福井の油揚げ文化 — 消費量日本一・谷口屋の竹田の油揚げと永平寺の精進料理
福井県は油揚げ・厚揚げの消費量が日本一の「油揚げ王国」です。特に大野市の「谷口屋」が提供する巨大な厚揚げは、テレビや雑誌で何度も取り上げられ、全国的な人気を誇ります。永平寺の精進料理に由来する大豆文化が根付く福井では、油揚げは日常の食卓に欠かせない存在。厚揚げを主役にした福井ならではの食文化をご紹介します。
目次
福井の油揚げ消費量日本一 — 大豆文化の背景
総務省の家計調査で福井市は油揚げ・がんもどきの消費量が全国トップクラスを誇り続けています。この背景には、曹洞宗大本山永平寺を中心とした精進料理の伝統があります。肉を使わない精進料理では大豆製品が重要なタンパク源であり、豆腐や油揚げが食文化の中心的存在となりました。
福井では油揚げは単なる副菜ではなく、焼いてそのまま主菜として食べることも珍しくありません。分厚い油揚げを炭火やグリルでカリッと焼き、大根おろしと醤油でいただくシンプルな食べ方が定番です。この「焼き油揚げ」文化は、他の地域にはなかなかない福井独自の食の楽しみ方です。
谷口屋の「竹田の油揚げ」— 名物の巨大厚揚げ
福井の油揚げといえば、真っ先に名前が挙がるのが坂井市竹田地区にある「谷口屋」です。創業大正14年の老舗豆腐店が提供する「竹田の油揚げ」は、1枚が約14cm四方、厚さ約3cmの超厚切り。外はカリッと、中はふわふわの食感で、大豆の甘みとコクが口いっぱいに広がります。
谷口屋のレストランでは、この油揚げを主役にした「おあげ御膳」が人気。カリッと焼かれた油揚げにおろし大根と特製醤油を添えた一皿は、シンプルながら衝撃的なおいしさです。週末は行列ができることも多いので、平日の訪問がおすすめ。お土産用の油揚げも販売されており、自宅でも谷口屋の味を再現できます。

永平寺と福井の精進料理文化
曹洞宗大本山永平寺では、修行僧が日々精進料理をいただいています。精進料理は肉や魚を一切使わず、野菜・豆腐・穀物を中心とした食事。その中でも油揚げや豆腐は貴重なタンパク源として重要な位置を占めています。
永平寺の門前には精進料理を提供する食事処があり、観光客も本格的な精進料理を味わうことができます。ごま豆腐、胡麻和え、炊き合わせなど、素材の味を活かした料理の数々は、日常の食事では得られない滋味深い味わいです。永平寺の精進料理を通じて、福井の大豆文化のルーツを体感してみてください。
福井の油揚げ料理のバリエーション
福井では油揚げを使った様々な家庭料理が受け継がれています。大野市の「里芋と厚揚げの煮物」は、秋の味覚・里芋と厚揚げを甘辛く炊いた素朴な郷土料理。また、油揚げに餅を詰めた「きつね餅」や、油揚げの中に野菜やひき肉を詰めた「油揚げの袋煮」も定番です。
越前そばの付け合わせとしても油揚げは欠かせません。越前おろしそばの横に、焼いた厚揚げが添えられることも。また、味噌汁の具としても毎日のように使われ、福井の食卓には常に油揚げがある、と言っても過言ではありません。

福井の油揚げをお土産に — 購入できる場所
谷口屋の油揚げはお取り寄せも可能ですが、現地で購入するのが断然おすすめ。竹田の本店のほか、福井駅周辺の土産物店や道の駅でも購入できます。真空パックの商品は日持ちするため、お土産にも最適です。
そのほかにも、大野市の豆腐店や、越前市の老舗豆腐屋でも個性豊かな油揚げを販売しています。福井を訪れたら、ぜひ各地の油揚げを食べ比べて、お気に入りの一枚を見つけてみてください。
福井の油揚げ文化と周辺の見どころ
谷口屋のある竹田地区は、あわら温泉や東尋坊にも近い好立地。油揚げのランチを楽しんだ後は、永平寺で禅の世界に触れたり、越前大野の城下町で名水めぐりを楽しんだりと、福井の食と文化を満喫するコースがおすすめです。
写真クレジット:
福井名物の分厚い油揚げ — MaedaAkihiko(Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0)
カリッと焼かれた油揚げ料理 — Ryosuke Hosoi from Kyoto, Japan(Wikimedia Commons / CC BY 2.0)








