春の富山観光ガイド2026|桜・雪の大谷・チューリップと春グルメを満喫するモデルコース

富山城と松川の桜並木
富山城と松川の桜並木(Photo: Wikimedia Commons User / Public domain)

春の富山が魅力的な理由

北陸新幹線で東京から約2時間、大阪からも特急で約3時間でアクセスできる富山県は、春になると多彩な表情を見せてくれる旅先です。3月下旬から桜が咲き始め、4月中旬には立山黒部アルペンルートが開通して雪の大谷ウォークが始まり、4月下旬から5月上旬にかけては砺波チューリップフェアが開催されます。わずか2か月ほどの間に桜、雪壁、チューリップという全く異なる3つの絶景を楽しめるのは、富山ならではの大きな魅力です。

さらに、春は富山湾の海の幸が最も美味しい季節でもあります。3月から5月にかけてはホタルイカの身投げシーズンを迎え、4月からは「富山湾の宝石」と呼ばれる白えびの漁が解禁されます。立山連峰の雪解け水が育んだ山菜も食卓を彩り、目だけでなく舌でも春を堪能できるのが富山旅行の醍醐味です。都会の喧騒を離れ、雄大な自然と新鮮な海の幸を味わう春の富山旅行は、きっと忘れられない思い出になるでしょう。

春の富山の桜名所と見頃(3月下旬〜4月中旬)

富山県には数多くの桜の名所があり、例年3月下旬から4月中旬にかけて見頃を迎えます。平野部から山間部へと標高が上がるにつれて開花時期がずれるため、長い期間にわたってお花見を楽しめるのが特徴です。

富山市中心部でまず訪れたいのが、「日本さくら名所100選」に選ばれている松川べりの桜並木です。富山城址公園に隣接する松川沿いに約470本のソメイヨシノが咲き誇り、遊覧船に乗って水面から桜のトンネルをくぐる「松川遊覧船」は富山の春の風物詩として知られています。遊覧船の運航は例年3月下旬から4月中旬で、乗船時間は約30分、大人1名1,600円です。桜が水面に映る景色は息をのむほど美しく、特に満開時の午前中は光の加減が最も良いのでおすすめです。富山城を背景に桜を撮影できる松川べりは、カメラ好きにもたまらないスポットです。

富山市から車で約40分の高岡古城公園も、「日本さくら名所100選」に選ばれた名所です。加賀前田家2代当主の前田利長が築いた高岡城の跡地を整備した公園で、約1,800本の桜が城跡を彩ります。お堀の水面に映る桜と赤い朝陽橋のコントラストは特に見事で、夜にはライトアップも行われます。公園内には動物園や博物館もあるため、家族連れでも一日楽しめる桜スポットです。

もうひとつ見逃せないのが、朝日町の「春の四重奏」です。残雪の朝日岳を背景に、桜、菜の花、チューリップが同時に咲き競う風景は、まさに春のハーモニー。舟川べりの桜並木約280本と、その両岸に広がる菜の花畑・チューリップ畑が織りなす四重奏は、SNSでも大きな話題を呼んでいます。見頃は4月上旬から中旬で、朝日町舟川新地区がメイン会場です。例年見頃の時期には臨時駐車場とシャトルバスが運行されるため、公共交通機関またはシャトルバスの利用がおすすめです。

立山黒部アルペンルート「雪の大谷」の見どころ(4月中旬〜6月)

立山黒部アルペンルート雪の大谷ウォーク
立山黒部アルペンルート雪の大谷ウォーク(Photo: lienyuan lee / CC BY 3.0)

春の富山旅行で最もスケールの大きい体験といえば、立山黒部アルペンルートの「雪の大谷ウォーク」でしょう。毎年4月中旬の全線開通に合わせて始まるこのイベントでは、室堂ターミナル付近の道路の両側にそびえる巨大な雪の壁の間を歩くことができます。その高さは最大で約20メートルにもなり、6階建てのビルに匹敵する迫力です。

雪の大谷は、冬の間に降り積もった雪を除雪して道路を開通させる際に自然にできる雪の回廊です。世界でもここでしか見られない圧巻のスケールを体感でき、国内外から多くの観光客が訪れます。2026年の全線開通は4月15日を予定しており、雪の大谷ウォークは6月下旬頃まで楽しめます。ただし、時期が遅くなるにつれて雪壁の高さは低くなっていくため、最大級の雪壁を見たい方は4月中旬から5月上旬に訪れるのがベストです。

アクセスは富山側から行く場合、富山地方鉄 立山駅からケーブルカーとバスを乗り継いで室堂まで約1時間半です。立山駅までは富山駅から富山地方鉄道で約1時間。料金は富山駅から室堂までの往復で大人1人約6,800円です。室堂の標高は2,450メートルで、4月でも気温は氷点下になることがあります。ダウンジャケットやニット帽、手袋などの防寒対策は必須です。また、雪面の照り返しが非常に強いため、サングラスと日焼け止めも忘れずに持参しましょう。歩きやすい靴底にグリップのある靴や、防水スプレーをかけた靴がおすすめです。

