福井の魅力を1日でぎゅっと凝縮して楽しむなら、永平寺・東尋坊・あわら温泉を巡るモデルコースがおすすめです。禅の大本山で心を整え、日本海の断崖絶壁で大自然の迫力に圧倒され、最後は名湯で旅の疲れを癒す——福井駅を起点にした日帰りから1泊まで対応できる王道の観光コースをご紹介します。

永平寺の山門と杉並木
永平寺の境内と杉並木の風景(Photo: 雷太 / CC BY 2.0)

永平寺・東尋坊・あわら温泉1日モデルコースの全体スケジュール

このモデルコースは、福井駅を出発し、午前中に永平寺、午後に東尋坊と三国エリア、夕方にあわら温泉というルートです。車(レンタカー)なら効率よく回れますが、京福バスやえちぜん鉄道を使った公共交通機関でのアクセスも可能です。ただしバス利用の場合は始発の時刻が遅く、行程が1〜1時間半ほど後ろにずれます(後述)。

車(レンタカー)で回る場合の目安:

8:30
福井駅出発車なら中部縦貫自動車道の永平寺参道ICを降りてすぐ。バス利用の場合、京福バス「特急永平寺ライナー」(福井駅東口①乗り場)は福井駅東口発9:50〜14:50・約30分・おとな片道750円で、座席定員制の先着順(予約不可)です。
9:00〜11:30
永平寺(参拝・門前町散策)参拝の目安は約60〜90分。傘松閣の230枚の絵天井は必見です。日帰りの参禅体験(坐禅・約50分)は予約不要で10時・13時30分・15時30分の3回。この行程で組み込めるのは車利用で10時の回のみで、バスだと到着が10:18頃のため13:30の回になり東尋坊の遊覧船に間に合いません。写経は現在中止されています。
12:00
精進料理または越前おろしそばのランチ門前の「永平寺そば亭 一休」「りうぜん」などで精進料理が気軽にいただけます(営業日は各店に要確認)。ソースカツ丼を出す店も門前町にあります。
13:30〜15:00
東尋坊・遊覧船クルーズ永平寺から車で約40〜50分。観光の所要は60〜90分が目安で、遊覧船は1周約30分・大人2,000円(2026年8月1日改定)。毎週水曜定休、12月29日〜1月31日は運休。受付は通常期16:00・冬期15:30までなので、午後の到着が遅れると乗れません。
15:30〜16:30
越前松島・三国湊散策東尋坊から車で5分ほど。越前松島は海食洞や奇岩が連なる景勝地で東尋坊ほど混雑しません。三国湊には旧森田銀行本店などレトロな建築が残り、名物の三国バーガーも味わえます。
17:00
あわら温泉チェックイン東尋坊から車で約15分、えちぜん鉄道あわら湯のまち駅からも徒歩圏内。日帰りなら共同浴場「セントピアあわら」(高校生以上600円・小中学生360円、10:00〜23:00/最終受付22:30、毎月第3火曜休館)が手軽です。

バスで回る場合の目安:福井駅東口発の「特急永平寺ライナー」は始発が9:50(永平寺着10:18頃)なので、永平寺の滞在は10:20〜12:00頃、東尋坊は14時台〜15時台になります。東尋坊観光遊覧船は毎週水曜が定休日なので、遊覧船に乗りたい日は水曜を外して計画してください。

午前:永平寺で禅の世界を体験する

福井駅から永平寺へのアクセス

バス京福バス「特急永平寺ライナー」(福井駅東口①乗り場)で永平寺まで約30分
運賃おとな片道750円(2026年4月1日現在)
運行時間福井駅東口発 9:50〜14:50/永平寺発 10:40〜16:20
予約座席定員制・先着順で予約不可。満席の場合は乗車できません
ほかの路線一般路線の[86][87]芦原丸岡永平寺線・[88]永平寺線も永平寺へ向かいます
車中部縦貫自動車道・永平寺参道ICを降りてすぐ。門前に有料駐車場が複数あります

朝早めに出発すると、静寂に包まれた永平寺の荘厳な雰囲気をより深く味わえるのでおすすめです。

永平寺の参拝と参禅体験

曹洞宗の大本山・永平寺は、寛元2年(1244年)に道元禅師が開いた修行道場です。約33万平方メートル(約10万坪)の広大な境内には老杉がそびえ、七堂伽藍と呼ばれる主要な建物が回廊でつながっています。参拝時間の目安は約60〜90分。傘松閣(さんしょうかく)の天井にはめ込まれた、昭和の日本画家144名による230枚の絵天井は必見です。

