【2026年8月時点】能登地方は令和6年能登半島地震からの復旧途上にあり、施設の営業時間・料金・休業の状況が変わることがあります。お出かけ前に、各施設の公式サイトや電話で最新の状況をご確認ください。

能登半島は豊かな自然と伝統文化が息づく地域で、見るだけでなく「体験する」観光が人気を集めています。輪島塗の沈金や蒔絵の体験、揚げ浜式製塩の塩づくり、春蘭の里での農村体験など、能登ならではの体験型観光プログラムが数多く用意されています。この記事では、能登半島で楽しめる体験型観光の魅力と予約方法を詳しくご紹介します。

能登の体験型観光・輪島塗の沈金と蒔絵体験

輪島塗会館の展示風景
輪島塗会館の展示風景(Photo: Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0)

能登を代表する伝統工芸である輪島塗は、600年以上の歴史を持つ漆器です。沈金体験では、漆器の表面にノミで模様を彫り、金粉を埋め込む繊細な作業を職人の指導のもとで体験できます。震災後は受け入れ先が限られていますが、輪島工房長屋が一部営業中で体験を続けています。「My箸づくり体験(沈金)」は2,000円・所要約1時間、「沈金パネル体験」は所要約2時間。沈金は当日持ち帰りができます(蒔絵の作品は約2週間後の発送)。営業は9:00〜17:00(体験受付は15:30まで)、毎週水曜定休で、電話での事前申し込みが必要です(0768-23-0011)。

蒔絵は、漆で模様を描いて金粉や銀粉を蒔いて装飾する加飾技法です。石川県輪島漆芸美術館は2025年11月22日に再開し、短時間で楽しめる手作り体験プランを3種類用意しています。沈金スプーン色付体験が高校生以上1,700円・中学生以下1,300円(約15分)、沈金箸色付体験が高校生以上1,500円・中学生以下1,100円(約20分)、蒔絵ストラップ体験が高校生以上700円・中学生以下300円(約10分)。個人はじゃらんnetでの事前予約制で、9:00〜10:30か13:00〜15:30の枠から選びます。展覧会の観覧料は一般630円・高大学生320円・小中学生150円、開館は9:00〜17:00(入館は16:30まで)です。ただし同館は開館期間を区切って運営しており、訪問前に公式サイトで開館状況をご確認ください。

能登の体験型観光・揚げ浜式製塩体験

珠洲市の海岸沿いでは、日本で唯一残る「揚げ浜式製塩」を体験できます。約500年前から続くこの製法は、海水を砂地の塩田に撒き、太陽と風の力で塩分を濃縮するという、自然の力を活かした伝統的な方法です。体験プログラムでは、実際に海水を汲み上げて塩田に撒く「潮撒き」の作業を体験できます。

能登の揚げ浜式塩田
揚げ浜式塩田での製塩体験(Photo: Akimoto / CC BY-SA 3.0)

炎天下での作業は想像以上に重労働で、昔の塩づくりの大変さを実感できます。道の駅「すず塩田村」(奥能登塩田村)は2025年4月1日から土日祝を含む年中無休の営業を再開しています。ただし運営会社の告知では、利用できるのはロビー内の小規模な売店とお手洗いのみで、塩の総合資料館「揚浜館」は休館が続いています(2026年8月時点)。営業時間は3月〜11月が9:00〜17:00、12月〜2月が9:00〜16:00。揚げ浜式製塩の歴史的背景も学べるため、能登の食文化への理解が深まります。

