記事の要点

  • 町並みの散策は無料。千本格子の町家が並ぶ約500mの石畳通りが見どころで、国の重要伝統的建造物群保存地区です
  • 高岡市鋳物資料館の入館料は300円。周辺の工房では錫のぐい呑みや箸置きの鋳物体験ができます
  • 能作(高岡市オフィスパーク)の鋳物体験はぐい呑み税込4,950円前後・箸置きなど短いコースは税込1,100円前後からで、いずれも予約制です
  • 高岡駅から徒歩約20分、新高岡駅からバス約15分。駐車場は数台分程度と少なく大型車には向きません

この記事では金屋町の歴史、千本格子の町並み、鋳物資料館と鋳物体験、金屋町楽市、アクセスの順に扱います。料金・体験価格は2026年9月時点の公表値で、体験の枠と価格は各施設の公式サイトで最新をご確認ください。

高岡市金屋町の千本格子が並ぶ歴史的な町並み
高岡金屋町の千本格子の町家(Photo: Miyuki Meinaka / Public domain)

高岡市の金屋町(かなやまち)は、加賀藩二代藩主・前田利長が高岡開町の際に鋳物師を招いたことに始まる、400年以上の歴史を持つ鋳物の町です。千本格子(せんぼんごうし)の町家が連なる石畳の通りは、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、高岡銅器発祥の地として今なお鋳物文化の息吹を感じることができます。

高岡金屋町の歴史 — 前田利長と鋳物師の町

金屋町の歴史は、慶長16年(1611年)に前田利長が現在の砺波郡西部金屋村から7人の鋳物師を呼び寄せ、この地に居住させたことに始まります。利長は鋳物師たちに土地と燃料を与え、諸役を免除する手厚い保護を行いました。以来、金屋町は高岡銅器の生産拠点として発展し、江戸時代には全国に銅器を出荷する一大産地となりました。現在も金屋町には鋳物工房や問屋が点在し、伝統の技が受け継がれています。

金屋町の千本格子の町並みと石畳の通り

高岡市金屋町の鋳物師町の歴史的な家並み
高岡金屋町の鋳物師の町並み(Photo: Isoyan / CC BY-SA 3.0)

金屋町の最大の見どころは、千本格子の町家が両側に並ぶ約500メートルの石畳の通りです。千本格子とは、細い木の格子を密に並べた伝統的な建築様式で、外からの視線を遮りつつ採光と通風を確保する実用的な美しさを持っています。銅片が埋め込まれた石畳の通りは2015年に整備され、鋳物の町にふさわしい趣を演出しています。朝夕の静かな時間帯に散策すると、往時の鋳物師たちの暮らしが偲ばれます。

高岡市鋳物資料館と金屋町の鋳物体験

金屋町の通り沿いにある高岡市鋳物資料館では、高岡銅器の歴史と製造工程を詳しく学ぶことができます。江戸時代の鋳物道具や歴代の名品が展示されており、鋳物師たちの技術の高さに驚かされます。また、金屋町周辺では鋳物体験ができる工房もあり、錫(すず)のアクセサリーや箸置きなどを自分で作る体験が人気です。伝統工芸を手で感じられる貴重な機会として、観光客に好評を得ています。

金屋町楽市 — 毎年5月の鋳物まつり

毎年5月に開催される「金屋町楽市」は、金屋町の石畳通りを会場にした鋳物と工芸のイベントです。全国の鋳物作家やクラフト作家が出店し、高岡銅器をはじめとする金属工芸品の展示即売が行われます。鋳物の実演やワークショップも開催され、職人の技を間近で見ることができます。高岡御車山祭(5月1日)と合わせて訪れれば、高岡の伝統文化を存分に堪能できるでしょう。

高岡金屋町の歴史 — 加賀藩が築いた鋳物師の町

金屋町の歴史は、1611年(慶長16年)に加賀藩二代藩主・前田利長が高岡城を築いた際、7人の鋳物師をこの地に呼び寄せたことに始まります。以来400年以上にわたり、この町は高岡銅器の生産地として発展してきました。全盛期には日本の銅器生産の90%以上を高岡が占め、梵鐘から花器、茶道具まで幅広い銅器製品が作られてきました。

現在も金屋町には鋳物工房が残り、職人が伝統の技を守り続けています。2012年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、千本格子の美しい家並みが歴史的景観として保護されています。

