8番らーめんの野菜らーめん
8番らーめんの野菜らーめん(Photo: わっか北陸編集部)

石川県加賀市発祥の8番らーめんは、北陸三県を中心に国内125店舗を展開する「北陸のソウルフード」。店名は1号店を開いた国道8号線に由来します。1967年創業以来50年以上愛され続ける看板メニューは野菜らーめんで、キャベツ・もやし・にんじんがたっぷり乗った一杯は北陸出身者の原点の味。観光客にも北陸グルメとして人気急上昇中です。

北陸のソウルフード「8番らーめん」とは

「8番らーめん」は、石川県加賀市で創業し、現在は金沢市に本社を置く株式会社ハチバンが展開する、北陸を代表するラーメンチェーンです。1967年(昭和42年)、国道8号線沿いに1号店をオープンしたことが店名の由来。以来50年以上にわたり、北陸の人々に愛され続けている、まさに「北陸のソウルフード」です。

石川・富山・福井の北陸三県を中心に国内125店舗を展開し、北陸に暮らす人なら誰もが知る存在。帰省のたびに食べたくなる、地元の味として世代を超えて親しまれています。「8番といえば野菜らーめん」——この合言葉は、北陸出身者なら深くうなずくはずです。

8番らーめんの歴史

1967年(昭和42年)2月11日、創業者・後藤長司氏が石川県加賀市桑原町の国道8号線沿い、田んぼの真ん中に「8番らーめん」1号店を開業しました。当時のラーメンは都市部の食べ物というイメージが強い中、地方のロードサイドで勝負するという斬新な発想でした。炒めた野菜をたっぷりのせた「野菜らーめん」の評判はすさまじく、開店当初から行列ができ、25席の店で1日1,300杯を売り切るほどの繁盛ぶりだったと伝えられています。創業したその年のうちにフランチャイズチェーンとして展開を始め、北陸全域へ急速に店舗を広げていきました。

1992年4月にはタイ・バンコクのシーロムコンプレックスに海外1号店を出店。2013年にはタイで100店舗を達成し、2026年3月時点では海外178店舗(タイ175・ベトナム3)と、国内125店舗を上回る規模になっています。「HACHIBAN」として現地で高い人気を誇り、地方発のラーメンチェーンがアジアで成功した先駆的な事例としても注目されています。

8番らーめん 本社
株式会社ハチバンの本社社屋(石川県金沢市新神田)。創業の地は加賀市で、本社は金沢市にあります(Photo: Spdy / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)

看板メニュー「野菜らーめん」

8番らーめんの代名詞といえば「野菜らーめん」。たっぷりのキャベツ、もやし、にんじん、きくらげなどの野菜を豪快に炒め、ラーメンの上にどっさりと盛り付けた一杯です。シャキシャキの野菜の食感と、コクのあるスープの組み合わせが絶妙で、ボリューム満点ながらも野菜のおかげで後味はさっぱり。

スープは味噌・塩・醤油・とんこつの4種類から選べるのも魅力。一番人気は味噌ですが、塩もファンが多く、「8番は塩派」「いや味噌でしょ」という論争は北陸の定番トークです。季節限定メニューも人気で、加賀れんこん餅らーめんや牛もつ煮らーめんなど、地元食材を活かしたメニューも登場します。

8番らーめんが愛される理由

変わらない安心の味

50年以上にわたり、基本の味を大きく変えていないのが8番の信条。子どもの頃に食べた味が、大人になっても変わらずそこにある。その安心感こそが、北陸の人々が8番を「ソウルフード」と呼ぶ理由です。

家族みんなで楽しめる

お子様らーめんやサイドメニューも充実しており、家族連れでの利用が多いのも特徴です。広々とした店内にはテーブル席や座敷席があり、小さなお子さん連れでもゆったりと食事を楽しめます。北陸では「週末のお昼は8番で」という家庭も少なくありません。

唐揚げと餃子も絶品

ラーメンと並んで人気なのが、サイドメニューの「鶏の唐揚げ」と「餃子」。特に唐揚げはカリッとジューシーな仕上がりで、8番に来たら必ず頼むという常連も多数。餃子もモチモチの皮に肉と野菜の旨みがぎっしり詰まった逸品です。

北陸三県の8番事情

石川県:発祥の地であり、最も店舗数が多いエリア。金沢市内はもちろん、発祥の地・加賀市には本店(加賀市西島町チ3-2)が今も営業しています。なお製造拠点の「ハチバンフーズパーク」(本社工場)は加賀市ではなく能美郡川北町にあり、公式サイトの見学コースの案内は現在掲載されていません(2026年8月時点)。工場見学を希望する場合は、株式会社ハチバンへ直接お問い合わせください。地元では「8番のない町は町じゃない」と冗談で言われるほどの存在感です。