混雑を避けるなら、始発のケーブルカーに乗るのが最も効果的です。ゴールデンウィーク期間中は特に混雑するため、事前にWebきっぷを購入しておくとスムーズです。室堂周辺には雪の大谷以外にもみくりが池や地獄谷などの見どころがあり、天気が良ければ雄山や大汝山の雄大な景色も楽しめます。

砺波チューリップフェアの楽しみ方(4月下旬〜5月上旬)

砺波チューリップフェアの花畑
砺波チューリップフェアの花畑(Photo: 掬茶 / CC BY-SA 4.0)

富山県砺波市は日本一のチューリップ球根の産地であり、毎年4月下旬から5月上旬にかけて開催される「砺波チューリップフェア」は、春の富山を代表する一大イベントです。約300品種300万本のチューリップが砺波チューリップ公園一帯を埋め尽くし、色とりどりの花の絨毯が広がります。2026年の開催期間は4月22日(水)から5月5日(火・祝)を予定しており、大人1名1,300円で入場できます。

見どころのひとつが、毎年テーマが変わる巨大な「花の大谷」です。高さ約4メートルのチューリップの壁に囲まれた通路を歩く体験は、まるで花の世界に迷い込んだかのような感覚を味わえます。また、チューリップタワーからは会場全体を見渡すことができ、花で描かれた巨大な地上絵を上から楽しめます。園内にはオランダ風の風車もあり、チューリップ畑と風車の組み合わせは写真映え抜群です。

フェア期間中は夜間ライトアップも実施され、昼間とは異なる幻想的な雰囲気を楽しめます。また、チューリップに関する展示やワークショップ、地元グルメの出店なども充実しており、家族連れでも一日たっぷり楽しめます。会場へのアクセスはJR城端線の砺波駅から徒歩約15分、または車の場合は砺波ICから約5分です。フェア期間中は臨時駐車場が開設されますが、特にゴールデンウィーク中は大変混雑するため、午前中の早い時間帯の来場がおすすめです。

春の富山グルメ — ホタルイカ・白えび・山菜を味わう

春の富山旅行では、この時期ならではの旬の味覚も大きな楽しみです。富山湾は「天然のいけす」と呼ばれるほど海の幸が豊富で、春には特別なグルメが揃います。

まず外せないのがホタルイカです。富山湾のホタルイカ漁は3月1日に解禁され、5月頃まで続きます。産卵のために深海から浅瀬に押し寄せるホタルイカは、青白い幻想的な光を放つことで有名です。滑川市では夜明け前の定置網漁を見学できる「ほたるいか海上観光」が人気で、例年3月下旬から5月上旬に運航されます。料理としては、刺身、酢味噌和え、天ぷら、沖漬けなど多彩な食べ方がありますが、地元で食べるプリプリの生ホタルイカの刺身は格別です。滑川市の「ほたるいかミュージアム」では、ホタルイカの発光ショーを見学しながら生態を学ぶこともできます。

次に紹介したいのが白えびです。富山湾の水深100〜600メートルに生息するこの小さなエビは、透き通った美しい姿から「富山湾の宝石」と称されています。漁期は4月から11月で、特に春先は身が甘く最も美味しい時期です。白えびの刺身は口に入れた瞬間にとろけるような甘みが広がり、かき揚げにすれば香ばしさと甘みのハーモニーを楽しめます。富山駅前の「白えび亭」や富山市内の寿司店で味わえるほか、新湊きっときと市場でも新鮮な白えびが食べられます。

そして、春の富山の食卓を彩るのが山菜です。立山連峰の雪解け水が育んだ山菜は、春の富山でしか味わえない貴重な味覚です。特に人気なのが、ほろ苦い風味が特徴の「こごみ」や「タラの芽」の天ぷら、「ふきのとう」の味噌和えなどです。旅館の夕食や地元の居酒屋で、富山の地酒とともに味わうのが最高の楽しみ方です。富山の地酒は立山連峰の伏流水で仕込まれた淡麗辛口が多く、春の山菜料理との相性は抜群です。「立山」「満寿泉」「勝駒」といった銘柄は全国的にも高い評価を受けています。

春の富山モデルコース — 1泊2日プラン

春の富山の見どころを効率よく巡る1泊2日のモデルコースをご紹介します。桜、雪の大谷、チューリップの時期が重なる4月中旬〜下旬がベストシーズンです。

【1日目】富山市内の桜と春グルメ

午前中に北陸新幹線で富山駅に到着したら、まずは富山城址公園と松川べりへ向かいましょう。駅から徒歩約10分で到着し、桜の季節には松川遊覧船で水上からのお花見を楽しめます。遊覧船を降りたら富山城を散策し、富山市郷土博物館で富山の歴史に触れるのもおすすめです。

お昼は富山駅周辺で白えび丼やホタルイカの刺身定食など、春の富山グルメを堪能しましょう。富山駅直結の「きときと市場 とやマルシェ」には富山の味覚が集まっており、気軽にランチを楽しめます。

