唐戸山神事相撲(からとやましんじずもう)は、石川県羽咋市に約2,000年伝わる石川県指定無形民俗文化財の神事です。「水なし・塩なし・まったなし」という独特の作法で夜通し取組が続き、結びの一番のあと、両大関が肩車で約1km先の羽咋神社まで駆け抜けます。2026年は9月23日(水・秋分の日)の開催。長く命日の9月25日に営まれてきた神事ですが、羽咋市の告知によると2026年(令和8年度)は、より多くの人が観覧できるよう秋分の日の開催となります。

目次
唐戸山神事相撲2026の開催日 — 秋分の日に変更
唐戸山神事相撲は、羽咋神社の祭神である磐衝別命(いわつくわけのみこと)の命日にあたる9月25日に営まれてきた神事です。しかし羽咋市の発表によると、令和8年度(2026年)は、より多くの方に観覧してもらうことを目的として、秋分の日である9月23日(水曜日)に開催されます。長年固定されてきた日付が動くため、過去の情報を見て9月25日に訪れないよう注意してください。告知は年度単位で出されているので、2027年以降の日程は改めて確認してください。
2026年は9月19日(土)から23日(水)が11年ぶりの5連休となるシルバーウィークにあたり、神事相撲は連休の最終日に重なります。北陸を巡る旅の締めくくりに組み込みやすい年回りです。
唐戸山神事相撲の由来 — 2000年前の皇子をしのぶ神事
伝承によれば、この神事の起こりは今から約2,000年前にさかのぼります。第11代垂仁天皇の皇子である磐衝別命は相撲を好んだ人物と伝えられ、命が没したのち、その命日に北陸各地から力士が集まり、相撲を奉じて神霊を慰めたのが始まりとされています。羽咋神社は磐衝別命を祭神として祀る神社で、神事相撲はこの神社の祭礼と一体で執り行われます。
単なる興行としての相撲ではなく、神へ捧げる奉納の神事である点がこの行事の芯にあります。だからこそ勝敗そのもの以上に、作法と進行の一つひとつに意味が込められており、2,000年の時間をかけて磨かれた所作が今も崩されずに受け継がれています。石川県の無形民俗文化財に指定されているのも、この継承の厚みゆえです。
「水なし・塩なし・まったなし」— 唐戸山神事相撲の独特の作法
唐戸山神事相撲を語るうえで欠かせないのが、「水なし、塩なし、まったなし」という言葉です。大相撲でおなじみの力水も、土俵を清める塩まきも、仕切り直しの「待った」も、ここには存在しません。力士は土俵に上がるとすぐさま組み合い、勝負は一気に決まります。所作が省かれるぶん、取組は張り詰めた緊張感に包まれます。
勝負は二番勝負で競われ、力士は上山(かみやま)と下山(しもやま)の二手に分かれて対戦します。この東西ではなく上下で分ける組み分けも、地域の神事ならではの形です。取組は前弓・中弓・奥弓と段階を追って進み、夜が更けるにつれて番付の上位者が登場していきます。
そして最大の見どころが、大関同士の取組のあとに訪れます。結びを終えた両大関は肩車に担ぎ上げられ、唐戸山相撲場から約1km離れた羽咋神社まで一気に疾走するのです。担ぎ手と見物人が入り混じって夜道を駆けていく光景は、他の相撲行事では見られない唐戸山だけのフィナーレです。
唐戸山神事相撲の一日の流れと観覧のポイント
神事は午後から夜にかけて長い時間をかけて進みます。取組そのものは夜からですが、昼のうちから神事が積み重ねられていく点が、この行事の性格をよく表しています。
観覧にあたっては、夜間の屋外行事であることを前提に準備してください。9月下旬の能登は日が落ちると冷え込むため、羽織るものがあると安心です。取組は夜遅くまで続くので、最後まで見届けるなら帰りの交通手段を先に決めておくことが欠かせません。JR七尾線は本数が限られるため、車での来場か羽咋市内での宿泊が現実的な選択肢になります。
※進行時刻は例年の目安です。当年の詳細な時間割や観覧上の注意は、羽咋市商工観光課(0767-22-1118)にご確認ください。
唐戸山神事相撲とあわせて巡りたい羽咋の見どころ

神事相撲は夜の行事なので、日中は羽咋市内をゆっくり巡れます。千里浜なぎさドライブウェイは砂浜を車で走れる日本唯一の海岸道路で、羽咋を象徴する景色。能登一宮の気多大社は縁結びで知られ、社叢「入らずの森」の静けさが印象に残ります。ユニークなところでは、本物の宇宙船を展示するコスモアイル羽咋も外せません。
羽咋市全体の見どころは羽咋市の魅力完全ガイドにまとめています。北陸各地の祭りを時期から探すなら北陸の祭りカレンダー2026もあわせてどうぞ。
唐戸山神事相撲へのアクセス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会場 | 唐戸山相撲場(石川県羽咋市南中央町)/羽咋神社 |
| 電車 | JR七尾線「羽咋駅」から徒歩約15分 |
| 車 | のと里山海道「柳田IC」から市街地方面へ。臨時駐車場あり |
| 金沢から | JR七尾線の特急利用で羽咋駅まで約50分 |
| 観覧 | 無料(詳細は羽咋市商工観光課へ) |
写真クレジット:
気多大社の境内 — Haya_BS(Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0)
千里浜なぎさドライブウェイ — Kwekwe(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)