項目内容
参拝料(参観料)大人700円/小・中学生300円/障がい者手帳をお持ちの方300円/未就学児は無料
参拝時間開門8:30〜閉門16:30(16:00までに来寺)
参禅体験(日帰り)事前予約不要・1日3回(10:00/13:30/15:30)・約50分
朝課(朝のおつとめ)前日までに要連絡。献香料の目安は1人1,000円
写経感染症拡大防止のため中止中

日帰りの参禅体験(坐禅)は事前予約が不要で、10時・13時30分・15時30分の1日3回、約50分で実施されています。修行僧の指導のもと本格的な坐禅を組む時間は、旅のハイライトになるでしょう。1泊2日の参禅体験は事前予約制です。なお写経は現在中止されていますので、写経目的で訪れる場合は事前に総受処(0776-63-3102)へご確認ください。

行程に組み込むなら、車の場合は10時の回に合わせやすくなります。一方バスの場合は永平寺到着が10:18頃で10時の回には間に合わないため13:30の回になり、参禅を終えると永平寺を出るのが14:30頃。東尋坊到着は16時台になり、遊覧船(受付は通常期16:00・冬期15:30まで)には間に合いません。バスで参禅体験をしたい場合は、遊覧船をあきらめるか、あわら温泉に1泊して翌日に東尋坊へ向かう組み立てが現実的です。

永平寺門前町の散策

参拝後は永平寺の門前町を散策しましょう。土産物店や食事処が並ぶ通りでは、永平寺みやげの定番「永平寺ごまどうふ」をはじめ、地元の名産品を購入できます。門前には手打ちの越前そばを味わえる店も多く、大根おろしをたっぷりのせた「おろしそば」は福井を代表するグルメのひとつです。

永平寺周辺でのランチ — 精進料理とおろしそば

永平寺門前エリアでのランチには、精進料理か越前おろしそばがおすすめです。永平寺ゆかりの精進料理は、動物性の食材を使わずに滋味深い味わいを引き出すのが特徴。門前の「永平寺そば亭 一休」や「りうぜん」などで気軽にいただけます(営業日・営業時間は各店にご確認ください)。

もうひとつの定番はソースカツ丼です。福井のソースカツ丼は薄めの衣でカラリと揚げたトンカツに甘辛いソースをたっぷり絡め、熱々のご飯にのせたもの。福井駅周辺の名店で食べるのもよいですが、門前町にもソースカツ丼を提供する店があります。

午後:東尋坊の断崖絶壁と遊覧船クルーズ

東尋坊へのアクセスと見どころ

永平寺から東尋坊へは、車で約40〜50分(道路状況により前後します)。日本海に面した高さ約25メートルの柱状節理の断崖は、国の名勝・天然記念物に指定されており、世界的にも珍しい地質スポットです。崖の上の遊歩道を歩きながら、日本海の荒波が打ち寄せる迫力ある景観を堪能できます。東尋坊タワーからの眺望も素晴らしく、晴れた日には越前海岸や白山連峰を一望できます。

東尋坊の断崖絶壁と日本海
東尋坊の柱状節理と日本海の断崖絶壁(Photo: 雷太 / CC BY 2.0)

東尋坊観光遊覧船の料金・運航時間

東尋坊観光の所要時間は約60〜90分が目安です。遊覧船に乗れば、海上から断崖を見上げる迫力満点のクルーズを楽しめます。1周約30分のコースで、柱状節理を間近に見ながらライオン岩やろうそく岩などの奇岩を巡ります。

項目内容
乗船料大人(中学生以上)2,000円/小人(小学生)1,000円
未就学児は大人1人につき1名まで無料(超える分は小人料金)
運航時間通常期(4/1〜10/31)9:00〜16:00/冬期(11/1〜3/31)9:00〜15:30
受付窓口は締切の5分前まで
定休日毎週水曜日
運休期間12月29日〜1月31日
所要時間1周30分

乗船料は2026年8月1日に改定され、大人2,000円になりました。他サイトには旧料金(1,800円)が残っていることがあるのでご注意ください。運航は12月29日〜1月31日を除く通年ですが、毎週水曜が定休日で、海上の状況によって欠航することもあります。夏休みやGW期間は営業時間が延長されます。当日の運航状況は公式サイトまたは電話(0776-81-3808)でご確認ください。

越前松島と三国湊 — 東尋坊周辺の散策スポット

東尋坊から車で5分ほどの場所にある越前松島は、日本三景の松島に似た美しい海食洞や奇岩が連なる景勝地です。東尋坊ほど混雑しないため、静かに絶景を楽しみたい方におすすめ。越前松島水族館も隣接しており、家族連れにも人気のスポットです。

