石川県羽咋郡宝達志水町の宝達山(ほうだつさん・637m)は、能登半島最高峰として知られる里山。山頂公園からの日本海・能登半島の眺望は格別で、西麓の千里浜なぎさドライブウェイとあわせた能登ドライブの定番コースです。山頂へ通じる道は例年11月24日〜4月22日が冬季閉山となるため、訪問時期にご注意ください。
石川県の能登半島口に位置する宝達志水町(ほうだつしみずちょう)は、能登最高峰の宝達山(637m)を擁する里山の町です。日本海に面した千里浜の背後に広がる緑豊かな丘陵地帯は、四季折々の自然が楽しめるハイキングスポットとして注目を集めています。山頂からは日本海・能登半島・白山連峰を一望する大パノラマが広がり、手軽な登山から本格的なトレイルまで楽しめる魅力的な里山エリアです。
目次
宝達山 — 能登最高峰(637m)の魅力と登山ルート

宝達山は標高637メートルで、能登半島の最高峰として知られています。古くから信仰の山として崇められ、山頂には手速比咩神社(てはやひめじんじゃ)の上社が鎮座しています(下社は西麓)。登山ルートは複数あり、最も一般的なのは宝達志水町側からの登山道「こぶしの路」です。宝達志水町の案内では山頂まで徒歩約150分の行程で、ブナ林の中を歩く変化に富んだコースです。近年、こぶしの路の第2駐車場も整備されました。山頂公園からは、晴れた日には町内はもとより加賀・能登へと続く日本海を広く見渡せ、条件が良ければ北アルプス連峰まで望めます。春は山桜やカタクリの花、夏は新緑、秋は紅葉と、四季を通じて楽しめるのも宝達山の魅力です。山頂公園まで車道が通じており、駐車場は約90台分。毎年4月23日には開山祭が行われます。
宝達山の自然と里山ハイキングコース

宝達山周辺は、能登半島の付け根に位置する里山エリアで、豊かな自然が残されています。山腹には「宝達山水源の森」として整備された遊歩道があり、湧き水を巡るハイキングが人気です。宝達山の湧き水は「宝達山の清水」として知られ、ミネラル豊富な軟水は地元の酒造りや豆腐づくりにも使われています。登山道沿いには四季折々の野草や山野草が咲き、特に春のカタクリ群生地やギフチョウの飛翔は自然愛好家に人気のスポットです。また、町内の子浦川渓流沿いには「所司原(しょしはら)キャンプ場」があり、宿泊1,000円・日帰りバーベキュー500円で利用できます(テント5張・炊事場・簡易トイレ。利用は運営委員会へ要問い合わせ)。世界農業遺産「能登の里山里海」のエリアに含まれるこの地域は、人と自然が共生してきた里山の暮らしが今も息づいています。山頂公園の休憩施設「山の龍宮城」は2024年4月にリニューアルオープンし、木のぬくもりある室内と2階の周遊テラスから日本海を一望できます。開城期間は4月中旬〜11月下旬、開城時間は8:00〜18:00(季節・積雪により変動)。冬季は12月1日〜4月22日のあいだ山頂トイレも使用できません。
宝達志水町の見どころ — 千里浜と能登の入口
宝達志水町は、日本唯一の砂浜ドライブウェイとして知られる千里浜なぎさドライブウェイの南端(今浜側)が町域に含まれており、宝達山と千里浜という「山と海」の両方を楽しめるのが大きな魅力です。千里浜から車で山頂近くまで上がれる、海から山への変化に富んだドライブコースが人気を集めています。ただし千里浜なぎさドライブウェイは砂浜の侵食と高波の影響で通年にわたり規制日が増えており、2026年5月末時点で年間の規制日数は100日を超えて過去最多のペースです。「冬だけ通行止め」ではないため、走行する日は必ず石川みち情報ネットや羽咋市のライブカメラで通行可否を確認してください。今浜口には駐車場も整備されています。買い物は町内の直売所のほか、隣接する中能登町の道の駅「織姫の里なかのと」も便利です。また、宝達志水町は古くから「おだまき」(手延べそうめん)の産地としても知られ、宝達山の清水で仕込んだ手延べそうめんは夏の名物グルメです。コスモアイル羽咋や世界一長いベンチなど、近隣の観光スポットと組み合わせた周遊も楽しめます。
宝達志水町の歴史と文化 — 前田利家ゆかりの地
宝達志水町は歴史的にも興味深い土地です。戦国時代には前田利家が能登に入国する際の要衝として栄え、町内には前田利家が宝達山の金山開発を行った歴史が伝わっています。宝達山は加賀藩の重要な金山のひとつで、江戸時代初期には多くの鉱夫が働いていたといわれています。また、町内の末森城跡は、天正12年(1584年)の末森城の戦いの舞台として知られ、前田利家が佐々成政の攻撃を退けた合戦の地です。山城の遺構が良好な状態で残されており、歴史ファンの散策コースとしても人気があります。宝達志水町には古くからの祭り文化も息づいており、集落ごとの祭礼行事が受け継がれています。町を代表するイベントは「宝達志水大花火」で、2025年は10月12日に宝達志水総合体育館前の特設会場で開催されました。開催日は年によって変わるため、町の観光サイトで最新の日程をご確認ください。
宝達志水町と宝達山へのアクセス・駐車場情報
アクセス・駐車場
- 車(宝達志水町へ):金沢市内からのと里山海道を経由して約40分〜50分
- 鉄道:JR七尾線の宝達駅・敷浪駅が最寄り。金沢駅から各駅停車で約40分〜50分
- 車(宝達山へ):宝達駅から約20分で山頂公園の駐車場(約90台)に到着します
- 閉山期間:山頂へ通じる道は積雪のため例年11月24日〜4月22日が閉山期間となり、この間は山頂まで車で上がれません
- 推奨ルート:山頂への道は幅員が狭く見通しの悪い箇所があるため、町は上りに県道75号、下りに林道東間線を使うルートを推奨しています。林道は工事等で通行止めになることがあるので、出発前に町の観光サイトのお知らせを確認してください
登山で訪れるなら4月下旬〜11月下旬が適期で、特におすすめは新緑の5月と紅葉の10月下旬〜11月上旬です。千里浜と宝達山を組み合わせたモデルコースは、午前中に千里浜でドライブ、昼食は町内の食堂で手延べそうめんや能登の海鮮、午後は宝達山ハイキングという流れが定番。機具岩や能登金剛と合わせた能登半島口の周遊ドライブもおすすめです。
写真クレジット:
宝達山からの眺望 — Alpsdake(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)
宝達志水町の風景 — Alpsdake(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)















