坂井市の観光ガイド|東尋坊・丸岡城・三国湊と越前海岸の絶景スポット

福井県坂井市は、福井県北部の嶺北エリアに位置し、日本海の荒波が削り出した断崖絶壁東尋坊、北陸唯一の現存天守丸岡城、北前船で繁栄した三国湊、そして奇岩群が連なる越前松島と、海・山・歴史・文化の見どころが凝縮した観光の宝庫です。2024年3月に北陸新幹線が福井・敦賀まで延伸し、東京から福井駅まで最速約2時間50分とアクセスが大幅に向上しました。えちぜん鉄道三国芦原線を使えば福井駅から約50分で三国・東尋坊エリアに到着でき、日帰りでも十分に楽しめます。本記事では、坂井市の絶景・歴史・温泉・グルメ・祭りをまるごと紹介し、あなたの旅プランに役立つ情報をお届けします。

東尋坊の断崖絶壁
東尋坊(Photo: 雷太 / CC BY 2.0)

坂井市の観光スポット — 絶景

坂井市の魅力の筆頭は、なんといっても日本海が創り出したダイナミックな海岸景観です。世界三大奇勝に数えられる柱状節理の東尋坊と、その南に続く越前松島は、どちらも福井を代表する絶景スポットとして多くの観光客を惹きつけています。

東尋坊 — 世界三大柱状節理の断崖絶壁

東尋坊は、約1kmにわたって日本海沿いに切り立つ柱状節理の大断崖で、国の名勝・天然記念物に指定されています。最大落差約25mの岩壁がそそり立つ光景は圧巻で、世界でもノルウェーの西海岸と韓国の金浦に並ぶ三大柱状節理のひとつとして高く評価されています。

崖上の遊歩道から見下ろす日本海は迫力満点ですが、おすすめは東尋坊遊覧船による海上からの眺めです。約30分のクルーズでは、大池・ろうそく岩・ライオン岩などの奇岩を間近に望みながら、断崖の壮大なスケールを海面から体感できます。東尋坊タワーに上れば、越前海岸から雄島、さらには白山連峰まで一望できる360度のパノラマが広がります。

春は桜、夏は夕日、秋は日本海に沈む夕焼け、冬は荒波と波の花と、四季折々の表情も見逃せません。とくに冬の日本海の荒天時には白い泡沫が舞い上がる「波の花」が見られ、荒々しい自然の造形美を堪能できます。駐車場は周辺に複数あり、無料駐車場も利用可能です。所要時間は遊覧船を含めて1時間半〜2時間程度を見ておくとよいでしょう。

越前松島 — 東尋坊の南に連なる奇岩群

丸岡城と桜の競演
丸岡城の桜(Photo: Wikimedia Commons)

越前松島は、東尋坊から南へ車で約5分の位置にある海岸景勝地です。宮城県の松島に似た風光明媚な奇岩群が日本海に点在し、岩の上に松が生い茂る様子が名前の由来となっています。波の侵食によってできた海食洞や岩のトンネルを間近に見られる遊歩道が整備されており、東尋坊とはまた異なる穏やかな絶景を楽しめます。

越前松島エリアの散策は、30分〜1時間程度あれば十分です。足場はやや不安定な箇所もあるので、歩きやすい靴で訪れることをおすすめします。東尋坊と合わせて訪れれば、坂井市の海岸景観を存分に満喫できます。

坂井市の観光スポット — 歴史と文化

坂井市には絶景だけでなく、北陸の歴史・文化を深く味わえるスポットが揃っています。戦国の世を生き抜いた現存天守、北前船がもたらした富と文化が香る港町、そして越前の伝統工芸に触れられる施設まで、歴史好きにも文化好きにもたまらないエリアです。

丸岡城 — 北陸唯一の現存天守「霞ヶ城」

丸岡城は、天正4年(1576年)に柴田勝家の甥・柴田勝豊が築いた平山城で、全国に12しか残っていない現存天守のひとつです。別名「霞ヶ城」と呼ばれ、春には約400本のソメイヨシノが城を包み込むように咲き誇り、「日本さくら名所100選」にも選ばれています。

天守は二重三階の望楼型で、全国的にも珍しい石瓦(笏谷石)が使われているのが最大の特徴です。急勾配の階段を上れば、坂井平野と白山連峰を一望できる眺望が待っています。城の周辺には歴史民俗資料館もあり、丸岡藩の歴史を詳しく学ぶことができます。

丸岡城の入場料は大人450円で、所要時間は30分〜1時間程度です。桜の季節(4月上旬)には「丸岡城桜まつり」が開催され、ライトアップされた夜桜と天守の共演は必見です。足羽川桜並木と合わせて福井の桜めぐりを楽しむのもおすすめです。

三国湊と北前船 — 日本海交易で栄えた港町

三国湊は、江戸時代から明治にかけて北前船の寄港地として繁栄した港町です。北前船は大阪と北海道を日本海経由で結ぶ交易船で、昆布・鰊(にしん)・米などの物資を運び、莫大な富をもたらしました。三国湊はその中継港として栄え、多くの豪商が軒を連ねていました。