三国エリアでは、北前船と三国湊の歴史に触れることができます。江戸時代に北前船の寄港地として栄えた三国湊には、旧森田銀行本店をはじめとするレトロな建築が残り、港町の風情あるまち歩きを楽しめます。三国湊のまちなかには、名物の三国バーガーや海鮮を味わえる飲食店も点在しています。

夕方:あわら温泉で旅の疲れを癒す

1日の締めくくりはあわら温泉へ。明治16年(1883年)に開湯した北陸屈指の温泉地で、「関西の奥座敷」とも呼ばれています。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、肌に優しく温まりの湯として知られています。東尋坊から車で約15分、えちぜん鉄道のあわら湯のまち駅からも徒歩圏内とアクセスも便利です。

あわら温泉街にはさまざまなタイプの宿があり、日帰り入浴に対応した施設もあります。宿泊する場合は、夕食に福井の海の幸を堪能できるプランがおすすめ。日帰りの場合は、共同浴場「セントピアあわら」で手軽に温泉を楽しめます(入浴料は高校生以上600円・小中学生360円・3歳以上の幼児240円、10:00〜23:00/最終受付22:30、毎月第3火曜休館。第3火曜が祝日の場合は翌日が休館)。

海沿いの温泉を好む方には、三国温泉も選択肢のひとつです。東尋坊に近く、日本海に沈む夕日を眺めながら入浴できる宿もあり、ロケーション抜群です。

越前がにシーズンのグルメ情報(11月〜3月)

冬にこのコースを旅するなら、越前がには絶対に外せません。越前がには福井県で水揚げされるズワイガニのブランドで、黄色いタグが品質の証。漁期は11月6日から翌年3月20日までで、茹でがに、刺身、焼きがに、かにしゃぶなど、さまざまな調理法で味わえます。

あわら温泉や三国温泉の旅館では、越前がにを堪能できる冬季限定のプランが充実しています。三国港は越前がにの主要な水揚げ港のひとつで、港周辺の食事処では新鮮なかに料理を楽しめるのも魅力。せいこがに(メスのズワイガニ)は11月6日〜12月31日限定の珍味で、濃厚な内子・外子の味わいは一度食べたら忘れられません。2月中旬から3月にかけては、脱皮したての「水がに」も出回ります。

永平寺・東尋坊観光コースのアクセスと交通手段

このモデルコースは車での移動が最も効率的ですが、公共交通機関でも巡ることができます。

車(レンタカー)の場合:

  • 福井駅→永平寺:約30分(中部縦貫自動車道経由)
  • 永平寺→東尋坊:約40〜50分(中部縦貫自動車道・北陸自動車道経由。道路状況により前後します)
  • 東尋坊→あわら温泉:約15分

公共交通機関の場合:

  • 福井駅→永平寺:京福バス「特急永平寺ライナー」で約30分・おとな片道750円。福井駅東口発は9:50〜14:50、永平寺発は10:40〜16:20(2026年4月1日現在)。座席定員制・先着順で予約不可。
  • 永平寺→東尋坊:一度福井駅に戻り、えちぜん鉄道三国芦原線で三国駅へ(福井駅から終点の三国港駅まで52分、三国駅はその1つ手前)。三国駅からは京福バス[84][96]東尋坊線で東尋坊まで約10分です。京福バス[86][87]芦原丸岡永平寺線で永平寺から芦原温泉駅へ抜けるルートもありますが、便数が限られるため事前に時刻表の確認が必要です。
  • 東尋坊→あわら温泉:京福バス[84][96]東尋坊線が三国駅から東尋坊を経てあわら湯のまち駅・芦原温泉駅へ向かいます(逆にあわら・芦原温泉駅から東尋坊へ向かうのは[85][97]東尋坊線です)。

北陸新幹線で福井駅までは、東京から最速2時間49分(2026年3月ダイヤ改正時点)、金沢からは新幹線「つるぎ」で約30分。大阪からは特急サンダーバードで敦賀まで行き、敦賀で北陸新幹線に乗り継いで福井へ向かいます(2024年3月の敦賀延伸により、サンダーバードは大阪〜敦賀間の運転になりました)。レンタカーは福井駅周辺に各社の営業所が揃っています。