金屋町の散策と鋳物体験

金屋町の見どころは、石畳の通りに並ぶ千本格子(さまのこ)の町家です。細い木の格子が整然と並ぶ外壁は、鋳物の町の風格を今に伝える独特の景観で、タイムスリップしたかのような雰囲気を楽しめます。町内には鋳物の歴史を紹介する高岡市鋳物資料館もあり、400年の鋳物づくりの歴史と技術を学べます。

工房では錫(すず)のぐい呑みや箸置きの鋳物体験ができ、自分だけのオリジナル作品を持ち帰れます。金屋町から徒歩圏内には高岡大仏や山町筋の土蔵造りの町並みもあり、高岡の歴史と文化を巡る散策が楽しめます。

金屋町は高岡の観光モデルコースの起点としても最適です。金屋町から山町筋までは徒歩約15分で、土蔵造りの重厚な商家が並ぶ通りでは、高岡の経済力の源泉であった北前船交易の歴史に触れることができます。さらに高岡大仏までも徒歩圏内で、半日あれば高岡の主要な歴史スポットを効率よく巡ることができます。高岡銅器のショップでは、能作やモメンタムファクトリーなど現代的なデザインの錫製品も人気です。

高岡金屋町へのアクセスと周辺の見どころ

アクセス・駐車場

  • バス:JR新高岡駅から約15分
  • 徒歩:高岡駅から約20分
  • レンタサイクル:高岡駅周辺にレンタサイクルもあり、自転車での散策もおすすめです
  • 駐車場:金屋町の南側に数台分のスペースがあります
  • 料金:金屋町の散策は無料。鋳物資料館の入館料は300円

周辺には国宝瑞龍寺(徒歩約15分)、高岡古城公園(徒歩約10分)など見どころが多く、高岡の歴史と文化をめぐる半日コースとして最適です。

高岡の金屋町のよくある質問

高岡の金屋町(重要伝統的建造物群保存地区)の見どころは?
金屋町(かなやまち)は国の重要伝統的建造物群保存地区で、千本格子の町家が並ぶ約500mの石畳通りが最大の見どころです。通り沿いの高岡市鋳物資料館では高岡銅器の歴史と道具・名品を学べ、周辺工房では錫の鋳物体験もできます。徒歩圏に高岡大仏や山町筋、近隣に国宝・瑞龍寺や高岡古城公園があり、半日〜1日の市内コースに組み込みやすいです。鋳物資料館の入館料は高校生以上300円(中学生以下無料)、開館9:00〜16:30・火曜休(祝日の場合は翌日)が目安です。
高岡銅器とはどんな工芸品ですか?
高岡銅器は富山県高岡市を産地とする銅・錫などの鋳物工芸で、梵鐘・仏具・茶道具・花器から現代デザインの生活雑貨まで幅広い品目があります。起源は1611年(慶長16年)、加賀藩二代藩主・前田利長が鋳物師7名を招いたことに始まります。全盛期には国内銅器生産の大部分を占め、「高岡=銅器のまち」として知られてきました。技法には砂型鋳造や蝋型鋳造などがあります。
高岡銅器の体験・見学はどこでできますか?
金屋町内では高岡市鋳物資料館での展示見学と、周辺工房での錫のぐい呑・箸置きなどの鋳物体験が中心です。市外の能作(高岡市オフィスパーク)では工場見学(無料・要確認)と錫の鋳物製作体験があり、ぐい呑は税込4,950円前後、箸置きなど短いコースは税込1,100円前後から(小学生価格あり)。体験は予約制で、料金・枠は能作公式(nousaku.co.jp)で最新を確認してください。毎年5月の「金屋町楽市」では工房公開やワークショップも行われます。
金屋町へのアクセスは?
高岡駅から徒歩約20分、またはJR新高岡駅からバス約15分が目安です。駅周辺のレンタサイクルも便利です。駐車場は金屋町南側に数台分程度で、大型車は不向きです。周辺の瑞龍寺(徒歩約15分)や高岡古城公園(徒歩約10分)と組み合わせると効率よく回れます。

写真クレジット:
高岡金屋町の千本格子の町家 — Miyuki Meinaka(Wikimedia Commons / Public domain)
高岡金屋町の鋳物師の町並み — Isoyan(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)

accommodation
高岡の宿を楽天トラベルで探す
楽天トラベルで旅行プランを探すRakuten Travel
SHARE𝕏 投稿LINE
わっか北陸編集部
HOKURIKU TRAVEL GUIDE
石川・富山・福井の北陸3県を専門に取材する観光メディア「わっか北陸」の編集部。地元ライターによる現地取材と最新情報をもとに、旅行者に役立つガイドを発信しています。運営者情報・編集方針はこちら →