金沢湯涌温泉 — 竹久夢二ゆかりの秘湯とぼんぼり祭り
金沢の中心部から車で約30分、山あいにひっそりと佇む金沢湯涌温泉は、約1300年の歴史を持つ名湯です。大正ロマンの画家・竹久夢二が恋人の彦乃とともに逗留したことでも知られ、「夢二ゆかりの湯」として文学ファンからも愛されています。秋には人気アニメの舞台ともなった「ぼんぼり祭り」が開催され、幻想的な灯りが温泉街を包みます。金沢観光の喧騒を離れ、静かな癒しのひとときを求める方におすすめの秘湯です。
金沢湯涌温泉の歴史と特徴

金沢湯涌温泉の開湯は養老2年(718年)と伝えられ、農夫が白鷺が湯に浸かっているのを見つけたことが始まりとされています。江戸時代には加賀藩主・前田家の湯治場として栄え、「金沢の奥座敷」と呼ばれてきました。泉質はナトリウム塩化物・硫酸塩泉で、神経痛や冷え性、疲労回復に効能があるとされています。無色透明のさらりとした肌触りが特徴で、美肌の湯としても人気があります。温泉街には数軒の旅館が軒を連ね、いずれも静寂に包まれた落ち着いた雰囲気を醸し出しています。総湯「白鷺の湯」は日帰り入浴も可能で、地元の方々にも親しまれる共同浴場です。入浴料は大人420円とリーズナブルで、気軽に名湯を堪能できます。
竹久夢二と金沢湯涌温泉の深い縁
大正6年(1917年)、画家・竹久夢二は恋人の笠井彦乃とともに金沢湯涌温泉を訪れました。二人はこの地で約3週間を過ごし、夢二は温泉街や周辺の自然を題材にした数多くのスケッチを残しています。温泉街には「金沢湯涌夢二館」が建てられ、夢二の作品や恋物語にまつわる資料が展示されています。入館料は大人310円で、大正ロマンの世界に浸ることができる見どころのひとつです。館内では夢二の肉筆画や書簡、当時の湯涌温泉を描いたスケッチなどを間近に鑑賞でき、二人の切ない恋の物語に思いを馳せることができます。文学散歩としても楽しめるスポットで、温泉街の散策と合わせて訪れるのがおすすめです。
金沢湯涌温泉のぼんぼり祭りと四季の見どころ

毎年10月に開催される「湯涌ぼんぼり祭り」は、人気アニメ「花咲くいろは」の舞台となったことから全国的に知られるようになった秋祭りです。温泉街にぼんぼりが灯され、願い事を書いた「のぞみ札」を川に流す幻想的な行事が行われます。期間中は多くのファンや観光客で賑わい、地元の屋台も出店します。春には温泉街を彩る桜、夏には新緑とホタル、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々の自然が湯涌温泉の魅力を引き立てます。特に「湯涌温泉朝市」は4月から11月の日曜日に開かれ、地元の新鮮野菜や特産品を購入できる人気のイベントです。温泉だけでなく、季節ごとのイベントや自然散策も金沢湯涌温泉の大きな魅力です。
金沢湯涌温泉周辺の見どころ
湯涌温泉周辺には「金沢湯涌江戸村」があり、江戸時代の農家や武家の建物が移築・復元されています。入場料は大人310円で、加賀藩時代の暮らしを体感できる歴史スポットです。また、湯涌温泉から足を延ばせば、金沢の代表的な観光名所にもアクセスしやすい立地です。金沢の文化と歴史を感じられる兼六園や金沢城公園は車で約30分、情緒豊かなひがし茶屋街も同程度の距離です。自然を楽しみたい方には、湯涌温泉から近い医王山でのハイキングもおすすめです。また、卯辰山からは金沢市街を一望でき、温泉とあわせて訪れるのに最適なスポットです。
金沢湯涌温泉へのアクセス・駐車場情報
金沢湯涌温泉へは、金沢駅から北鉄バス「湯涌温泉」行きに乗車し、約50分で到着します。バスは1日数本の運行ですので、事前に時刻表を確認しておくと安心です。車の場合は金沢駅から国道159号線・県道10号線を経由して約30分です。北陸自動車道の金沢森本ICからは約25分でアクセスできます。温泉街には無料の公共駐車場が整備されており、約50台収容可能です。ぼんぼり祭りなど大きなイベント時には臨時駐車場も設けられますが、混雑が予想されるため公共交通機関の利用がおすすめです。金沢市街地からの日帰り温泉旅にもちょうどよい距離で、観光の合間にほっと一息つける金沢湯涌温泉をぜひ訪れてみてください。
写真クレジット:
金沢湯涌温泉の温泉街・紅葉風景 — 663highland(Wikimedia Commons / CC BY 2.5)







