料(観光バス用は5台・先着順)。ただし祭り期間中は混み合うため、公共交通での来場が確実です。新幹線利用なら新高岡駅から城端線で高岡駅へ出るのが基本ルートになります。

金曜からの3日間開催なので、土曜に朗唱を聞いて高岡に1泊し、日曜は氷見や雨晴海岸まで足を延ばす行程が組みやすい時期です。10月の週末は北陸各地でイベントが重なるため、宿は早めの確保をおすすめします。

2026年の高岡万葉まつりはいつ開催されますか?
2026年10月2日(金)から4日(日)までの3日間です。第46回高岡万葉まつり、そのメイン行事が第37回万葉集全20巻朗唱の会にあたります。会場は高岡古城公園 中の島の特設水上舞台ほかです。
見学に予約や料金は必要ですか?
見学は自由で、申し込みも観覧料も不要です。予約が必要なのは自分が朗唱する側で参加する場合で、会場朗唱は例年6月から受け付けが始まり定員に達し次第締め切られます。朗唱の参加自体は無料、万葉衣装をレンタルする場合のみ1着500円です。
夜も朗唱をやっていますか?
近年は夜間の時間帯を、事前に応募された朗唱動画の放映に切り替えています。動画は高岡ケーブルネットワークと高岡万葉まつりのYouTubeチャンネルで流されます。舞台上のリレー朗唱を見たい場合は日中に訪れてください。
なぜ高岡で万葉集の祭りが行われるのですか?
『万葉集』の編纂に関わった歌人・大伴家持が、746年から5年間、越中国守として現在の高岡に赴任し、この地で220首を超える歌を詠んだためです。高岡市はこれを「越中万葉」として受け継ぎ、「万葉のふるさとづくり」の中核事業として朗唱の会を続けています。
車で行けますか?駐車場はありますか?
高岡古城公園には小竹藪駐車場・北口駐車場などあわせて約140台の無料駐車場があります(観光バス用は5台・先着順)。ただし祭り期間は混雑するため、高岡駅から徒歩約15分の公共交通利用が確実です。

写真クレジット:
高岡古城公園の水濠 — RESPITE(Wikimedia Commons / CC0)
百人一首に描かれた中納言家持 — 広重(Wikimedia Commons / Public domain)
高岡市万葉歴史館 — 小池 隆(Wikimedia Commons / CC BY 3.0)

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わっか北陸編集部
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