金沢の奥座敷として知られる湯涌温泉は、市街から車で約30分の山里に湧く金沢の奥座敷。大正ロマンの画家・竹久夢二ゆかりの「夢二館」があり、毎秋には「ぼんぼり祭り」でアニメ『花咲くいろは』の世界が現実に蘇ります。
金沢の中心部から車で約30分、山あいにひっそりと佇む金沢湯涌温泉は、約1300年の歴史を持つ名湯です。大正ロマンの画家・竹久夢二が恋人の彦乃とともに逗留したことでも知られ、「夢二ゆかりの湯」として文学ファンからも愛されています。秋には人気アニメの舞台ともなった「ぼんぼり祭り」が開催され、幻想的な灯りが温泉街を包みます。金沢観光の喧騒を離れ、静かな癒しのひとときを求める方におすすめの秘湯です。
| 所在地 | 石川県金沢市湯涌荒屋町 |
| 総湯 白鷺の湯 | 7:00〜22:00 / 毎月第3木曜休 / 大人(中学生以上)490円・小学生130円・乳幼児50円 |
| 金沢湯涌夢二館 | 9:00〜17:30(入館受付17:00まで)/ 火曜休(休日の場合は直後の平日)/ 一般310円・65歳以上210円・高校生以下無料 |
| ぼんぼり祭り | 2026年は10月17日(土)本祭・7月19日(日)点灯式(アニメ花咲くいろはのモデル地)。本祭は夕方以降の温泉街への入場・神事の観覧に入場券が必要 |
| 泉質 | ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(低張性・弱アルカリ性・低温泉) |
金沢湯涌温泉の歴史と特徴

金沢湯涌温泉の開湯は養老2年(718年)と伝えられ、農夫が白鷺が湯に浸かっているのを見つけたことが始まりとされています。江戸時代には加賀藩主・前田家の湯治場として栄え、「金沢の奥座敷」と呼ばれてきました。泉質はナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(低張性・弱アルカリ性・低温泉)で、なめらかな肌触りが特徴です。温泉街には8軒の温泉旅館が点在し、いずれも静寂に包まれた落ち着いた雰囲気を醸し出しています。総湯「白鷺の湯」は日帰り入浴も可能で、地元の方々にも親しまれる共同浴場です。入浴料は大人(中学生以上)490円・小学生130円・乳幼児50円、営業時間は7:00〜22:00で、休みは毎月第3木曜日。駐車場は15台分(大型バスは駐車不可)と限られるため、混み合う時間帯はバス利用が無難です。
竹久夢二と金沢湯涌温泉の深い縁
大正6年(1917年)、画家・竹久夢二は恋人の笠井彦乃とともに金沢湯涌温泉を訪れました。二人はこの地で約3週間を過ごし、夢二は温泉街や周辺の自然を題材にした数多くのスケッチを残しています。温泉街には「金沢湯涌夢二館」が建てられ、夢二の作品や恋物語にまつわる資料が展示されています。観覧料は一般310円(65歳以上210円・高校生以下無料)で、大正ロマンの世界に浸ることができる見どころのひとつです。開館は9:00〜17:30(入館受付は17:00まで)、休館日は火曜(休日の場合はその直後の平日)と年末年始、展示替期間です。館内では夢二の肉筆画や書簡、当時の湯涌温泉を描いたスケッチなどを間近に鑑賞でき、二人の切ない恋の物語に思いを馳せることができます。文学散歩としても楽しめるスポットで、温泉街の散策と合わせて訪れるのがおすすめです。
金沢湯涌温泉のぼんぼり祭りと四季の見どころ

「湯涌ぼんぼり祭り」は、人気アニメ「花咲くいろは」の舞台となったことから全国的に知られるようになった秋祭りです。7月の点灯式で温泉街にぼんぼりが灯り、以降およそ3か月にわたり毎夜19:00〜22:00に点灯。10月中旬の本祭では神迎え式・神送り行列を経て、願い事を書いた「のぞみ札」が玉泉湖でお焚き上げされます。のぞみ札は湯涌稲荷神社の境内や扇階段に掲げられ、参拝しながら見て回れます。2026年の本祭は10月17日(土)、点灯式は7月19日(日)です。