現在の三国には、当時の繁栄を伝える歴史的な町並みが残っています。旧森田銀行本店は大正時代に建てられた洋風建築で、三国の経済力を象徴する重要文化財です。また、みくに龍翔館は三国湊の歴史と北前船文化を紹介する博物館で、港町の栄華を体系的に知ることができます。レトロな町並みを散策しながら、古い商家や蔵を眺めるだけでも、往時の賑わいが伝わってきます。

越前竹人形の里 — 伝統工芸の繊細な造形美

越前竹人形の里は、坂井市丸岡町にある伝統工芸の体験・展示施設です。越前竹人形は、福井県に豊富に自生する真竹を用いて制作される伝統工芸品で、竹の繊維の美しさと職人の技が融合した繊細な造形が特徴です。

館内では、職人の実演見学や竹人形の展示鑑賞に加え、自分だけの竹細工を作れる創作体験も楽しめます。所要時間は見学のみなら30分、体験を含めると1〜2時間程度です。丸岡城から車で約10分とアクセスしやすいため、歴史と工芸をセットで巡るのがおすすめです。

坂井市の観光スポット — 温泉・レジャー

坂井市は絶景と歴史だけでなく、海沿いの温泉やファミリーで楽しめるレジャー施設も充実しています。東尋坊観光の後に温泉で疲れを癒やしたり、子どもと一緒にアクティビティを楽しんだりと、幅広い旅のスタイルに対応できるのが坂井市の魅力です。

三国温泉 — 日本海を望む絶景の湯

三国温泉は、東尋坊からほど近い海辺の温泉地で、日本海に沈む夕日を眺めながら入浴できる露天風呂が自慢です。泉質はナトリウム塩化物泉で、肌がしっとりする「美肌の湯」として知られています。三国温泉の旅館や日帰り温泉施設では、冬場は越前がにを味わえる宿泊プランが大人気です。東尋坊観光と越前がにと温泉、この三つをセットで楽しめるのが三国温泉の最大の魅力といえるでしょう。

また、坂井市の隣に位置するあわら温泉は「関西の奥座敷」と称される北陸屈指の温泉地で、三国温泉からは車で約15分です。両温泉を湯めぐりで楽しむ贅沢な旅もおすすめです。

芝政ワールド — 日本海を望むリゾートテーマパーク

芝政ワールドは、日本海に面した広大な敷地に多彩なアトラクションが揃うリゾートテーマパークです。夏季は全長約150mの巨大ウォータースライダーをはじめとしたプールエリアが大人気で、北陸最大級のスケールを誇ります。プール以外にも、ゴーカートやパットゴルフ、アーチェリーなどのアウトドアアクティビティ、雨の日でも楽しめる室内施設が充実しています。

冬季にはイルミネーションイベントも開催され、年間を通じてファミリーやカップルに人気のスポットです。東尋坊からは車で約10分と近く、観光と組み合わせやすい立地です。

越前松島水族館 — 海の生き物とふれあう体験型水族館

越前松島水族館は、越前松島の景勝地に隣接する体験型水族館です。約350種の海の生き物を飼育展示しており、イルカショーやペンギンの散歩、サメやエイへのタッチングプールなど、見て・触れて・楽しめるプログラムが豊富に用意されています。

とくにユニークなのが、床が透明なガラス張りの水槽の上を歩ける「さんごの海」コーナーで、まるで海の上を歩いているような不思議な感覚を味わえます。子どもから大人まで楽しめる施設で、東尋坊・越前松島とセットで訪れるのが定番です。入館料は大人2,200円、営業時間は季節により異なるため事前に公式サイトで確認しましょう。

坂井市のグルメ — 越前がに・甘えび丼・三国バーガー

坂井市は日本海の豊かな海の幸に恵まれたグルメの宝庫です。とくに冬の味覚の王様越前がには、坂井市の三国港で水揚げされるブランドガニとして全国的に有名です。

越前がに — 黄色タグが証明する冬の味覚の王者

越前がには、福井県沖で水揚げされるズワイガニのブランド名で、黄色いタグが本物の証です。三国港は越前がにの主要な水揚げ港のひとつで、毎年11月6日の解禁日には多くの食通が押し寄せます。茹でがに、焼きがに、かに刺し、かにしゃぶと、どの食べ方でも甘みと旨みが際立つのが越前がにの魅力です。メスのズワイガニ「せいこがに」は、濃厚な内子と外子が珍重され、地元では冬の定番の味覚として親しまれています。

三国港周辺や三国温泉の旅館では、獲れたての越前がにを堪能できるプランが多数あります。解禁期間は11月6日〜翌年3月20日頃までなので、冬の坂井市旅行ではぜひ味わいたい逸品です。