「浜士体験」は5月1日〜9月30日の期間限定・要予約で、13:30開始の2時間コースが大人2,000円・小人(中学生以下)1,000円、2日間コースが大人・小人とも3,500円です。雨天中止になることがあるため、予約時に天候の扱いを確認しておくと安心です。実施の可否は年・時期によって変わるので、参加を目的に訪れる場合は必ず事前に電話(0768-87-2040)で確認してください。併設の「揚浜館」は通常大人100円・小中学生50円ですが、上記のとおり現在は休館中です。なお震災の影響で塩の生産量は震災前を下回っており、販売数量に制限がかかることがあります。珠洲市へ向かう国道249号は本復旧工事が続いており、片側交互通行や時間帯規制が残る区間があります(2026年8月時点。輪島市門前町〜珠洲市の権限代行区間は令和11年(2029年)春までに本復旧完了予定)。出発前に石川県の「石川みち情報ネット」で規制区間を確認してください。

能登の体験型観光・農業体験と田植え

能登半島の中山間地域では、棚田での田植えや稲刈り、野菜の収穫などの農業体験が楽しめます。特に春蘭の里は、能登町にある農家民宿群で、田植え体験や山菜採り、炭焼き体験など、里山の暮らしをまるごと体験できる人気スポットです。春には田植え、秋には稲刈りと、季節ごとに異なる農業体験ができます。

農業体験の魅力は、能登の農家の方々との交流にもあります。囲炉裏を囲んでの夕食や、地元のお母さんたちが作る郷土料理など、都会では味わえない温かいもてなしが待っています。春蘭の里は通年営業(要予約)で、能登町観光ガイドによると宿泊は素泊まり5,500円〜・1泊2食11,000円〜、農村体験は1〜3人まで5,000円(税別)・4人以上は1人2,000円(税別)が目安です。各民宿は1日1組限定のため、日程が決まったら早めに問い合わせましょう(0768-76-0021)。宿泊を伴う体験プログラムも多く、1泊2日で能登の里山暮らしを満喫できます。能登のゲストハウスに泊まりながら、複数の体験を組み合わせるのもおすすめです。

能登の体験型観光・漁業と定置網体験

輪島塗の箸の制作
伝統工芸・輪島塗の箸(Photo: Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0)

能登半島は三方を海に囲まれた漁業が盛んな地域で、定置網漁の体験プログラムが人気です。深夜から早朝にかけて漁船に乗り込み、沖合に設置された定置網を引き揚げる作業を漁師と一緒に体験できます。網にかかった魚が次々と姿を現す瞬間は迫力満点で、ブリやアジ、イカなど季節の魚が獲れます。

代表的な受け入れ先が七尾市鵜浦町の鹿渡島定置です。集合は午前2時40分と早く、出港して約30分の漁場で網を起こします。料金は乗船体験コース3,000円、選別・魚の捌き方・朝食コース2,000円、乗船体験から朝食までの通しコース5,000円で、所要時間は3〜6時間。営業は3時〜9時、日曜と休漁日は休みで、時化や悪天候の日は中止になります。申し込みは電話・FAX(0767-58-1350)です。漁業体験は天候に左右されるため、予備日を設けておくと安心です。

能登の体験型観光の予約と注意点

能登の体験型観光を楽しむためには、事前予約が不可欠です。多くの体験プログラムは少人数制のため、特にゴールデンウィークや夏休みシーズンは早めの予約をおすすめします。予約は各施設への電話やウェブサイトのほか、能登の観光協会や旅行サイトを通じて申し込むことができます。

体験に参加する際の注意点として、屋外での作業が多いため、動きやすい服装と汚れてもよい靴を準備しましょう。製塩体験や農業体験では帽子や日焼け止めも必須です。漁業体験では船酔い対策も忘れずに。また、能登半島は公共交通機関が限られているため、レンタカーでの移動が便利です。輪島塗体験と輪島漆芸美術館の見学を組み合わせたり、ゲストハウスに連泊して複数の体験を楽しむなど、計画的なスケジュールを立てることで、能登の体験型観光を最大限に満喫できるでしょう。