本祭当日は誰でも自由に入れるわけではありません。夕方以降の温泉街への入場と神事の観覧には入場券が必要で、湯涌温泉の宿泊者・個人協賛者・一般入場券の購入者に限られます。日帰りで本祭を見たい場合は、入場券の発売時期をぼんぼり祭り公式サイトで必ず確認してください(点灯式は自由に参加できます)。
祭り以外にも、四季折々の自然が湯涌温泉の魅力を引き立てます。加賀藩が氷室の雪を将軍家に献上した故事にちなむ「氷室開き」が初夏に、「氷室の仕込み初め」が冬に行われるなど、季節の行事も続いています。開催日は年によって変わるため、湯涌温泉観光協会の案内で確認するのが確実です。
🌸 春(3月〜5月)
温泉街を彩る桜の季節。金沢市街より標高があるぶん見頃はやや遅れます。観光客が比較的少なく、玉泉湖周辺を静かに散策できる時期です。
☀️ 夏(6月〜8月)
新緑とホタルの季節で、初夏には「氷室開き」が行われます。7月の点灯式でぼんぼりが灯りはじめ、以降は毎夜19:00〜22:00に点灯。本祭と違って点灯式は自由に参加でき、夜の温泉街を歩くだけならこの時期がいちばん気軽です。
🍁 秋(9月〜11月)
紅葉とぼんぼり祭り本祭(2026年は10月17日・土)が重なる、湯涌温泉最大のシーズン。ただし本祭当日の夕方以降は入場券が必要で、交通規制もかかります。紅葉だけを静かに楽しむなら、本祭の前後の週末をずらして訪れるのが賢明です。
❄️ 冬(12月〜2月)
山あいのため金沢市街より雪が深く、雪景色と湯の対比が楽しめる季節。「氷室の仕込み初め」もこの時期に行われます。県道10号線経由の道は積雪するため、車で向かう場合は冬用タイヤが必須です。
金沢湯涌温泉周辺の見どころ
湯涌温泉周辺には「金沢湯涌江戸村」があり、江戸時代の農家や武家の建物が移築・復元されています。入村料は一般310円(65歳以上210円・高校生以下無料)、開村は9:00〜17:30で火曜休(休日にあたる場合はその直後の平日)。夢二館と同じ料金体系で、加賀藩時代の暮らしを体感できる歴史スポットです。また、湯涌温泉から足を延ばせば、金沢の代表的な観光名所にもアクセスしやすい立地です。金沢の文化と歴史を感じられる兼六園や金沢城公園は車で約30分、情緒豊かなひがし茶屋街も同程度の距離です。自然を楽しみたい方には、湯涌温泉から近い医王山でのハイキングもおすすめです。また、卯辰山からは金沢市街を一望でき、温泉とあわせて訪れるのに最適なスポットです。
金沢湯涌温泉へのアクセス・駐車場情報
アクセス
| バス | 金沢駅東口6番のりばから北鉄バス[12]湯涌線「湯涌温泉」行きに乗車し、終点まで約50分(片道630円) |
| 車(金沢駅から) | 国道159号線・県道10号線を経由して約30分 |
| 車(高速道路) | 北陸自動車道の金沢森本ICから約25分 |
| 駐車場 | 総湯「白鷺の湯」に15台分(大型バス不可) |
バスは1日数本の運行ですので、事前に時刻表を確認しておくと安心です。温泉街の駐車場は多くはなく、日帰り入浴や散策で満車になることもあるため、時間に余裕を持つか、バスで訪れるのが安心です。ぼんぼり祭りの本祭当日は交通規制と入場制限がかかるので、車での来訪は避けてください。金沢市街地からの日帰り温泉旅にもちょうどよい距離で、観光の合間にほっと一息つける金沢湯涌温泉をぜひ訪れてみてください。
金沢湯涌温泉のよくある質問
2026年の湯涌ぼんぼり祭りはいつ開催されますか?
ぼんぼり祭りは誰でも自由に見られますか?入場券は必要ですか?
湯涌温泉に日帰り入浴できる施設はありますか?
湯涌温泉に駐車場はありますか?
金沢駅から湯涌温泉へはどう行きますか?
金沢湯涌夢二館の観覧料と開館時間は?
写真クレジット:
金沢湯涌温泉の温泉街・紅葉風景 — 663highland(Wikimedia Commons / CC BY 2.5)