甘えび丼と三国バーガー — 坂井市のご当地グルメ

越前がにだけでなく、坂井市にはほかにも魅力的なグルメがあります。甘えび丼は、三国港で水揚げされた新鮮な甘えびをたっぷりと盛った丼ぶりで、プリプリの食感ととろける甘さが絶品です。東尋坊周辺の食堂や三国の飲食店で味わえます。

三国バーガーは、三国港の海の幸を使ったご当地バーガーで、地元のパン屋が焼くバンズに福井県産の食材を挟んだ一品です。三国湊の散策中に気軽に食べられるグルメとして人気を集めています。ほかにも、三国港の鮮魚店では旬の地魚を使った海鮮丼や刺身定食が楽しめ、港町ならではの食の喜びを感じられます。

坂井市の祭り — 三国祭

三国祭は、毎年5月19日〜21日に三国神社で開催される北陸三大祭のひとつで、坂井市が誇る一大イベントです。最大の見どころは、高さ約6mにも達する巨大な武者人形山車が三国の町を練り歩く中日(5月20日)の山車巡行です。歴史上の武将や歌舞伎の登場人物をかたどった勇壮な山車が、笛や太鼓のお囃子とともに狭い路地を進む様子は、迫力と華やかさに満ちています。

三国祭は300年以上の歴史を持ち、福井県指定無形民俗文化財に指定されています。祭りの期間中は露店が立ち並び、三国湊の町全体がお祭りムードに包まれます。この時期に坂井市を訪れるなら、ぜひスケジュールを合わせて北陸の熱気あふれる祭り文化を体験してください。

坂井市の観光モデルコース

坂井市を含む福井県嶺北エリアを効率よく巡るなら、永平寺・東尋坊・あわら温泉1日観光モデルコースがおすすめです。曹洞宗の大本山・永平寺で禅の世界に触れたあと、えちぜん鉄道沿線を経由して東尋坊の断崖絶壁を観光し、最後はあわら温泉で越前がにと温泉を満喫するという、福井の魅力を凝縮した黄金ルートです。

坂井市1日満喫コース(例)

坂井市の主要スポットを1日で巡るなら、以下のようなプランが効率的です。

  • 午前丸岡城を見学(所要約1時間)→ 越前竹人形の里で伝統工芸体験(所要約1時間)
  • 昼食:三国港周辺で甘えび丼や海鮮ランチ
  • 午後三国湊の町並み散策と旧森田銀行本店見学(所要約1時間)→ 東尋坊で遊覧船クルーズと断崖散策(所要約1.5時間)→ 越前松島と越前松島水族館(所要約1〜2時間)
  • 夕方三国温泉で日本海の夕日を眺めながら入浴、越前がにディナーで締めくくり

車なら坂井市内の移動はスムーズで、主要スポット間は10〜20分程度です。公共交通機関を利用する場合は、えちぜん鉄道三国芦原線と路線バスを組み合わせて巡ることができます。

坂井市へのアクセス

坂井市への主なアクセス方法は以下のとおりです。

坂井市へのアクセス — 電車の場合

北陸新幹線で福井駅まで向かい、えちぜん鉄道三国芦原線に乗り換えます。東尋坊・三国方面へは「三国港駅」まで約50分、丸岡城へはJR丸岡駅から路線バスで約10分です。

  • 東京から:北陸新幹線で福井駅まで約2時間50分 → えちぜん鉄道で三国港駅まで約50分
  • 大阪から:特急サンダーバードで福井駅まで約1時間45分 → えちぜん鉄道で三国港駅まで約50分
  • 金沢から:北陸新幹線で福井駅まで約30分 → えちぜん鉄道で三国港駅まで約50分

坂井市へのアクセス — 車の場合

北陸自動車道を利用し、東尋坊・三国方面へは金津ICまたは丸岡ICで降ります。ICからは約25〜30分で東尋坊に到着します。丸岡城へは丸岡ICから約5分と便利です。

  • 金沢から:北陸自動車道で約1時間(金津IC経由)
  • 名古屋から:名神高速道路・北陸自動車道で約2時間30分
  • 大阪から:名神高速道路・北陸自動車道で約3時間

坂井市内の各スポットには無料駐車場が整備されているところが多いですが、東尋坊周辺はハイシーズンに混雑するため、早めの到着がおすすめです。

坂井市の観光に便利な周遊バス

東尋坊を含む三国エリアでは、観光周遊バスが運行されている時期があります。えちぜん鉄道の三国港駅や三国駅から東尋坊、越前松島水族館を結ぶ路線バスも利用可能です。最新の運行情報は京福バスの公式サイトで確認してください。

坂井市は福井観光の中でも特に見どころが集中したエリアです。断崖絶壁の東尋坊、現存天守の丸岡城、北前船の三国湊、越前がにのグルメ、そして三国温泉やあわら温泉の名湯と、一度の旅で何重もの感動に出会えるのが坂井市の最大の魅力。ぜひ次の北陸旅行では坂井市を訪れて、海と歴史と食の融合を体感してみてください。

写真クレジット:
東尋坊 — 雷太(Wikimedia Commons / CC BY 2.0)
丸岡城の桜(Wikimedia Commons)

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