富山県:富山ブラックラーメンと双璧をなす人気。富山県民にとっても8番は特別な存在で、「ラーメンといえば8番」という人が多数派を占めます。

福井県:福井県でも根強い人気。ソースカツ丼や越前そばと並ぶ、福井のグルメとして定着しています。

おすすめの楽しみ方

初めての方へ:まずは王道の「野菜らーめん(味噌)」を。8番の魅力が凝縮された一杯です。唐揚げとのセットがおすすめ。

リピーターの方へ:4種類のスープを制覇してみましょう。同じ野菜らーめんでもスープが変わると印象がガラリと変わります。塩の透明感あるスープは通好みの味わい。

季節限定を狙う:季節ごとに登場する限定メニューは要チェック。地元食材とのコラボレーションは、その時期にしか味わえない特別な一杯です。

8番らーめん基本情報

正式名称株式会社ハチバン
本社石川県金沢市新神田一丁目12番18号(創業の地は加賀市)
工場本社工場「ハチバンフーズパーク」=石川県能美郡川北町字田子島308番1号/ハチバンセントラルキッチン=金沢市西念二丁目20番1号
創業1967年(昭和42年)2月11日 1号店開業/会社設立は1971年1月21日
1号店(本店)石川県加賀市桑原町の国道8号線沿い
店舗数合計303店舗(2026年3月20日現在)。国内125店舗(らーめん114・和食11)/海外178店舗(タイ175・ベトナム3)
営業時間店舗により異なる(公式の店舗検索で要確認。例:加賀市の本店は10:30〜23:30、ラストオーダー23:00・定休日なし)
価格帯野菜らーめん 720円(税込792円)/小さな野菜らーめん 650円(税込715円)※石川県のメニュー、2026年8月時点。地域・店舗により異なります

8番らーめんのよくある質問

8番らーめんの名前の由来は何ですか?
1号店を国道8号線沿いに開いたことに由来します。1967年(昭和42年)2月11日、石川県加賀市桑原町の国道8号線沿い、田んぼの真ん中に開業したのが始まりで、「国道8号線の8番」というわかりやすい店名がそのままブランド名になりました。数字の「8」が縁起物として選ばれたわけではなく、立地がそのまま名前になった珍しい例です。
8番らーめんの発祥地はどこですか?本店はどこにありますか?
発祥地は石川県加賀市桑原町です。1967年に国道8号線沿いに開いた1号店が始まりで、当時は25席の店で1日1,300杯を売り切るほどの行列店でした。本店は現在も加賀市にあります(2016年に移転オープン)。なお会社の本社は石川県金沢市新神田一丁目にあり、創業の地である加賀市とは別なので混同にご注意ください。
8番らーめんは何店舗ありますか?北陸以外でも食べられますか?
2026年3月20日現在で合計303店舗です。内訳は国内125店舗(らーめん114店舗・和食11店舗)、海外178店舗(タイ175店舗・ベトナム3店舗)で、海外の店舗数が国内を上回っています。国内は北陸三県が中心ですが、岡山県倉敷市の児島店のほか、新ブランド「金澤醤油豚骨8番らーめん」が2025年11月に兵庫県姫路市、2026年4月に滋賀県(イオンタウン湖南)、2026年8月に姫路駅前へと出店し、北陸以外にも広がっています。
8番らーめんのスープは何種類から選べますか?
看板メニューの野菜らーめんは味噌・塩・醤油・とんこつの4種類から選べます。一番人気は味噌ですが、塩も根強いファンが多く、「8番は塩派か味噌派か」は北陸の定番トークです。初めてなら王道の味噌、通好みの味を試したいなら塩がおすすめです。加賀れんこん餅らーめんなど地元食材を使った季節限定メニューも登場します。
なぜ8番らーめんはタイでこれほど人気があるのですか?
1992年4月にバンコクのシーロムコンプレックスへ海外1号店を出店したのが始まりで、2013年1月にはタイで100店舗を達成しました。現在はタイだけで175店舗を展開し、「HACHIBAN」として定着しています。地方発のラーメンチェーンがアジアで成功した先駆的な事例として知られています。

地元ライターからのメッセージ

北陸の人にとって、8番らーめんは単なるラーメン屋さんではありません。家族で食べた日曜のお昼、部活帰りに仲間と食べた放課後、帰省して真っ先に向かう馴染みの店——8番には、それぞれの思い出が詰まっています。派手さはないけれど、いつ食べても「これこれ」と思える安心の味。北陸を訪れたら、ぜひ地元の人に混じって8番の暖簾をくぐってみてください。あなたにとっても、きっと忘れられない北陸の味になるはずです。

写真クレジット:
野菜らーめん — わっか北陸編集部
本社写真 — Spdy(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)

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