午後は路面電車で岩瀬地区へ。北前船で栄えた歴史ある街並みを散策し、日本酒の蔵元「満寿泉」の桝田酒造店を訪れてみましょう。岩瀬運河沿いの桜も美しく、地元の人々に愛されるお花見スポットです。夕方は富山市内の居酒屋で、ホタルイカの沖漬けや山菜の天ぷらとともに富山の地酒を味わい、春の味覚を満喫してください。宿泊は富山駅周辺のホテルが便利です。

【2日目】雪の大谷 or 砺波チューリップフェア

2日目は旅行時期に合わせて、立山黒部アルペンルートの雪の大谷か砺波チューリップフェアのどちらかを選びましょう。

雪の大谷を選ぶ場合は、早朝に富山駅を出発し、富山地方鉄道で立山駅へ向かいます。ケーブルカーと高原バスを乗り継いで室堂に到着したら、雪の大谷ウォークを満喫。室堂周辺を散策した後、午後に下山して富山駅に戻ります。所要時間は往復で約6〜7時間を見込んでおきましょう。

砺波チューリップフェアを選ぶ場合は、JR城端線で砺波駅まで約35分。午前中にチューリップ公園を満喫し、お昼は砺波の大門素麺やチューリップソフトクリームなどのご当地グルメを楽しみましょう。午後は車で約20分の散居村展望広場へ足を延ばすと、砺波平野に点在する美しい散居村の風景を一望できます。チューリップと散居村、両方の富山らしい風景を楽しめる贅沢なコースです。

春の富山へのアクセスと旅行の注意点

富山県へのアクセスは、北陸新幹線の利用が最も便利です。東京駅から富山駅まで最速約2時間7分、大阪からはサンダーバードで敦賀まで行き、北陸新幹線に乗り換えて約2時間50分です。2024年3月の北陸新幹線敦賀延伸により、関西方面からのアクセスも大幅に改善されました。また、富山空港(富山きときと空港)には羽田空港からの便があり、約1時間で到着できます。

県内の移動手段としては、富山市内は路面電車が便利で、環状線「セントラム」を使えば主要観光スポットを効率よく回れます。立山方面は富山地方鉄道、砺波方面はJR城端線を利用します。ただし、朝日町の春の四重奏や散居村展望広場など、公共交通機関では行きにくいスポットもあるため、レンタカーの利用も検討しましょう。富山駅前にはレンタカー各社の営業所が揃っています。

春の富山旅行で注意したい点をいくつか挙げておきます。まず、雪の大谷を訪れる場合は防寒対策が必須です。室堂の標高は2,450メートルで、4月でも気温が氷点下になることがあります。平地が暖かくても、山の上は真冬並みの寒さです。ダウンジャケット、手袋、帽子、サングラス、日焼け止めを必ず持参してください。

次に、桜の見頃は天候によって前後するため、お花見目的の場合は開花状況をこまめにチェックしましょう。富山地方気象台の開花予想や、各観光協会のSNSで最新情報を確認できます。また、ゴールデンウィーク期間中の砺波チューリップフェアと雪の大谷は非常に混雑します。宿泊先は早めの予約を心がけ、当日は朝一番に出発するのがおすすめです。

春は天気が変わりやすい季節でもあります。富山は「弁当を忘れても傘を忘れるな」と言われるほど雨が多い地域なので、折り畳み傘やレインコートは必ず携帯しましょう。ただし、雨の日は雨の日なりの風情があるもの。雨に濡れた桜や、霧に包まれた立山連峰は、晴れの日とはまた違った幻想的な美しさを見せてくれます。

春の富山周辺の見どころ

春の富山旅行に合わせて訪れたい周辺スポットや関連情報をまとめました。より深く富山と北陸の春を楽しむための参考にしてください。

富山市の中心に位置する富山城と松川遊覧船は、桜の季節には必見のスポットです。遊覧船から眺める桜のトンネルは富山を代表する春景色として多くの観光客を魅了しています。

日本一のチューリップの里として知られる砺波チューリップ公園は、フェア期間以外でもチューリップ四季彩館で一年中チューリップを楽しめます。チューリップの歴史や品種について深く知りたい方におすすめです。

桜・菜の花・チューリップ・残雪の北アルプスが織りなす朝日町の春の四重奏は、富山の春を象徴する絶景として近年大きな注目を集めています。

富山以外の北陸の桜も楽しみたい方は、北陸の桜名所ランキング2026をチェックしてみてください。石川・福井の桜スポットも含め、北陸全体のお花見情報をまとめています。

富山だけでなく北陸三県を周遊したい方には、北陸の春旅行ガイド2026が参考になります。石川・福井の春の見どころやグルメ情報も網羅した総合ガイドです。

ホタルイカについてもっと知りたい方は、滑川ほたるいかミュージアムを訪れてみましょう。幻想的なホタルイカの発光ショーや生態展示を通じて、富山湾の神秘に触れることができます。

写真クレジット:
富山城と松川の桜並木 — Wikimedia Commons User(Wikimedia Commons / Public domain)
立山黒部アルペンルート雪の大谷ウォーク — lienyuan lee(Wikimedia Commons / CC BY 3.0)
砺波チューリップフェアの花畑 — 掬茶(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)

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