志賀町の能登金剛と巌門めぐり|遊覧船・関野鼻・増穂浦の貝寄せ海岸・義経伝説
石川県志賀町に位置する能登金剛は、能登半島国定公園のなかでも屈指の景勝地です。約30kmにわたって続く断崖絶壁は、朝鮮半島の金剛山に匹敵する美しさから「能登金剛」と名付けられました。なかでもシンボル的存在の巌門をはじめ、関野鼻や増穂浦など見どころが点在し、源義経にまつわる伝説も残るロマンあふれるエリアです。遊覧船から眺める海食崖の迫力は、陸上からでは味わえない感動を与えてくれます。
目次
能登金剛のシンボル・巌門の見どころ

能登金剛を代表する景勝地・巌門は、日本海の荒波が長い年月をかけて岩盤を削り出した天然の洞門です。幅6m、高さ15m、奥行き60mにもおよぶ巨大な洞窟は、自然の造形美として訪れる人々を圧倒します。遊歩道が整備されており、洞門の内部を歩いて通り抜けることもできます。洞門を抜けた先に広がる日本海の絶景は、能登半島を代表する写真スポットとして知られています。周辺には「鷹の巣岩」や「碁盤島」などの奇岩も点在し、ヤセの断崖とともに能登金剛を構成する絶景ポイントとなっています。巌門洞窟の上部には松の木が茂り、青い海と白い岩肌、緑の松のコントラストが四季を通じて美しい景観を生み出しています。駐車場から巌門までは徒歩約5分で、道の駅「とぎ海街道」が隣接しているため休憩にも便利です。
能登金剛遊覧船で海から楽しむ断崖絶壁

能登金剛の魅力を余すところなく体感するなら、遊覧船クルーズがおすすめです。巌門遊覧船は約20分のコースで、巌門の洞窟をくぐり抜け、海上から断崖絶壁を見上げる迫力満点の体験ができます。船上からは、陸路では近づけない海食崖の造形や、崖に打ち寄せる波しぶきを間近に観察できます。料金は大人1,200円・子ども600円程度で、4月から11月の運航期間中は天候が良ければ随時出航しています。特に夏場は透明度の高い海水を通して海底の岩礁まで見渡せ、能登の海の豊かさを実感できます。遊覧船のりばは巌門駐車場から階段を下りた場所にあり、波が穏やかな日は洞門の中まで船が入ってくれることもあります。冬季は日本海の荒波により運休となるため、春から秋にかけての訪問がベストシーズンです。
関野鼻と増穂浦・能登金剛の隠れた名所
能登金剛エリアには巌門以外にも魅力的なスポットが数多くあります。関野鼻は能登金剛の北端に位置する岬で、日本海に突き出た断崖の上からは水平線まで見渡す大パノラマが広がります。かつてはヤセの断崖と並ぶ景勝地として賑わっていましたが、令和6年能登半島地震の影響で一部立入制限がある場合があるため、訪問前に最新情報を確認してください。一方、能登金剛の南側に広がる増穂浦は「日本小貝三名所」のひとつに数えられる美しい砂浜です。冬の季節風が吹く11月から3月にかけて、約400種類もの貝殻が波打ち際に打ち寄せられる「貝寄せ」現象が起こり、ビーチコーミングの聖地として貝殻愛好家に人気があります。増穂浦には世界一長いベンチ(全長460.9m)もあり、夕日を眺めながらのんびり過ごすのに最適です。桜貝の一種であるサクラガイが拾えることでも有名で、恋愛成就のお守りとして持ち帰る人も多くいます。
能登金剛に伝わる義経伝説と歴史ロマン
能登金剛一帯には、源義経にまつわる伝説が色濃く残されています。兄・頼朝に追われた義経一行が奥州へ落ち延びる途中、この地を通ったと伝えられ、義経が舟を隠したとされる「義経の舟隠し」は、能登金剛の代表的な名所のひとつです。幅約5m、奥行き約100mの細長い入り江は、確かに小舟を隠すのにちょうど良い地形で、伝説のリアリティを感じさせます。ヤセの断崖の近くに位置し、断崖から見下ろすと吸い込まれそうな深い入り江に思わず息を呑みます。また、機具岩には能登の機織りの女神が織機を岩に変えたという神話が伝わり、夫婦岩のようなしめ縄が張られた姿は神秘的です。志賀町には他にも福浦港の旧福浦灯台(日本最古の木造灯台)など、歴史を感じるスポットが点在しています。能登の歴史と自然が織りなす物語を感じながら歩く海岸線は、何度訪れても新しい発見がある奥深いエリアです。
能登金剛周辺の見どころ
能登金剛がある志賀町周辺には、あわせて訪れたいスポットが充実しています。志賀町の南に位置する羽咋市には、UFOで町おこしをしているコスモアイル羽咋や、能登一の宮として知られる気多大社があります。気多大社は縁結びの御利益で有名で、「入らずの森」と呼ばれる原生林は国の天然記念物に指定されています。能登金剛から車で約15分の距離にある千里浜なぎさドライブウェイは、日本で唯一車で走れる砂浜として人気のドライブスポットです。また、志賀町から奥能登方面へ足を延ばせば、總持寺祖院や曽々木海岸など、能登半島の歴史と自然を満喫できる名所が連なっています。
能登金剛・巌門へのアクセスと観光情報
能登金剛・巌門へのアクセスは、のと里山海道の西山ICまたは柳田ICから車で約15〜20分です。金沢市内からは、のと里山海道を利用して約1時間30分で到着します。公共交通機関を利用する場合は、JR羽咋駅から北鉄能登バス「富来」行きに乗車し「巌門」バス停で下車、徒歩約10分です。ただしバスの本数が少ないため、レンタカーでの移動がおすすめです。巌門周辺には無料駐車場が複数あり、道の駅「とぎ海街道」にも広い駐車場が完備されています。巌門の散策は所要時間約30分〜1時間、遊覧船を含めると約1時間30分を見込んでおくとよいでしょう。能登金剛一帯を巡るなら半日程度の時間を確保し、義経の舟隠しや増穂浦まで足を延ばすのがおすすめです。
写真クレジット:
能登金剛・巌門の洞窟と海食崖 — Motokoka(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
巌門の海食洞と日本海の絶景 — Motokoka(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
能登金剛の断崖絶壁と遊覧船コース — Motokoka(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)








