高岡の金屋町 — 400年の鋳物師の町並みと千本格子の家並み散策

高岡市の金屋町(かなやまち)は、加賀藩二代藩主・前田利長が高岡開町の際に鋳物師を招いたことに始まる、400年以上の歴史を持つ鋳物の町です。千本格子(せんぼんごうし)の町家が連なる石畳の通りは、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、高岡銅器発祥の地として今なお鋳物文化の息吹を感じることができます。
目次
高岡金屋町の歴史 — 前田利長と鋳物師の町
金屋町の歴史は、慶長16年(1611年)に前田利長が現在の砺波郡西部金屋村から7人の鋳物師を呼び寄せ、この地に居住させたことに始まります。利長は鋳物師たちに土地と燃料を与え、諸役を免除する手厚い保護を行いました。以来、金屋町は高岡銅器の生産拠点として発展し、江戸時代には全国に銅器を出荷する一大産地となりました。現在も金屋町には鋳物工房や問屋が点在し、伝統の技が受け継がれています。
金屋町の千本格子の町並みと石畳の通り

金屋町の最大の見どころは、千本格子の町家が両側に並ぶ約500メートルの石畳の通りです。千本格子とは、細い木の格子を密に並べた伝統的な建築様式で、外からの視線を遮りつつ採光と通風を確保する実用的な美しさを持っています。銅片が埋め込まれた石畳の通りは2015年に整備され、鋳物の町にふさわしい趣を演出しています。朝夕の静かな時間帯に散策すると、往時の鋳物師たちの暮らしが偲ばれます。
高岡市鋳物資料館と金屋町の鋳物体験
金屋町の通り沿いにある高岡市鋳物資料館では、高岡銅器の歴史と製造工程を詳しく学ぶことができます。江戸時代の鋳物道具や歴代の名品が展示されており、鋳物師たちの技術の高さに驚かされます。また、金屋町周辺では鋳物体験ができる工房もあり、錫(すず)のアクセサリーや箸置きなどを自分で作る体験が人気です。伝統工芸を手で感じられる貴重な機会として、観光客に好評を得ています。
金屋町楽市 — 毎年5月の鋳物まつり
毎年5月に開催される「金屋町楽市」は、金屋町の石畳通りを会場にした鋳物と工芸のイベントです。全国の鋳物作家やクラフト作家が出店し、高岡銅器をはじめとする金属工芸品の展示即売が行われます。鋳物の実演やワークショップも開催され、職人の技を間近で見ることができます。高岡御車山祭(5月1日)と合わせて訪れれば、高岡の伝統文化を存分に堪能できるでしょう。
高岡金屋町の歴史 — 加賀藩が築いた鋳物師の町
金屋町の歴史は、1611年(慶長16年)に加賀藩二代藩主・前田利長が高岡城を築いた際、7人の鋳物師をこの地に呼び寄せたことに始まります。以来400年以上にわたり、この町は高岡銅器の生産地として発展してきました。全盛期には日本の銅器生産の90%以上を高岡が占め、梵鐘から花器、茶道具まで幅広い銅器製品が作られてきました。
現在も金屋町には鋳物工房が残り、職人が伝統の技を守り続けています。2012年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、千本格子の美しい家並みが歴史的景観として保護されています。
金屋町の散策と鋳物体験
金屋町の見どころは、石畳の通りに並ぶ千本格子(さまのこ)の町家です。細い木の格子が整然と並ぶ外壁は、鋳物の町の風格を今に伝える独特の景観で、タイムスリップしたかのような雰囲気を楽しめます。町内には鋳物の歴史を紹介する高岡市鋳物資料館もあり、400年の鋳物づくりの歴史と技術を学べます。
工房では錫(すず)のぐい呑みや箸置きの鋳物体験ができ、自分だけのオリジナル作品を持ち帰れます。金屋町から徒歩圏内には高岡大仏や山町筋の土蔵造りの町並みもあり、高岡の歴史と文化を巡る散策が楽しめます。
金屋町は高岡の観光モデルコースの起点としても最適です。金屋町から山町筋までは徒歩約15分で、土蔵造りの重厚な商家が並ぶ通りでは、高岡の経済力の源泉であった北前船交易の歴史に触れることができます。さらに高岡大仏までも徒歩圏内で、半日あれば高岡の主要な歴史スポットを効率よく巡ることができます。高岡銅器のショップでは、能作やモメンタムファクトリーなど現代的なデザインの錫製品も人気です。
高岡金屋町へのアクセスと周辺の見どころ
金屋町へはJR新高岡駅からバスで約15分、またはJR高岡駅から徒歩約20分でアクセスできます。高岡駅周辺にはレンタサイクルもあり、自転車での散策もおすすめです。周辺には国宝瑞龍寺(徒歩約15分)、高岡古城公園(徒歩約10分)など見どころが多く、高岡の歴史と文化をめぐる半日コースとして最適です。金屋町の散策は無料で楽しめますが、鋳物資料館の入館料は300円です。駐車場は金屋町の南側に数台分のスペースがあります。
写真クレジット:
高岡金屋町の千本格子の町家 — Miyuki Meinaka(Wikimedia Commons / Public domain)
高岡金屋町の鋳物師の町並み — Isoyan(Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0)