永平寺・東尋坊1日観光コースの旅のポイント

このモデルコースをより充実させるためのポイントをまとめます。

  • ベストシーズン:新緑の5月〜6月、紅葉の10月下旬〜11月上旬が特におすすめ。越前がにを楽しむなら11月6日の解禁後、3月20日までの冬季に。
  • 曜日に注意:東尋坊観光遊覧船は毎週水曜が定休日、12月29日〜1月31日は運休です。遊覧船を組み込むなら曜日と時期を先に決めましょう。
  • 所要時間:車なら朝8時半出発で夕方5時頃までに全行程を回れます。バス利用なら永平寺ライナーの始発(9:50)に合わせ、全体を1時間ほど後ろにずらしてください。あわら温泉に1泊すれば、翌日は福井市内の観光やグルメを楽しむ余裕も生まれます。
  • 服装:永平寺の境内は階段が多いため歩きやすい靴で。東尋坊は風が強いので、春秋でも上着があると安心です。
  • 駐車場:永平寺門前・東尋坊ともに有料駐車場が複数あります。繁忙期は早めの到着がおすすめです。

周辺の見どころ — このコースと合わせて楽しむ福井観光

1泊2日の余裕があれば、福井1泊2日モデルコース2026(恐竜博物館→東尋坊→あわら温泉→永平寺)もおすすめです。このモデルコースに1日プラスすれば、福井の魅力をさらに深く楽しめます。福井県立恐竜博物館は勝山市にあり、圧巻の恐竜展示を誇ります(日時指定観覧券の事前購入が必要)。越前大野の城下町は「天空の城」として知られ、秋から春にかけて雲海に浮かぶ幻想的な姿が見られることも。敦賀方面へ足を延ばせば、気比神宮や三方五湖など若狭路の見どころも豊富です。

福井は北陸新幹線の延伸により東京からのアクセスが格段に向上しました。禅の精神、日本海の絶景、北陸の名湯、そして越前がにの美食——このモデルコースなら、福井の多彩な魅力を1日で堪能できます。ぜひ旅の計画の参考にしてみてください。

永平寺・東尋坊・あわら温泉のよくある質問

永平寺・東尋坊・あわら温泉を1日で巡るモデルコースは?
車利用の定番は①福井駅周辺を8:30前後に出発→②永平寺(9:00〜11:00頃・参拝60〜90分・大人参観料700円)→③東尋坊(11:30〜13:30頃・断崖散策と遊覧船・ランチ)→④三国湊の町並み(希望者)→⑤あわら温泉(15:00頃〜宿泊または日帰り入浴)です。公共交通なら福井駅から京福バス「特急永平寺ライナー」で永平寺まで約30分(おとな片道750円・座席定員制・予約不可)。永平寺から東尋坊は乗継で時間がかかるため、1日完走するならレンタカーが効率的です。
永平寺の拝観料・開門時間・見どころは?
永平寺(福井県吉田郡永平寺町)は道元禅師が開いた曹洞宗大本山です。参観料は大人700円・小中学生300円・障がい者手帳提示300円・未就学児無料(2024年4月改定後)。開門8:30・閉門16:30(16:00までに来寺)。見どころは山門・仏殿・法堂など七堂伽藍と吹き通しの回廊、傘松閣の絵天井です。日帰りの参禅体験(約50分)は予約不要で1日3回(10:00/13:30/15:30)。写経は感染症対策で中止中の時期があるため、総受処へ確認してください。
東尋坊の遊覧船の料金と運航は?
東尋坊観光遊覧船は1周約30分。乗船料は大人(中学生以上)2,000円・小人(小学生)1,000円(2026年8月1日改定)。未就学児は大人1人につき1名まで無料。毎週水曜定休、12月29日〜1月31日は運休。受付は通常期16:00・冬期15:30までのことが多いので、午後遅めの到着だと乗れないことがあります。海況で欠航する場合あり。公式:toujinbou-yuransen.jp/電話0776-81-3808。
あわら温泉の特徴と日帰り入浴は?
あわら温泉(福井県あわら市)は明治16年(1883年)に湧出した福井を代表する温泉街で、泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉(旧泉質名で含塩化土類食塩泉)が中心です。源泉は74本あり、施設ごとに成分が微妙に異なります。東尋坊まで車で約20分と近く、越前がにシーズン(おおむね11〜3月)は宿が取りにくいため早めの予約が安心です。日帰りなら共同浴場「セントピアあわら」(高校生以上600円・小中学生360円、10:00〜23:00/最終受付22:30、毎月第3火曜休館)が手軽です。代表的な旅館はグランディア芳泉・つるやなど。料金はプランにより異なるため各館で確認してください。

※料金・営業時間・運航状況は2026年8月時点の公式発表に基づく情報です。変更されることがあるため、お出かけ前に各施設の公式サイトでご確認ください。
写真クレジット:
永平寺の境内と杉並木 — 雷太(Wikimedia Commons / CC BY 2.0)
東尋坊の柱状節理と断崖絶壁 — 雷太(Wikimedia Commons / CC BY 2.0)

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わっか北陸編集部
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