能登の体験型観光のよくある質問

能登半島でできる体験型観光にはどんなものがありますか?
輪島市では輪島塗の沈金・蒔絵体験(輪島工房長屋のMy箸づくり、輪島漆芸美術館の短時間プラン)、珠洲市では揚げ浜式の塩づくり体験(道の駅すず塩田村、5〜9月)と珠洲焼の手びねり体験(珠洲市陶芸センター)、能登町では春蘭の里の農家民宿での田植え・山菜採りなどの里山体験、七尾市では鹿渡島定置の定置網漁体験があります。震災後も受け入れ先や内容は変わり得るので、出発前に各施設へ営業と予約を確認してください。
輪島塗の体験ができる場所はどこですか?料金は?
輪島工房長屋ではMy箸づくり(沈金・蒔絵)が1膳2,000円です。沈金の箸は当日持ち帰り、蒔絵は乾燥のため約10日後の発送です。沈金パネル体験は公式サイト上「現在休止中」です。開館は9:00〜17:00(水曜定休、体験受付は15:30まで)、10名以上は要予約で、電話(0768-23-0011)での事前確認が確実です。短時間なら輪島漆芸美術館の手作り体験もあります。沈金スプーン色付は高校生以上1,700円・中学生以下1,300円(約15分)、沈金箸色付は高校生以上1,500円・中学生以下1,100円(約20分)、蒔絵ストラップは高校生以上700円・中学生以下300円(約10分)で、個人はじゃらんnetの事前予約制です。
道の駅すず塩田村の塩づくり体験は今もできますか?料金は?
道の駅すず塩田村は2025年4月1日から土日祝を含む年中無休で営業を再開しています。揚げ浜式の塩づくり「浜士体験」は5月1日〜9月30日の期間限定・要予約で、2時間コースが大人2,000円・小人(中学生以下)1,000円、2日間コースが大人・小人とも3,500円です。営業時間は3〜11月が9:00〜17:00、12〜2月が9:00〜16:00。塩の資料館(揚浜館)は運営者公式のお知らせで休館が続いています。雨天中止になることがあるため、予約時に確認してください(0768-87-2040)。
能登の農泊・農業体験の予約はどこからできますか?
能登町の春蘭の里は公式サイトから楽天トラベルへ案内しており、電話(0768-76-0021)でも受け付けています。各民宿は1日1組限定です。能登町観光ガイドの目安は素泊まり5,500円〜、1泊2食11,000円〜。石川県公式観光サイト「ほっと石川」によると、農家民宿「春蘭の里」の1泊2食は大人1人14,850円、2人12,650円、3人以上11,000円、農村体験は1〜3人まで5,000円(税別)、4人以上は1人2,000円(税別)です。田植えは5月上旬ごろ、稲刈りは9〜10月ごろが中心です。空きは直接問い合わせてください。
珠洲焼の陶芸体験はできますか?
珠洲市立珠洲焼資料館と珠洲焼館は、令和6年能登半島地震の影響で臨時休館が続いています。陶芸体験は珠洲市陶芸センター(蛸島町)で受け付けており、手回しろくろでの手びねりが1人3,000円(粘土代・焼成代込み、珠洲市内の児童・生徒は1,500円)、1〜24名・要予約です。開館は9:00〜17:00、毎週月曜・祝日の翌日・年末年始休み。事前に電話確認してください(0768-82-3221)。
能登で定置網漁の体験はできますか?
七尾市鵜浦町の鹿渡島定置が通年で受け入れています。集合は午前2時40分、乗船体験コース3,000円、選別・魚の捌き方・朝食コース2,000円、乗船から朝食までの通しコース5,000円です。日曜と休漁日は休みで、時化や悪天候では中止になります。申し込みは電話・FAX(0767-58-1350)です。

写真クレジット:
輪島塗会館の展示風景 — Asturio Cantabrio(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
伝統工芸・輪島塗の箸 — Asturio Cantabrio(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
揚げ浜式塩田での製塩体験 — Akimoto(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)

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わっか北陸編集部
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