片山津温泉 — 柴山潟に映る白山の絶景と総湯・浮御堂
加賀温泉郷のひとつに数えられる片山津温泉は、柴山潟のほとりに広がる湖畔の温泉地です。晴れた日には潟越しに白山連峰を望む絶景が広がり、夕暮れ時の湖面に映る夕日は格別の美しさ。谷口吉生が設計したガラス張りの総湯や、湖に浮かぶ浮御堂など、現代と伝統が調和した見どころが点在します。開湯は江戸時代末期と比較的新しいながらも、豊富な湯量と多彩な泉質で訪れる人を魅了し続けている北陸屈指の温泉地です。
片山津温泉の歴史と泉質の特徴

片山津温泉の開湯は明治10年(1877年)、柴山潟の湖底から温泉が湧出しているのが発見されたことに始まります。潟の水位を下げる干拓工事の際に湯脈が確認され、以来、湖畔の温泉地として発展してきました。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、塩分を含む保温効果の高い湯が特徴です。体の芯からじっくり温まるため「熱の湯」とも呼ばれ、冷え性や関節痛に効能があるとされています。もうひとつのユニークな特徴は、湯の色が天候によって変化すること。晴天の日は透明感のある緑色、曇天の日は白く濁るといわれ、訪れるたびに異なる表情を楽しめます。源泉温度は約72度と高く、豊富な湯量が温泉街全体を潤しています。
片山津温泉総湯と浮御堂の見どころ
片山津温泉の象徴ともいえる「総湯」は、世界的建築家・谷口吉生の設計により2012年にリニューアルオープンしました。全面ガラス張りのモダンな建築で、「潟の湯」と「森の湯」の2種類の浴室が日替わりで男女入れ替えとなります。潟の湯からは柴山潟と白山連峰を一望でき、まるで絵画のような絶景を楽しみながら入浴できます。入浴料は大人460円で、気軽に利用できるのも魅力です。また、柴山潟に浮かぶ「浮御堂」は片山津温泉のもうひとつのシンボル。湖上に佇む優美な御堂は撮影スポットとしても人気が高く、夜間にはライトアップされて幻想的な雰囲気を醸し出します。毎年8月には柴山潟で花火大会も開催され、湖面に映る花火は片山津ならではの夏の風物詩です。
柴山潟から望む白山の絶景と片山津温泉の自然

片山津温泉の最大の魅力は、何といっても柴山潟越しに白山連峰を望む雄大な景色です。標高2,702mの白山が湖面に映り込む「逆さ白山」は、特に早朝や夕暮れ時に美しく、写真愛好家にも人気のスポットです。柴山潟の周囲には約4kmの遊歩道が整備されており、散策やジョギングに最適。潟にはカモやサギなどの水鳥も飛来し、四季を通じて自然観察を楽しめます。また、潟の中央には日本最大級の70mまで噴き上がる大噴水があり、夜間はカラフルにライトアップされます。春には桜並木、秋には紅葉が湖畔を彩り、温泉とともに自然の美しさを堪能できます。
片山津温泉周辺の見どころ・観光スポット
片山津温泉は加賀温泉郷の一角を占め、周辺にも多くの見どころがあります。「中谷宇吉郎 雪の科学館」は世界で初めて人工雪を作った物理学者・中谷宇吉郎の業績を紹介する施設で、雪の結晶の美しさを体感できます。入館料は大人560円です。温泉街から車で約15分の那谷寺は、奇岩と自然が織りなす美しい境内で知られ、特に秋の紅葉は北陸随一の見事さです。同じ加賀温泉郷の粟津温泉にも足を延ばしやすく、温泉めぐりを楽しむことができます。また、大聖寺と九谷焼の産地へも近く、伝統工芸に触れる旅も組み合わせられます。
片山津温泉へのアクセス・駐車場情報
片山津温泉へは、JR加賀温泉駅から加賀周遊バス「キャン・バス」で約10分です。北陸新幹線の開業により、東京方面からも金沢駅乗り換えでアクセスしやすくなりました。車の場合は北陸自動車道の片山津ICから約5分と非常に便利。温泉街には無料の公共駐車場があり、約100台収容可能です。総湯にも専用駐車場が用意されています。金沢市内からは車で約60分、小松空港からは約20分でアクセスでき、北陸旅行の拠点としても好立地です。柴山潟の絶景と良質な温泉、そして充実した周辺観光を楽しめる片山津温泉は、加賀の旅に欠かせないスポットです。
写真クレジット:
片山津温泉総湯 — Micra(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)
片山津温泉総湯外観 — Mtdsebaspedia(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
片山津温泉源泉 — Opqr(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)






