穴水町とまいもんまつり — 四季の能登グルメ・かき祭り・ボラ待ちやぐら・能登ワインの港町
石川県穴水町は、能登半島の中央部に位置する穏やかな内浦の港町です。四季折々の旬の食材を味わう「まいもんまつり」は、冬のかき、春のいさざ、夏のさざえ、秋の能登牛と、一年を通じて能登の味覚を堪能できるグルメの祭典。伝統漁法「ボラ待ちやぐら」の里としても知られ、能登ワインの産地としての顔も持つ穴水町の魅力を紹介します。
目次
穴水町とは — 能登半島の内浦に広がる港町の魅力
穴水町は能登半島の七尾北湾に面した町で、穏やかな内浦の海に恵まれた漁業と農業の町です。人口は約7,500人と小さな町ですが、豊かな自然と食文化、そして独自の伝統が息づいています。のと鉄道の終着駅「穴水駅」があり、能登半島観光の交通拠点のひとつでもあります。
穴水湾は波が穏やかなリアス式海岸で、古くから天然の良港として栄えてきました。湾内には牡蠣の養殖棚が並び、冬には能登かきの水揚げで活気づきます。町の中心部には昔ながらの商店街が残り、のんびりとした能登の港町の雰囲気を楽しめます。
穴水町のまいもんまつり — 四季の能登の味覚を楽しむグルメ祭り
「まいもんまつり」は穴水町の飲食店が一体となって開催する、四季の味覚を楽しむグルメイベントです。「まいもん」とは能登の方言で「おいしいもの」を意味し、その名の通り、季節ごとに旬の食材をテーマにした特別メニューが町内の参加店舗で提供されます。
冬(1月〜3月頃)は「かきまつり」、春(4月〜5月頃)は「いさざまつり」、夏(6月〜8月頃)は「さざえまつり」、秋(9月〜11月頃)は「牛まつり(能登牛)」と、年間を通じて4つのまつりが開催されます。各まつりでは、フルコース料理からカジュアルな定食まで、さまざまなスタイルで旬の味覚を満喫できます。

穴水町の冬の味覚 — かきまつりと能登かきの牡蠣棚
まいもんまつりの中で最も人気が高いのが、冬の「かきまつり」です。穴水湾で養殖される能登かきは、七尾北湾の豊富なプランクトンを食べて育ち、ぷりぷりの食感と濃厚な旨味が特徴です。かきまつり期間中は、焼きがき・かきフライ・かき鍋・かき飯など、牡蠣づくしのメニューが町内の参加店で楽しめます。
穴水湾の牡蠣棚は、海上に整然と並ぶ筏が独特の風景を作り出しており、能登の冬の風物詩となっています。一部の業者では牡蠣棚の見学も受け付けており、養殖の過程を間近に見られます。かきまつりの会場では「焼きがき」の炭火焼き体験ができるイベントも開催され、自分で焼いたアツアツの牡蠣を頬張る体験は格別です。
穴水町のまいもんまつり — 春のいさざ・夏のさざえ・秋の能登牛
春の「いさざまつり」で味わえるいさざ(シロウオ)は、早春に川を遡上する透明な小魚で、踊り食いが名物です。ポン酢につけてそのまま食べる踊り食いのほか、かき揚げや卵とじなど、さまざまな調理法で楽しめます。いさざ漁は穴水町の風物詩で、四ッ手網を使った伝統漁法も見どころのひとつです。
夏の「さざえまつり」では、穴水湾で獲れた新鮮なさざえを壺焼き、刺身、炊き込みご飯などで提供します。磯の香り豊かなさざえは、能登の夏を代表する味覚です。秋の「牛まつり」は能登牛がテーマで、石川県のブランド和牛である能登牛のステーキやすき焼き、ローストビーフなどが堪能できます。年間を通じてどの季節に訪れても、穴水町のまいもんに出会えるのが嬉しいポイントです。

穴水町のボラ待ちやぐら — 能登の伝統漁法と歴史
穴水町を象徴する風景のひとつが「ボラ待ちやぐら」です。これは高さ約10メートルの木製のやぐらの上で漁師がボラの群れを見張り、網を操って捕獲する伝統漁法で、江戸時代から続くとされています。穴水湾の穏やかな入り江で行われてきたこの漁法は、世界的にも珍しい「待ちの漁」として知られています。
現在は漁業としてのボラ待ちやぐらは行われていませんが、穴水湾の中居地区にはやぐらが復元・展示されており、能登の漁業文化を伝える貴重な遺産として保存されています。穴水湾を一望できるやぐらのたたずまいは、能登半島を代表するフォトスポットでもあります。のと鉄道の車窓からもやぐらを見ることができ、列車旅の楽しみのひとつです。
穴水町と能登ワイン — 日本海の気候が育むワイナリー
穴水町は能登ワインの産地としても知られています。「能登ワイン」は穴水町旭ヶ丘に広がるぶどう畑とワイナリーで生産されており、能登の風土に適したぶどう品種を栽培しています。赤ワインにはヤマソーヴィニヨンやメルロー、白ワインにはシャルドネなどが使われ、能登の海の幸に合う食中酒として高い評価を得ています。
ワイナリーでは見学と試飲が可能で、ぶどう畑を見渡す丘からの景色も見事です。能登牡蠣に能登ワインを合わせるという贅沢なマリアージュは、穴水町ならではの楽しみ方です。直売所では限定ワインやワインを使った加工品も購入でき、お土産にも人気があります。
穴水町へのアクセスとのと鉄道の旅
穴水町へのアクセスは、のと鉄道七尾線の終着駅「穴水駅」が便利です。七尾駅から穴水駅までは約40分で、車窓から七尾湾の美しい風景を楽しみながらの列車旅は、それ自体が観光体験です。車の場合は、金沢からのと里山海道を利用して約1時間30分で到着します。
穴水駅はのと鉄道の終着駅として趣のある駅舎が残っており、鉄道ファンにも人気のスポットです。駅構内には地元の特産品を販売するコーナーもあります。穴水町内の観光スポットは比較的コンパクトにまとまっているため、レンタサイクルや徒歩での散策も可能です。まいもんまつりの参加店舗マップは穴水町観光協会で入手できます。
穴水町とまいもんまつり — 周辺の見どころ
穴水町の観光とあわせて訪れたいスポットが周辺に揃っています。穴水湾のシンボル穴水ぼら待ちやぐらは、能登の伝統漁法を今に伝える貴重な文化遺産です。冬のかきまつりで能登かきを堪能したら、能登かきの詳しい情報もチェックしてみてください。
穴水町が誇るワイナリーについてもっと知りたい方は、能登ワインの記事が参考になります。穴水駅からのと鉄道で七尾方面へ足を延ばせば、のと鉄道の魅力あふれる車窓の旅も楽しめます。四季折々のまいもんを求めて、何度でも訪れたくなる穴水町の旅をお楽しみください。
写真クレジット:
穴水町のまいもんまつりで提供される能登丼 — Wikimedia Commons(Wikimedia Commons / CC BY-SA)
穴水町の能登鹿島駅の桜並木と駅舎 — Wikimedia Commons(Wikimedia Commons / CC BY-SA)








